見出し画像

カーボン・フットプリントの追求による製品の進化



環境負荷低減と物流コストの削減を両立させるビジネスモデル


★今日は共創の時代・・・ソーシャルインパクト(58)

<エコビズ株式会社>
 2006年に設立され大阪市に本社を置く、環境対応の物流包装資材の製造販売、容器・包装リサイクル法対応事業を行う企業で、現在の主力製品は、繰り返し使用できる軽量で丈夫な物流箱「エコビズボックス」を販売している。資本金6000万円、社員数10名未満の中小企業だ。

物流の現場で、梱包ケースなどをパレット積み上げ後、荷物の固定と荷崩れ防止のために行われているストレッチフィルムによる包装は、広く一般的に行われる包装形態だが、使い切りの消耗材のため、産業廃棄物としての処理など多くの課題を抱えている。その課題に対し、再利用できるストレッチフィルム代替品の成果を目的に、2006年8月に設立したベンチャー企業だ。

同社が開発したのは、ベルト状の製品を梱包ケースに巻き「面型のファスナー」で止めるだけ。ストレッチフィルムと同等以上の荷崩れ防止効果があり、1000回程度繰り返し使え、女性スタッフ1人でも簡単に巻きつけが可能な簡単な構造で、素材には温度・湿度変化に強い素材を採用した「グリーンエコベルト」という売り切りタイプの製品でストレッチフィルムに比し圧倒的なコストセーブにもなる。 その後、「グリーンエコベルト」をアップバージョンして、RFIDタグ※をベルトに装着し、パレットごとの製品管理やベルト自体の使用回数管理が出来るようにし、売り切りではなく月額リースにして顧客の導入障壁を低くした製品「エコビズベルト」を販売した。

エコビズベルト
エコビズベルト

※RFID(Radio Frequency Identification)とは、情報が書き込まれたICタグと電波などでワイヤレス通信し、情報の読み取りや書き換えをするシステムで、例えばSUICAなどの交通系ICカードにも採用されている。さらに最近ではユニクロなどでレジに商品の入ったカゴを置くだけで瞬時に購入総額が表示されるセルフレジに活用されている。

エコビズベルトでも耐用年数が終わると廃棄されることになるが、この課題を解決するために、耐用年数を超えたベルトはユーザーから回収して繊維会社(帝人グループ)が、新原料リサイクル技術で石油由来品と同等以上のポリエステル原料を回収し、再び「エコビズベルト」などのポリエステル製品にするという環境配慮の仕組み化を行った。

.
★ 創業者の澤地憲一氏は、大学を卒業して建設会社に入社したとき、当時は55歳定年だったので「56歳になったら自分で何かする」と決めており、予定通り55歳で辞めて、自分の会社を立ち上げたそうだ。 開発当初は知名度が低いことに加えて、当時は物流関係者の環境への意識も今ほど高くなかったので営業に行っても門前払い。やっと実際に試してもらうところまでこぎつけても今度は変化を嫌う現場が導入に反対するという具合で、何度も営業のために足を運んだ。それがここへ来て(2008年当時)石油価格の急騰、地球温暖化、カーボン・フットプリント※などすべてが追い風になったようだ。

※カーボン・フットプリント:1つの商品における原料の採掘や栽培、製造、加工、包装、輸送、および購買、消費されたあとの廃棄にいたるまでの、それぞれの段階で排出された温暖化ガスであるCO2の総合計を重量で表わしたもの。

_

◆ 現在は、他社も同様な製品が多くあるようで、エコビズベルトは販売していないようだが(どこかに権利販売したのか・・・?)、現在は「エコビズボックス」なるものを販売している。まさにエコビズベルトの延長線上にあるような製品だ。

「エコビズボックス」
「エコビズボックス」
「エコビズボックス」

❤ ん~この年代の経営者の底力 わかるような気がする~
.

時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

.
◎エコビズ株式会社 コーポレートサイト
https://ecobiz.jp/
◎EcoBizBox プロモーション動画
https://youtu.be/YSWrn2wyzfU
◎廃棄段ボール削減に取り組む『浪速運送』と協業
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000048997.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?