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アフターコロナ時代には 日本の四季の素晴らしさを感じる旅へ

 ずっと前から楽しみにしていた旅行を泣く泣くキャンセルー。去年はそんな悔しい思いをした人も多いのではないでしょうか。
 一人旅や家族旅行はもちろんですが、特に若い人にとっては、修学旅行や卒業旅行、新婚旅行といった人生の中でかけがえのない思い出作りの時間だったはず。そんな人達の中には、アフターコロナを迎えたら、今までの分思い切り遠くに旅行したい!そう思ってる方も少なくない気がします。
 一方で、アメリカやヨーロッパをはじめとした海外の状況を見ると、まだまだ改善しているとは言えません。そこで、まずは「日本の四季の素晴らしさ」に出会う旅から始める、というのはどうでしょう。
 卒業旅行や新婚旅行と聞くと、思わず「海外旅行!」と言いたくなりますが、日本の中にもまだまだ出会ったことのない魅力がたくさんあると思います。しかも四季のある日本では、同じ場所でも季節によって全く違う顔を見せてくれます。そして何と言っても海外旅行より安い!そう考えると、安全で安く行ける国内旅行で、海外旅行に負けない素敵な思い出を作ることも不可能ではないと思います。
 さて、日本には四季折々色んな見所がありますが、中でも「日本の四季の素晴らしさ」を発見する旅先としてオススメしたいのが「京都」です。古くから自然と調和した文化財や行事などがたくさん残っているので、街のあちこちに四季折々の季節と調和した絶景が隠れているんです。しかも、日本のほぼ真ん中に位置するので、全国どこからでもアクセスしやすい!
 そんなわけで、ここからはそんな京都の四季折々の見所を紹介しながら、日本の四季の素晴らしさを感じられる旅を紹介してみたいと思います。


歴史を物語る樹齢120年の不二桜(桜)

日本の春といえば桜―。全国各地で桜前線の北上とともに春の訪れを感じる時期です。
 もちろん京都にも古くからの桜の名所がたくさんあります。中でも、歴史ある京都ならではの春を感じられる場所が東寺(教王護国寺)です。なんと創建から1200年の古い歴史を持つこのお寺。京都駅に近づくと、新幹線の車窓から目に飛び込んでくる「五重塔」が有名ですが、春になると、この由緒ある厳かなお寺が桜の名所に変わります。このお寺の境内には、空海の「不二の教え」から「不二桜」と名づけられた、高さ13mもある八重紅枝垂れ桜がたたずんでいます。五重塔と、樹齢120年を超えた国内最大級の大きさを誇る不二桜が織り成す風景は、これぞ京都の春!日本の春!と感じられる絶景です。
 シーズン中は夜桜ライトアップも行われています。桜のシーズンにぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。

【東寺の不二桜】

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                         出典:京都フリー写真素材


京の情緒を感じる「涼」スポット(夏) 

 ご存知かもしれませんが、京都は典型的な内陸気候です。つまり、京都の夏は暑い!暑い!とにかく暑い!そんな京都の夏を涼しく過ごそうという先人の知恵が、実は京都の夏の風物詩になっているのです。
 みなさん、「川床」という言葉をご存知でしょうか。京都では夏になると、お料理屋さんやお茶屋さんが、川の上や、川のよく見える屋外に座敷を作り、涼みながら料理を楽しむ風習があります。これが「川床」(かわどこ、かわゆか)と呼ばれ、昔から京都の人々に親しまれています。
 川床が始まったのは、江戸時代初期。鴨川沿いに並ぶ400軒を超えるお茶屋さんが張り出し式の床机を並べて始めた「河原の涼み」が原型と言われています。
 今も京都の憩いの場として愛される鴨川には、初夏から夏の終わりにかけて、川沿いにたくさんの「川床」が並び、「涼」を感じさせてくれます。夕涼みをしながら伝統の京料理を楽しみつつ、昔ながらの京都の夏の風情を堪能してみるのはいかがでしょう。

【鴨川の川床】

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                         出典:京都フリー写真素材 


燃えるように染まる2000本の紅葉(秋) 

 日本の秋といえば紅葉−。もちろん京都にも歴史ある寺院などを中心に全国的にも名の知れた紅葉スポットがあります。その中でも、毎年名前が上がるのが、京都駅から電車で一駅のところにある「東福寺」。境内の通天橋(つうてんきょう)という橋から見る、渓谷を染め上げる約2000本の紅葉の眺めは圧巻です。ピーク時には一面赤く燃えるような美しい紅葉を目の当たりにすることができます。
 実はこの東福寺、JR東海のキャンペーン『そうだ、京都行こう。』の中で「六百年前、桜を全部切り取りました。春より秋を選んだお寺です。」というキャッチコピーで紹介されていました。これには、こんな経緯があるのです。
 室町時代に活躍した東福寺の画僧・吉山明兆は、当時の将軍・足利義持に、絵の褒美として、桜の木を切らせてほしいと頼みました。花見客が押し寄せると修行の妨げになるためです。そして桜の木を全て切った後、境内には多くのカエデが植えられたのです。
 そのお陰で紅葉の名所となった東福寺には、今でもシーズンになると多くの観光客が訪れていますが、近年、あまりの混雑ぶりに一番の見所である通天橋からの写真撮影が禁止されてしまいました。画像では見られない京都一の美しい紅葉を「体験」し、日本の秋の素晴らしさに触れてみてはいかがでしょう。


【東福寺の紅葉】

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                         出典:京都フリー写真素材


雪化粧で美しく輝く世界遺産(冬)

 「日本の冬景色」と聞いて、みなさんはどんな景色を思い浮かべるでしょうか。京都の冬といえばやはり雪景色。歴史ある建築物と相まって独特の美しい世界観を作り出します。
 中でも特に魅力的なのが、あの有名な金閣寺です。世界遺産にも登録され、国内外からたくさんの旅行客が訪れる金閣寺ですが、一年で最も美しいのが、実は、冬の雪が積もった情景と言われています。
 その理由は、金閣寺の特徴でもある「金」にあります。ふだん金閣寺の屋根は茶色い瓦に覆われていますが、雪が積もるとその屋根が白く映え、太陽の光が反射して金閣寺の金色の壁紙がより一層輝くのです。
 いつも光り輝いている金閣寺ですが、雪化粧した金閣寺は金と白のコントラストによって、いつもとはまた一味違った美しい顔を見せてくれます。こうした情景に触れると、日本の四季の素晴らしさを改めて感じることができます。

 【雪化粧の金閣寺】

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                         出典:京都フリー写真素材



 いかがだったでしょうか。ここでは京都のごく一部の情景を取り上げましたが、それだけでも四季折々の魅力を少し感じていただけたと思います。

 こうした魅力は日本中にまだまだたくさん眠っています。アフターコロナを迎えた日には、このような日本の四季の素晴らしさを再発見する旅にあなたも出かけてみませんか。


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