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校内研究を振り返る

昨日、3年間の校内研究の振り返りを推進委員会で行った。

子どもには振り返りが大事ということをよく聞くが、実際のところ教員がじっくりと振り返る機会は現場に今まであまりなかった。日々の忙しさを理由に振り返りを蔑ろにしている気がしていた。

しかし、昨日の振り返りは同僚とラベルワークをしながらじっくりと振り返ることができた。7人で行ったのだが、全員が気兼ねなく発言することができる空間だった。
クローバーノート(ボイスレコーダー兼文字起こしアプリ)の分析によると30%は僕の発言だった。喋りすぎないことを意識しているはずなのに。猛省。

成績処理日だったこともあり、初めは「早く終わらそうね」といってた人も1時間近く振り返った後に「いい時間だったね!」と言っていたことに推進委員会の集団としての高まりを感じた。

その中でも自分の中で考えさせられた発言がいくつかあった。
一つ目は、
「推進委員で話し合っていたことが子どもたちの話し合い指導に生きた。」
という話。
大人での会議の中でも、話しやすい雰囲気をつくっていたことでどんな場をつくれば子どもたちが話しやすいのかが体験できた。
さらに話し合いの中でやってもらうと助かることもわかったそうだ。例えば、単純なことだがしっかりとリアクションをとって聴くこと。質問を振ること。共感することなど。さらに、話し合いが理解できない時に「ちょっと待って」と言える人がいることも大事だった。その人がいたおかげで、他のメンバーはわかったつもりだったり、共通認識が取れていたつもりだった話を立ち止まって確かめる機会ができたからだ。
このようなことを大人の会議で感じられたことが、子どもたちへの指導につながっていった。

二つ目は、
「ブロック研究はうまく協働して取り組めた。しかし、他のブロックのことは正直あまりわからなかった。」
という課題。これは学校現場におけるとても大きな課題だと思う。特に小学校はクラス担任は自分のクラスのことしかわかっていなかったり、考えられなかったりすることが多い。
これは個人の問題というよりは、4方を壁で囲まれた教室で大人1人が子どもたち30人に教えていくという仕組みに大きな要因があると思っている。
今回ブロック研でこの壁を突破するために、2学年が同じ時間に同じ場所で授業をすることで複数の教師の目で同じ空間を見ることをしてみた。その甲斐あって、ブロックでの研究はメンバーの参画意識を高く保ちながら進めることができた。
一方で他のブロックについては、本当によくわからなかった。職員室での席もブロックで固まっているし、教室配置も学年やブロックで固まっていることが多い。そうするとどうしてもコミュニケーションの量は偏りが出てしまう。
今回のこの課題を解決していくことは、学校経営上でも大きな成果が出るような気がしている。

まず、この課題の解決のためには同じブロックの教師以外とのコミュニケーション回数を増やしていくこと、関係性に流動生を持たせることが必要だと思う。
今のところのアイデアとしては、
・教室配置を同じ学年で固まらせず、バラバラにする。→毎日歩く動線は決まっているので、その動線上に他の学年のクラスを置いていくといい。
・職員室の座席を月1度くらい席替えをする。→学年会などをするときは他の教室を使えばいい。移動しなくてはいけないので荷物も減り、整理整頓もしていなくてはいけないので一石二鳥
・校内研の研究グループを学年で組むのではなく、興味があるテーマで組む。→やりたいことをやった方が成果も出るだろう。2月に1度くらい、全体で交流会を設けても面白そう。

学校という狭い組織の中でも、関係性が固定化していくことは多い。
それでは、勿体無い。現場にいる人同士がもっともっとお互いの刺激になれるはず。
そんなことを考えられた振り返りだった。


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