未来のSと、これを忘れかけた未来の自分へ

S、これは未来のSに向けて、それから、これから書く内容をつい忘れかけた未来の自分に向けてのメッセージです。

S、今あなたは何歳?楽しく人生を過ごしてる?どんな風に成長したのかな?

未来の私、今何してる?日々を楽しんでる?Sとの関係はどんな感じ?

これを書いている今、S、あなたは5歳で、とっても元気。身体にはちょっと心配なこともあるけれど、毎日結構楽しそうに過ごしてるよ。保育園の先生にも、Sくんはとっても保育園を楽しんでいると思います。って言われてる。あなたは、人生を楽しむのがかなり得意なのかも。

Sのおかげで、私の人生はかなりハッピーになったと言える。あなたのおかげでつい笑っちゃうことがしばしばあるし、抱っこしてるときは、なんだかじわーっとあたたかい気持ちが湧き上がる。「お母さん、大好き!抱っこしたい」って言われて抱っこするとき、最高に幸せ!

まあでも、私は未熟者なので、ついイライラしたりして怒鳴っちゃったりすることもあるわけ。もしかして、これを読んでる未来の今も?

5歳のあなたは最近前より色々と言葉で意思の疎通ができるので「怒鳴ってごめん、今のはお母さんが寝不足でついイライラしちゃったの。」とか、言い訳しつつ謝るようにはしているんだけど。まあ、いい気はしないよね。

未来の私、どう?最近イライラしたりする?更年期もくるらしいから、その辺はちょっと心配してる。今でもホルモンバランスには振り回されてるから。

それでね、やっぱり怒鳴ったりすると、後で自分でも後悔するの。あれ、なんで私あんな風に怒鳴っちゃったんだろうって。もうちょっと言い方あったよね、って。だって、怒鳴って良いことなんて、あなたにとっても私にとっても、別にないんだもん。あー、でも、怒鳴られ慣れてると、社会に出て誰かに怒鳴られても動じなくなるとか?私は、少しストレス発散するとか?…まあ、私がやらなくても良いことだったり、デメリットの方が大きい、小さなメリットだったりする気がするよ。

えーと、それでね、なんで怒鳴っちゃうんだろうって考えたときに、あ、そうかと気がついたことがあるので、ついこれを忘れかけた未来の自分のためにも、書き留めておくことにしたの。それから、未来のSがもしかして、母に対して嫌ーな気持ちになってたりしたら、読んでもらえるとちょっとは変わるかなって。

その前に、ちょっとSが産まれてから今までのことを振り返らせてもらうよ。全然本題に入らないって?いや、我慢してよ。この振り返りを読んだ方が優しくなれると思うの、未来のSも、未来の私も。

Sが産まれた時、過去に経験したことのない痛み(何回もトラックにお腹を曳かれるようなイメージの痛みを感じてた)を体験して、まずは自分の母に「お母さん、こんな痛い思いをして私を産んだんだ。ありがとう。」と思ったの。

そして、産まれたSのことをとても愛おしく感じて…正直に言うと、自分で予想していたより我が子が可愛かったのよ。

自分のお腹を痛めて産まれた子が可愛いすぎて、しかも最初はおっぱいをあげたり、何から何までお世話しなければ生きられないじゃない?だから、怖い、と思ったの。何が怖いかって、1から10まで世話をしているうちに自分の所有物のように考えてしまったり、自分にはできないような大きな期待をかけちゃうんじゃないかってこと!

未来の私、大丈夫?Sに妙な期待かけてないでしょうね?Sの人生はSのものだよ。

それで、こう思うようにと、自分に言い聞かせてた時期があったの。

「Sは、神さまとか何かわからないけど、何か大きなものからのあずかりもの。いずれ、この子は世の中にお返ししなくてはいけない。私の子どもだけど、私のものではない。この子をサポートしても、支配しようとしてはいけない。」

今日まで、振り返るとSの成長は本当に光速だったわ。何ヶ月もの夜泣きで眠れずにこちらがノイローゼになりかけたり、今も身体のことで色々心配したりするんだけど、その時は長く感じても振り返ると一瞬だね。特に幸せな瞬間は。言葉を話し始めた頃、よちよち歩きで手をつないで歩いた頃。成長が嬉しいような少し寂しいような、あのときあの瞬間をもう一度再生して体験出来たらとも思う。

最初の頃は、自分にできる限りの最大級のことをしようと思ってたの、Sに対して。それは、色々な角度から考えて現段階で最もbetterであろう選択をしようという意味。Sにのめり込みすぎず、俯瞰的にも見て、過保護や過干渉にならず、少し危ないことでも見守りつつ、ある程度は体験させて、でもしっかり安全確保しつつ、愛情を伝えて…まあ、引かないでよ。これは頑張り過ぎって気づいたから、軌道修正はしたのよ。

どう軌道修正したかと言うと、私も未熟な人間だから、そうすべてバランスのよい選択なんてできない。この辺は、Sに諦めてもらおうって。…悪いね。

まあ、無理せず、私らしく、頑張るけど、頑張りすぎない。ただ、3歳までにSの自己肯定感をしっかり育むことって。これはクリアしたと思う。今はどう?S。きっと家の外ですごく色んな経験をして、大きくなった今、Sは自分のことどう思ってるのかな?

さて、無理せず私なりにの結果、肩の力が抜けた分、怒鳴っちゃうことも出てきたの。そんな聖人君主のようにはいかないよ!って。Sも大きくなってきて、やらなきゃって分かってるのにやらないこととか増えてきたから、ついね。

ここでようやく、なぜ怒鳴ってしまうかという自分の気づきに戻るね。

それは、S、あなたがまだ背が私より小さくて、私があなたを見下ろしているから。

ええ!?そんなこと?て思ったけど、結構それって大きいのよね。できた人にとってはそんなことないかもしれないけど、分かっちゃいるのにできない私にとっては、大きなことだった。

試しに、カーッとなったときに、グッとこらえて膝をついてあなたの目線まで下りてみたの。そうしたら、怒鳴る気なんて無くなって、Sに話すことができた。自分が小学生の頃の担任の先生がやってたのを思い出したんだけどね。

「何やってんのよ!」から、「今やったことってどう思う?お母さんはこう思った」に変わったの。

これってね、生理前やめちゃくちゃ体調悪い時、本当に余裕がない時はなかなかできないんだけど、、、結構大きな気づきだったの、私にとって。

産まれてすぐの頃、あれだけ何度も自分に言い聞かせたこと、忘れそうになっちゃってるのかも。S、だって、あなたのこととってもすごい!って思うことがたくさんあるんだもの。うっかりあなたに期待してしまったり、あなたを導こうだなんてしてるのかも。私はあなたを見下ろすほど、偉くないのにね。私も試行錯誤。いっぱい失敗して、まだまだもがいてる。これだけ変化が大きくて速い時代、私よりあなたの方が余程先生なのに。だから、私はいつでも膝を折って、あなたと目線を合わせなくちゃ。つい、自分が勘違いしてしまわないように。あなたがまだ子どもでも、あなたを尊重したい。お互いに尊重し合いたい。

未来のS、これは未来のSへ、過去の私からの長い言い訳みたいなもの。お母さんもお母さんなりに色々試行錯誤してるってこと、まあ、母ちゃんも母ちゃんなりに頑張ってるんだなと思ってもらえるとうれしい。

未来の私、ここに書いたことを忘れないで。Sから多くのことを学んでね。

それじゃあね。


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