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小説同人誌におけるA5/B6/文庫サイズの長所と短所まとめ

同人誌作りの参考程度に。


A5サイズ

長所
・1ページにたくさんの文章を載せられる
・つまり、同じ文章量でもB6と文庫よりページ数と印刷費と頒布料金を抑えられる
・厚く硬い表紙用紙や本文用紙を使っても読みやすい=丈夫な本にできる
・表紙絵や挿絵を大きく見せられる
・A5サイズの漫画同人誌と一緒に収納できる
・ページ数が少なくても大丈夫

短所
・組版は二段組が基本。二段組は読み手の好き嫌いが分かれがち
・いかにも同人誌という見た目の本になる(人によっては長所かも)
・本文用紙にもよるが、ページ数が嵩むと読んでいて手が疲れやすくなる
・表紙を見て漫画同人誌と勘違いされやすい

同人誌と言えばこのサイズ。
A5同人誌には漫画本も多いので、ページ数が少なくても問題なし(漫画本は本文20〜40ページくらいがメジャー)
印刷費を抑えたシンプルな本を作りたい人にも、特殊装丁などで凝りたい人にもおすすめの判型。
本を作るのに一番失敗しにくいサイズだと思います。


B6サイズ

長所
・A5と文庫のいいとこどり
・一段でも二段でも組める
・商業ノベライズ本のような本にできる
・文庫サイズよりも1ページ内の文章量を増やせて絵も大きく見せられる
・ページ数が少なくても大丈夫

短所
・この判型で同人誌を作る人がそこまで多くない

比較的マイナーな判型なので、同人誌作りの情報収集や本の収納場所などで少し苦労するかも。
背幅が薄くても厚くてもちゃんと「それっぽい本」になるし、文庫より表紙をしっかり見せられてイベント会場でも埋もれないので、個人的に大好きな判型です。


文庫(A6)サイズ

長所
・カバーを掛ければ一気に商業本らしくなる
・今一番メジャーな判型
・ひと目で小説本だと分かる
・持ち運びが楽

短所
・ページ数が嵩みやすく、印刷費と頒布料金がA5とB6に比べて上がる
・ページ数が多い場合、表紙用紙と本文用紙を薄く柔らかいものにしないと開きにくく読みにくい
・サイズが小さいとイベント会場で目立たない
・ページ数が少ないとさみしい仕上がりになる

今時の小説同人誌と言えばやはり文庫サイズ。PP加工つきのカバーを掛ければ、それだけで本屋に並んでいそうな立派な本に。
しかしページ数と本の値段が嵩みがちで、可愛らしい見た目に反して意外にもリッチな本という側面もあります。
かと言ってページ数を抑えると、本としてはやや寂しい見た目になります。文庫サイズで「らしい」本にしたい場合、少なくとも100ページは欲しい所。

また、文庫判はA5の半分の大きさしかありません。イベント会場の狭い机の上に並んでいると、想像以上に埋もれます。
そして文庫サイズは持ち運びしやすいですが、文庫同人誌に専用カバーを掛けて出先で読むという人をネットでは結構見かけます。
二次創作や成人向け同人誌を外で読んでほしくない人は、文庫サイズで作るのは避けた方がいいでしょう。


まとめ

本と言えば文庫本のイメージが強いですが、A5やB6サイズの本もそれはそれで良いものです。

また、A5とB6サイズの本はコンビニのコピー機で簡単に作れます。特にセブンイレブンのマルチコピー機は面付けを自動でしてくれるからとても便利。印刷所に頼む前に、試し刷りをしてみるのもいいかもしれません。


ちなみに、B5サイズの本は小説には向きません。
単純に小説だと読みにくくなるため、漫画と混合の合同誌やアンソロジーでしか採用されない判型です。
新書サイズも含めて、こちらのサイトでも解説されています。


色んな商業本や同人誌を見て、ぜひ自分の目的に合った本を作ってみて下さいね。

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