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廃棄原料を用いたアップサイクル再生紙「クラフトビールペーパー」


★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(150)

<株式会社kitafuku>
 2019年に設立され、神奈川県横浜市に本社を置き、再生紙事業、SES(システムエンジニアリングサービス)事業に加え、IoTデバイス製作やコミュニティ運営などをしている、ちょっと変わったスタートアップだ。

同社の”現在”の主事業は、再生紙事業のようだ。
クラフトビールの製造過程で廃棄となるモルト粕を活用した再生紙事業で、具体的には、クラフトビールを製造する工程で出るモルト粕を紙に混ぜ、再生紙を製造している。 再生紙の技術を持つ株式会社ペーパルと連携し、紙の製造開発および企画提案を行っている。

製造過程で廃棄となるモルト粕

この事業は、横浜市の「SDGs bizサポート事業」として選定され、【環境】廃棄となるモルト粕を焼却処分せずに利活用することで、二酸化炭素の軽減を目指し、FSC認証を取得した工場での生産、モルト粕以外の材料にもクラフトの古紙再生紙を活用するなど、より環境に配慮した素材となっている。 【経済】廃棄となる予定のモルト粕が、ブルワリー併設の飲食店をはじめとしたお店でメニュー表やコースターとして再活用されることで、資源の循環が生まる。 【社会】オンライン販売の配送等で利用するギフトボックスをモルト粕の再生紙を使用することで、利用者が環境配慮への加担。さらに購入者への環境配慮の啓発に繋がるとしている。

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★ 創業者の松坂匠記氏は、福岡県北九州市出身で、育った経験が、環境に対する意識や視点を養うきっかけとなったそうだ。北九州市は、八幡製鉄所をはじめとする製鉄業が盛んな一方で、環境問題も深刻に取り組んできた地域。市民の力で海や川をきれいにし、ゴミの分別を徹底し、リサイクル可能なものはリサイクルするなど、積極的に環境問題の解決に取り組んできたことで、環境に対する意識を高める大きな要因となったと語っている。
北海道出身の奥様と二人で起業されたそうだ。お二人は元々システムエンジニアで、企業の悩みをITの力で解決する仕事だった。

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◆ 発端は、クラフトビールの製造過程で出るモルト粕の処理問題で、モルト粕は、農地にまくことや家畜の飼料にすることも可能だが、都市部のブルワリーではそのような選択肢が限られており、多くの場合、産業廃棄物として焼却処分されていた。 そこで、モルト粕を紙に混ぜることで再利用するアイデアを思いつき、前職の同僚が取締役を務める奈良県奈良市の株式会社ペーパルの技術を活用した。同社は、廃棄になった食材をアップサイクルするフードロスペーパー事業を展開しており、その技術を応用してモルト粕を紙に混ぜる実験を行い、クラフトビールペーパーが生まれた。

株式会社ペーパルの技術

❤ 小規模のブルワリーでは、モルト粕を飼料にするための脱水・乾燥設備を導入することも難しく、場所や事業の制限から、焼却処分されていたが、これにも数十万円というコストがかかり、ブルワリーの大きな負担となっていた。クラフトビール業界の課題解決に貢献し、地域の持続可能性に対する取り組みを推進することで、同社は地域の課題を二人三脚で解決する会社として活動している。

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◎株式会社kitafuku コーポレートサイト
https://kitafuku-project.com/
◎株式会社ペーパル
https://www.pepal.co.jp/
◎フードロスペーパー
https://foodlosspaper.com/

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