シトロエン2CV_PC

ついに聴けた本当の音!

LPレコードの前の時代のレコードは、SPレコードと言います。スタンダードプレイの略だそうです。じゃあLPは?ロングプレイだそうです。僕はモダンジャズの元になる音楽を作ったアルトサックスのチャーリー・パーカーが大好きで、1940年代の後半に、アメリカで 売られていたレコードをどうしても聴きたくて・・・・この78回転という高速で回るレコードを聴けるように、オーディオ装置を用意しました。カートリッジもSP用、針も特にSP用という太いものにチェンジしました。

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そして、ついにこいつが仲間入りです。SPレコード用のフォノイコライザーと言います。LPの時代になってから、しばらくしてアメリカでは、RIAAカーブというものが決められました。出来るだけ雑音が出にくく良い音で再生できるように、録音時には高音を強く、低音は弱く、再生の時にはその逆になるようにすると、ノイズも少なく快適に音楽が鑑賞できるという仕組みです。レコード会社 各社は、最初は一斉に足並みが揃わなかったようですが、だんだんと、なんとかRIAAカーブに収束していったのです。SP時代には各社が、それぞれのやり方で録音していたので、正確にはそのレコード会社のイコライジングカーブに合わせて再生しなければ、正しい音で再生したことにならないようです。

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SPレコードのレコード会社別にこのターンオーバー( 低音部のコントロール)とロールオフ(高音側のコントロール)の組み合わせが、研究されて発表されているようです。つくば にSPレコードのことならなんでもご存知の瀬谷さんというオーソリティーの方がいらしゃいます。以前、友人と1度お宅にお邪魔して、素晴らしいSPレコードサウンドを聴かせていただきました。その瀬谷さんに、各レコード会社別のデータを教えていただき、今朝手持ちのSPレコード約30枚にデーターを記入した付箋を貼って、聴きなおしてみました。今までは全部 RIAAカーブでしか聴けなかったのです。

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素晴らしいです!まるで、そこで実際に演奏しているみたいです。音の骨格がしっかりしています。太くて厚い音、アルトサックスの艶、トランペットの高音部の突き抜ける感じ、女性ヴォーカルの艶かしい感じがよく伝わってきます。これが、本当の音なんですね!

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これは、テナーサックスのスタン・ゲッツのSPレコードです。白いレーベルは非売品のディスクジョッキーサンプルと書かれています。ノーマン・グランツのヴァーブの前身であるマーキュリーレーベルです。ターンオーバー375  ロールオフ-12です。素晴らしく良い音です。LPでも出ている演奏なのですが、このSPで聴くのが格別なんです。

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これは、ベートーベンの田園交響曲です。なんと5枚組です!今朝、生まれて初めて5枚 全10面をひっくり返しながら・・・SPレコードならではのクラシックレコード鑑賞を致しました。本物を知ることって大事ですね!このブルーノ・ワルター指揮ウィーンフィルハーモニーの田園は、録音されて83年も経っているのです。いただいたオペラのレコードボックスセットの中に紛れていたのを見つけ出しました。SPレコード専用のクリーニング液を使って入念にクリーニングしてみます。カビやホコリが綺麗になって、少しはノイズも減るかもしれません。もっともノイズのないSPレコードはSPレコードらしくないですけれど!

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さて、機材は揃ったので、音楽好きの方で集まって、お酒を飲みながらの鑑賞会でも企てましょう!


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