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J庭54初サークル参加レポ

10/8のJ.GARDEN54に初サークル参加してきました。同人イベントのサークル参加は去年の夏コミぶり、一次創作イベントは初という事で色々と新鮮な気持ちでしたが、楽しく過ごせました。スペースにお立ち寄り下さった方、無配や本を手にとって下さった方、ありがとうございました。
簡単にですがイベントレポと、新刊としおりのレポを残しておきます。


前日までの準備

サークルの人間のスペック。この二人で創作BLシリーズを細々と続けている。

私:原作の字書き。昔は漫画本も作っていたが今は絵は落書き程度。オフは長年ピコ。
友人:私の妄想に参戦してくれた絵描き。めちゃくちゃ筆が速い。そしてめちゃくちゃ白黒絵と漫画が上手い。オフ経験あり。

上記二人のサークルなので、本の部数をどうするかそこそこ悩んだ。一次創作は二次創作以上に魔境である事はよくよく理解していた。
友人がpixivに初めて投稿した弊ジャンル(創作BLシリーズ)の漫画と絵のまとめは1000ブクマを超えたが、この数字を過信すると絶対に大火傷する。友人はお世辞抜きで絵と漫画が上手いし、弊ジャンルも最高の作品だと胸を張って言えるが、成人向け犬系若者反社BLなんてBLジャンルとしてはマイナーもいいところだ。
そして私も友人も交流が苦手でXのフォロワー数は二桁。二次創作アカウントでは一次創作の告知を一切しないと決めていたため、当然J庭には知り合いは一人もいない(今回のJ庭参加にあたってフォローしてくれたサークルの方と相互にはなった)。宣伝には力を入れたが、どんなに良い本を作ってもこのスペックでは人はほとんど集まらないだろう。

イベントでは1冊も売れない事を覚悟していこう、と友人に伝え、二人ともに最少部数を持ち込む事にした。幸いお世話になっている印刷所のRED TRAINさんが企業出展される上、無料クリアしおりキャンペーンを開催されていた。キャンペーンに申し込みイベント当日引き取りを選んだ私にとって、J庭54に行く意味は十分あると言えた。

イベント当日は私と友人で新刊を1種ずつ、再版した既刊の小説本を1種、無配の折本を持ってビッグサイトに向かった。


当日

先にスペースに着いていた友人と合流し、お隣さんに挨拶し、設営を進める。とその前に私は提出用見本誌と500円玉をもって本部に向かい、サークル受付をしてから追加イスをレンタルした。受付に並ぶ際にスタッフの女性に「見本誌シールは持ってますか?」と確認されたので本の裏表紙を見せ、既にシールを貼っている事を伝えると「よかよか」みたいな顔をされたのが嬉しかった。面倒臭がらずに家でシールに友人の分も必要事項を書き込んでおいてよかった。

受付をすませ、レンタルしたイスを抱えてスペースに戻る。しまやのダンダン段ボールNEOを持ってきたので友人に手伝ってもらいながら組み立てる。使うのはこれで二回目だったが、組み立て方法をすっかり忘れ果てていたので完成に時間がかかった。それでも開会の15分前には設営を終える事ができた。

ポスターは新刊表紙絵を使った

ポスターはセブンイレブンでプリントしたA3サイズ。折らなくてもキャリーに入ったので良かった。自立式の値札はpixivに有志が投稿していたテンプレートを使わせて頂いた。

これもセブンのLサイズの写真プリントで製作。ついでに折本もセブンのA3印刷。見本誌には「みほん」と書いた白マステを貼った。字が汚い。
ちょっとスペースが寂しい気がしたので、余った紙に私が宣伝文句を書いてポスターの下にくっつけた。絶望的に字が汚い。書かない方がマシだったかもしれない。本はまず売れないものとして、とにかく無配をアピールしたかった。

設営の最中にRED TRAIN取締役の前田さんが挨拶に来られた。Xアカウントでお馴染みのクリア素材の名刺を頂く。新刊はばっちり綺麗に刷ってもらっていた。後ほどクリアしおりを引き取りに伺いますと伝え、忙しそうな前田さんを見送る。

