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障がい者福祉で『日本でいちばん大切にしたい会社』



障がい者への正しい理解で働くをサポート、企業と福祉との橋渡し役に


★今日は共創の時代・・・サスティナビリティ(67)

<西部ガス絆結(ばんゆう)株式会社>
 2014年に福岡県春日市で就労支援事業所「ワークオフィス絆結」を開設、2017年に西部ガスホールディングスグループの特例子会社※として、障がい者就労支援事業と印刷・デザインなどのビジネス関連事業を行っている。社員25名のうち15名の障がい者(身体・知的・精神)を雇用している。また、支援スタッフは・社会福祉士・精神保健福祉士・ジョブコーチ・国家資格キャリアコンサルタント・認定心理士・日商簿記2級・2級建設業経理士・ホームヘルパー2級などの資格を保有している。利用定員は就労移行支援10名、自立訓練10名の障がい者就労支援事業所だ。
※特例子会社とは障害者の雇用を促進し就労を安定させることを目的として、事業主が特別に配慮した会社で、バリアフリーなどの設備面、障害内容を考慮した業務内容の切り出しを行うなど、障害や特性に対するサポート環境が整え、さまざまな配慮を行うことで、比較的障害の程度に関係なく働くことができる。

障がい者就労支援事業「ワークオフィス絆結」は、障がいのある人を企業に繋ぐ事業で、障がい者に対して、就労支援や職業訓練などを行い、企業とのマッチングを図ることで、就労機会を提供しており、認可以降2023年2月現在で51名の就労実績がある。また、デザインなどのビジネス関連事業「コピーセンター絆結」については、障がい者就労支援事業と並行して行われ、印刷物の制作やデザイン、WEBサイトの制作などを行っている。

「ワークオフィス絆結」
「コピーセンター絆結」

「ワークオフィス絆結」では、企業が雇用したくなる人材を育成し、企業への就職をサポート。また、企業の受け入れに対しても個々の「サポートシート」の作成や職場定着支援としての定期訪問の実施で、就職後6ヶ月の定着率97.9%(全国平均87.3%)、就職1年後90.9%(全国平均79.7%)を誇っている。また、2017年に開設した「コピーセンター絆結」では障がい者が中心となって、来客対応、受注、デザイン、制作、業務管理などを行い、お互いの得意と苦手を理解し、サポートし合うチームづくりで初年度から黒字を達成したようだ。

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★ 創業者の船越哲朗氏は22年間勤務していた西部ガスを退職し、社会福祉士の資格を取得後に、就労支援事業所「ワークオフィス絆結」を開設。2017年にM&Aによって西部ガスグループに特例子会社として復帰した。
そのときどきの決断にはドラマがあった。
船越氏の次男が3歳のときに知的障害と発達障害があることが判明したことをきっかけに、社会福祉士の資格を取得し、就労移行支援事業所を開設した。しかし、開設後すぐに資金繰りに苦しみ、事業を辞めようと思い相談した、同じく障害児を抱えていた公認会計士の助けを借りて、就労支援事業所への転換に成功し、創業2年目以降は黒字化を実現した。2016年に改正障害者雇用促進法の施行による法定雇用率の引き上げが実施された。古巣の西武ガスからのM&Aの打診は特例子会社にすることによって西武ガスの障がい者雇用率の引き上げが可能となるとともに、絆結にとっても事業拡大と多くの障がい者が雇用できることで合意した。

創業者の船越哲朗氏

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◆ 「人を大切にし、人の幸せを実現する取り組みを継続的に実践しながら業績を上げている会社」を表彰する『日本でいちばん大切にしたい会社』大賞実行委員会は2022年3月、第12回同賞実行委員会特別賞に西部ガス絆結株式会社を選んだ。

❤ 創業時に決めたビジョン《障がいがあっても当たり前に働ける社会の実現》は、何物にも代え難い存在である子への深い愛情と、”子を守ると決めた自分”との約束なのだろう。
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時代の変化を捉え
これからの生き方を
考えてみよう!

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◎西部ガス絆結株式会社 コーポレートサイト
https://www.banyu-kizuna.com/
◎【ふくおか人物図鑑】
https://fukuoka-person.com/funakoshi-01/

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