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ドリーミン・ポン・デ・ケージョ

今日は購買でお気にのパンが買える日。通っている高校では週一で街のパン屋が出店する。私はその店のポンデケージョの大ファンで、朝からそのことで頭がいっぱいだ。あのチーズの練り込まれたもちもちは罪。

4限が終わって足早に購買へ。
もう顔馴染みになったレジのおばちゃんが「特別なのあるわよぉ!」と一番に教えてくれた。指さす先には特大のポンデケージョ。瞬間、私のテンションは爆上がった。ずっしりみっちり座布団の親戚みたいなそれを買って教室へ戻る。

いざ食べようと思ったけれど、なんだか愛おしすぎて齧り付くことができない。お昼は我慢して午後の授業、ポンデケージョを枕にふわふわもちもちの幸せな黄色い夢を貪った。(終)

以下の企画に寄せたショートショートです。


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