やっと落ち着いたので、友人と二人でイスに座ってお互いの新刊交換。

友人の原稿の編集作業を手伝ったので中身は先に見せてもらっていたが、それでも本になった時の感動はひとしおだ。というか、一人で孤独に一次創作BLシリーズを書いていたら尊敬する絵師に90ページの二次創作同人誌を作ってもらえたなんて、そうそう経験できる事ではないだろう。
神○○、みたいな言い方は本人に面と向かって使いたくないので控えるが、気持ちとしてはそのワードに匹敵するくらい私は友人と友人の創作物をリスペクトしている。特大感謝。

二人でキャッキャしていると開会のアナウンスと拍手。そういえばこの日はJ庭に参加するやたらリアルな夢を見た。夢の中でも開会の拍手をした。設営の写真は撮り忘れていた。こっちは正夢にならなくてよかった。

一般参加者がどっと入場してくる。みんな大手サークルに真っ先に向かうのは他のイベントと変わらない。私は友人にスペースを任せ、RED TRAINさんの企業スペースに向かう。
急遽ワンオペになったらしい前田さんからクリアしおりをありがたく受け取り、差し入れのウィダーゼリーを渡す。よほど疲れていたのか、受け取ってすぐに飲んで頂いた。持ってきてよかった。本当は菓子折りにするか迷ったが、どうやら前田さんは大荷物(しかも一人)だったそうなので手軽なゼリーにして正解だった。
企業スペースを見るのは初めてだったので、束見本を見せてもらう。ソリストいいですよね〜という話から始まり、他の利用者の本も作例として見せてもらいながら前田さんの解説を聞く。どの本も素敵だったが、特にHS画王+マットPPのカバーの漫画本がとても手に馴染んで気に入った。次はこの組み合わせで作ってみたい。

他の参加者も次第にスペースに集まってきたので、前田さんが忙しくなる前にスピン製本のチラシを貰ってさよならをする。スペースに戻ると本が既に売れていた。
二枚のクリアしおりの片方を友人に渡すと、とても感動してもらえた。一作目の主役の創作キャラを描いたが、デザインは完成まで秘密にしていた。自分でもすごく可愛く仕上がっていてびっくりした。

新刊に挟んだだけで「あっかわいい!」となるサイズ感。しっかり厚みがあるのもまた可愛い
白背景と黒背景で印象が全然違うのが面白い
自然光に透かしてみると白版が黒線画に見える
青色部分にはクリスタの星空ブラシで天の川みたいにした。上手く印刷に出るか博打だったけどちゃんと綺麗

カラー絵が苦手なので、いっそ線画を白版にしてキャラは色を塗らないという回避技をとった。結果、大成功。
それ以外の白版をどう使うか悩んだが、タイトルロゴだけ白のみにすればよかったかもしれない。白版とカラーの版がずれる事を危惧して全面に色をのせたらこうなった。でも色合いはすごく綺麗に仕上がったし、はっきりした白ではないのも作品に合っていると思うのでこれはこれで良いものだ。ありがとうRED TRAINさん。

気付けば時間は正午。時々通りすがりに自スペを見てくれる人がいるので無配をすすめてみるが、あまり反応はよくない。みんなすうっと通り過ぎていってしまう。
無配を渡すのも難しいと知っていたし、相手に断られるのに慣れている元接客業なのでこれくらいではめげないが、実際に体験するとハードルの高さに困ってしまう。文学フリマや男性向けジャンルでは呼び込みや無配の頒布も積極的に行うそうだが、女性が多いジャンルではそういうのは流行らない。それでも自スペの前で立ち止まった人に無配をすすめ続けていると、ちらほらと手にとってもらえるようになった。

友人が出張編集部に行きたいとの事なので、店番を交代する。自分のオリジナル作品じゃないのに持っていっていいのかなと言っていたが、いいじゃんいいじゃんと背中を押した。
しばらくするとXの相互の方がスペースに来て、本を買っていってくれた。全く絡んでいない引きこもりサークルなのに、挨拶に来て頂いて嬉しいやら申し訳ないやら。というか私は接客の手際が悪かったと思う、本当に申し訳ない。愛想には自信があるけどそれ以外があまりにも不器用すぎる…。

