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日本は人件費が高い?

◆ご存知ですか?日本って人件費が高いと思われているのです。

年末からちょっと円高に振れたりはしましたが、ここ数年は円安基調であり総じて日本はコスト安の国。そして観光のコストも安く、海外からのインバウンド観光需要に応えています。

という訳で、日本でイベントを開催しようとする海外の主催者さんも、それほどコストの事を考えず、実際に日本でイベントをやろうと相談すると驚く訳です。

イベントの高コスト要因は色々あります。

  • 会場費

  • 制作費

  • 人件費

まあ予算3000億円で試算して実際は3兆超えた某イベント程ではないにしろ、日本の多くのイベントは、欧米の主催者にとってはコスト高に映るわけです。

そのひとつである人件費について・・・

ポジティブに言えば、日本のイベントって総じてオーバースタッフになってます。参加する人が困らないようきめ細かなサービスをするため、当日とかも多くの案内員を配置したりしてます。

幕張メッセで開催するイベント。海浜幕張駅からメッセまで、約200メートル。来場する方々が迷わないように、20mおきにスタッフを配置します。
これ、絶対に海外じゃ考えられないレベル。

まあ、実際に費用が掛かる部分は仕方ないのです。そして働くスタッフには適正な支払いをする必要があるわけで、その人件費が高ければ・・・・・

あれっ?日本人の人件費って本当に高いのでしたっけ?
そんなことないよな?
過去20年経済成長していない日本は、先進国の中では特に人件費が安いのです。

ではなぜ、人件費が高く見えてしまうのか?ですね。

人件費 = 実際に支払われる費用 + 関連コスト

関連コストの部分がくせ者で、ここにはスタッフを集める宣伝コストや人材派遣会社のマージン等が含まれてます。ここの部分が問題です。

実際にTokyo2020でも、担当広告代理店の受託費用で9割がマージンで実際にスタッフに支払われたのは1割という馬鹿げた話が話題になりました。

これは極端な例ではありますが、多かれ少なかれマージンは発生していて、それが総コストに反映されています。

◆高コストで文句言われた事例

普段海外からの相談を多く受けていますが、いつも問題にされるのが人件費部分。もちろん会場費も海外の主要会場と比較して高いこともあるのですが、人件費については派遣会社の管理費について指摘をもらうことが多いです。

2019年ラグビーワールドカップ
2019年のラグビーワールドカップと2020年のオリンピックに関連して、イギリスのスポンサー企業来日時の日本滞在中のアテンドを相談された時のお話です。
特にワールドカップは北海道から九州まで、日本全国の会場訪問時のお世話からプライベートファンクション(個別行事)まで手配するというもので、80名を超えるスポンサーのアテンドはかなりの規模。イギリスのスタッフィングエージェントから相談でしたが、世界各地で同じようなサポートを提供している彼らからすると、日本の価格は異常に高いとのこと。

いつも海外で手配してるけど、その10倍くらいだよ!
 ⇒10倍はブラフですが、軽く2〜3倍とのことでした

201x年某マーケティングイベント
独立起業して初めてのプロジェクトで受注したマーケティングイベント。事務局長として制作からスタッフィングまで色々手配した訳ですが、全体的にコストで揉めました。

特にイベント会場に関するスタッフのコストが問題になりました。基本、人材派遣会社に手配する訳ですが、米国の主催者からは酷く絡まれました。 

こんな高いはずがない、お前が抜いてるんだろ!
 ⇒ そんな訳ないわ!

なんでマニュアルが必要なんだ!ここでお前抜いてるだろ!
 ⇒ んな訳ないわ、人材派遣の規定に合わせてるだけだわ!

正直なお話、弊社では制作からスタッフィング、あらゆるサービスで無駄なマージンを取らないポリシーなので、外注のスタッフィングに関して一切フィーを取らず提供してます。
とはいえ、人材派遣会社のマージンは発生しているので、そこがどうしても高くつくのが現実です。

まあ、他にもコスト高の要因はあるのですが、今回は人件費のお話でした。

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