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信号待ち

道の向かいのコンビニへ行く途中。信号は赤。何をするでもなく信号機を眺める。ふと傍らにピクトグラム。

横断歩道でみかける視覚障害者の方向けの音響用スイッチである。最近ではボタンを押さないでタッチするだけで反応してくるものもみかけるようになった。ボタンまたはスイッチを機能させることによって歩行者青時間を音で知らせてくれるのだ。

このピクトグラムは“ピクトグラムというものは誰に向けられたものなのか”ということを意識するきっかけになったものなのです。

視覚障害者の方向けでしょ?と安易に考えてしまいそうなところ。もちろんこの装置それ自体は視覚障害者の方のために設置されたものであることは間違いない。

ところがこのピクトグラムに関しては、視覚障害者の人が“見る”ことを想定されてはいないはずです。この装置は“視覚障害者の方向けのものですよ”ということを視覚健常者に知らせているものなのです。

視覚障害者の方はこのボックスの存在や設置箇所を情報として知っていて、時に「ピッピッ」という案内音に導かれて操作をするのでしょう。

このピクトグラムは“押しボタン式信号機のボタンではないですよ”とか“視覚障害の方が困っていそうなら押してあげてくださいね”など、視覚健常者の人に向けてのメッセージだったのです。

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