その後も少しずつ無配や本が旅立っていく。ありがたや。
やがて友人が出張編集部から帰ってきた。彼女は本を見せる目的というより、漫画編集者に訊きたい事があったのでついでに本を持っていったのだが、どうやらキャラ造形を褒められたらしい。原作者冥利に尽きる。しばらくこの言葉を胸に抱いて生きていきたい。
友人は「今回の本はらくがき本だったから、次はちゃんと作ったのを持っていきたい」と言っていた。友人はらくがきも凄いが、本気絵と漫画はもっと凄い。うまい言葉が見つからないが、解釈と演出と画力で殴るって多分こういう作品の事を言うんだろうな、というような漫画を描く。本当に凄い。

14時を過ぎたのでそろそろ撤収作業に、とポスターを剥がし始めたところ、また一人の方がスペースに立ち寄ってくれた。まだ本大丈夫ですかと言われたので喜んで対応する。全種お買い上げ頂いた。気付けば新刊の特装版は完売していた。
友人の残りの本を引き取り、お隣に挨拶して今度こそ撤収する。そういえば開会前にフロマージュさんが自スペに営業にきた。コロナ禍以降は同人誌通販が活気づいたので書店が手当り次第に営業をかけているとは知っていたが、まさか創作BLイベントでもうちみたいなサークルに来るとは思わなかった。もうみんな普通に書店委託を利用する時代になったんだなと思う。このあたり、まだ時代に取り残されている自覚はある。

雨が降る前にさっさと有明から脱する。全体的にコミケや赤ブーの大型イベントほどの混雑ではなかったが、それでも会場内は人が多くてぼんやり歩いてるとぶつかりそうという感じの人出だった。でも女性が多いので比較的落ち着いた雰囲気で、なかなか良いイベントだったと感じた。

後は友人と一緒に豊洲に行き、寿司で打ち上げをしてジョン・ウィックの4作目を観た。ジョン・ウィック4は冒頭からこの世の終わりのような効果音がして鼓膜が死ぬと言われていたので覚悟して観たが、それでも確かにびびる程凄まじかった。心臓の弱い人は三分くらい遅れてから中に入った方がいいかも。

三時間の映画を観た後は私も友人もヘロヘロで、しばらくオフイベントはいいよねという意見で一致した。荷物を極力減らしたのにこの疲労困憊ぶり、毎月のように参加して本を出している人達の体力はどうなってるんだろうと思う。
本来ならカラオケでオールする予定だったが、雨も降りそうだったのでキャンセルしその日はそのままお開きにする事にした。大きなトラブルもなく、本も売れ、雨に降られもせず和やかにイベントを終えられて本当に良かった。でももしスペースに来て下さった方に粗相をしていたらすみません…。


まとめ

今後も弊サークルはXとpixivで細々と作品を投稿しつつ、本を作っていこうと思います。いつかコミティアに出てみたい。


今回の本の通販はこちら。お買い上げ下さった方には無配折本もおつけします!


ちなみに私の新刊の仕様は前回の本とほぼ同じですが、本文用紙をソリストSPの65kg、カバーをマットPPにしています。ピンクな本にしたかった。
ソリストSPはソリストNよりかなり好みです。Nは結構黄色みが強いですが、SPはほんのりとピンクな本文用紙で、それなのに不思議とナチュラルな感じ。色上質の桃みたいな、ザ・ピンク! って感じではないです。どっちかというと、微かに赤みがあると言った方が伝わるかも。
束見本だと色の違いがはっきり分かるのですが、写真に撮ったら全然出ない〜。

左から2冊ずつソリストN、SP、ミルキー

ピンクな本文用紙の商業文庫本もわりと多いんだっけ。新潮文庫だったかな? 自信がない。
ミルキーは漫画小説混合の合同誌などに使うといいよと前田さんにおすすめされました。まさにいま漫画小説混合の本を構想中なので、次はミルキーを使ってみようかな。

それでは、長くなりましたがこのへんで。ありがとうございました!

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