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年中休業うつらうつら日記(2024年5月25日~5月31日)

24年5月27日

息子が2週間の滞在を終えて自分ちに帰る朝。
バタバタしたくないから「何時に起きる?」「10時頃かな」ってちゃんと聞いておいて、その時間から起こし始めた。
「母さんたち、12時15分ごろには出たいから」って、せいうちくんの仕事の合間に一緒に銀行に行く用事があるのだ。
最近の銀行は、定期の解約とかで出かけてもすぐには対応してくれないらしく、事前に予約を取っておかないと手続きしてくれないのだ。
13時に隣町まで行くから、息子が12時半までに支度してくれたら自転車で間に合うだろう。

ところがその思惑は大きく外れた。
「母さんたち、12時15分ごろ出たいから」と言っても言っても結局彼は12時過ぎまで起きず、しかもそこからシャワーを浴びて朝食にインスタント味噌煮込みうどんを作って食べ始めた。
「バタバタしたお別れになるのもイヤだから、急いで」と急かしても、開き直ったように悠然と白飯まで温めて食っている。
「急ぐんなら、先に出ればいいじゃん。カギはポストに入れておくから」とか言うが、出かける時には家をきちんとしていきたいんだよ!

結局12時45分に一緒に家を出て、駅に向かう息子と別れると我々は猛スピードで自転車を飛ばし、なんとか13時1分前に銀行に着いた。

そこからは「予約したせいうちですが」と案内をお願いし、手続きをして30分ほどで終了。
しかしなんだね、今じゃ銀行は一応商談に来た預金者にお茶も出してくれなくなったね。
定期を崩すからいかんのかな。
だが、定期を作った時もラップ1本しかくれなかったぞ。
つくづく昔は景気が良かったせいか、紙袋いっぱいにおみやげをくれたもんだったが。

息子から「間に合った?最後、食事に時間かけちゃってごめんね」と一応謝ってきた。
実家から追い出される感じがイヤだったのかな。
キミの家はもう別にあるんだし、それはそれで尊重してるんだから、いいとしてくれない?

行列のできるパン屋さんに寄ってお昼と晩ごはんの分の総菜パンなどを買う。
ここのパンを食べ過ぎると、私はあっという間に太ってしまうのだ。
駅からずいぶん離れていてバスでしか来られないと思うんだが、いつでも信じられないほどの繁盛ぶりだ。
うちの近くにもそんな感じのケーキ屋さんがあり、住民たちは美味しいものをよく知ってるんだね。

可愛い息子ではあるが、結局1回「生ごみを捨てに」大宮に帰っただけで、あとは都内での演劇のADを務めるため実家を根城に活動してたので、せいうちくんと家に帰って猛烈に抱き合い、「やっと2人きりだ!たまには息子もいいもんだけど、もう老人世帯の暮らしだから、合わないよ」と帰ってくれた喜びをかみしめた。
よく「孫は、来て嬉しい、帰って嬉しい(くたびれるから)」と言われるが、息子もまた同じようなものなのだと悟った。

次に会うのは水曜日か。
いちおうステージだから、あんまり話すヒマはないだろう。
そのぐらいの距離がちょうどいいと感じる、たった今の私。

24年5月28日

大変珍しいことにせいうちくんが夜、人と会食をするため遅くなるそうなので、私も蛮勇を奮って一人外出に挑戦してみる。
通院以外ではこれまた珍しいことだ。
先日買った三田紀房の「アルキメデスの大戦」、27巻セットだったので終わってるかと思って自炊に取り掛かったら、なんと38巻が最終巻になるらしい。
ああ、だまされた。
このうえは何とかして28巻~38巻を入手せねばなるまい。

欠けてる部分を補うべく、ブックオフまで自転車をこいだ。
小雨が降り始めていたが気にせずたどり着いた時には、無情にも「本日の営業は棚卸につき17時までです」と貼り紙が。
もう18時だった。
「運が悪い」と天を仰ぎ、家の近くまで戻ってコンビニでタバコ買って出てきたら、バケツをひっくり返したような雨が降っていた。
もうちょっとだし、どうせ家に帰ったら水風呂に入ってパジャマに着替えるから、とびしょぬれになって帰って来て、やっと乾いて人心地。
明日は通院日だから、別の駅前で「アルキメデスの大戦」探してみよう。

24年5月29日

心療内科に行って、せいうちくんのADHD加減を訴える。
「夜中に、キッチンでタバコ吸ってたんですよ。そしたら夫も起きてしまったらしく、『あれ、ベッドにいないぞ!』とちょっとあわてたらしいんですが、キッチンの明かりがついてて物音がするので、『ああ、あっちにいるのか』と思ったとたんキッチンはどうでもよくなって本来の目的である『トイレ、トイレ』になってしまったようなんです。普通、夜中によからぬことをしかねない妻を持っていたら、一応キッチンまで行ってタバコ休憩中なのか自傷しようとしてるのか、確かめてからトイレに行きませんか?あと数メートル先に進めばいいだけなんだから」

ドクターはげたげた笑って、
「いや、本当にあなたのダンナさんは注意力がそれやすいね。頭の回転が速いんだろうけど、気分の切り替えが早すぎる。僕だって、それはキッチンまでいったん行くべきだと思いますよ」って。
そうでしょう、と身を乗り出す私にドクターは言った。
「でも、彼のそういう抜けててのんびりしたところがなければあなた方の生活はもっと緊張感に満ちてしまうだろうから、それぐらいでちょうどいいんじゃない?…しかし、トイレが優先か…(笑)」

文句言いながらも大事にしてもらってるしよくしてもらっているのはわかってるので、不平はそのぐらいでやめた。
ドクターは今、減薬に燃えている。
前回、3週間前に睡眠薬を1錠減らされたが、今日は抗不安剤を5mgのものから3mgに変えられた。

私としても減薬はしたいと思ってるのだが、睡眠薬なしで眠る決心がつかないのと、「薬がもらえない=病気でない=疾病利得を狙っての詐病」と考えてしまうので、完全減薬はキツイ。
そう訴えたら、
「あなたはもう一生自分のトラウマと向き合っていくしかないんだよ。その過程で薬を使いすぎると体をこわす。かと言って全然飲まずにやれるかって言うと、それは難しいと思う。とにかくもうちょっと減らさせてください。医者としてどうかと思うほどの量を出してるんで」とお願いされた。
「減薬すると体重減りますか」と恨みがましく聞いてみたら、
「気分が明るくなって運動すれば減るかもね。薬自体も多少は太る傾向があるけど、原因はそれだけじゃないから」
とりあえず夜中にToppo食べるの止めてみるか。

行きつけの薬局に処方箋をアプリ送信して、今日はこれから下北沢に行くから薬の受け取りは明日にしよう。
あいかわらず大変貌を遂げてどこに何があったかわからない下北沢で、まず会場であるスタジオを探し、見つかったので寄る前に「珉亭」に向かう。
パッ・タイ食べてくるか珉亭でラーチャンなのか、かなり迷ったんだ。
下北沢に来る方がレアだから、らーチェンに決めよう。

幸いにもお昼の混雑が去ったあとで、しかもごはんも品切れになってなかったので美味しくラーチャンをいただいた。
考えてみたら、せいうちくん抜きで珉亭来るの、初めてかも。
40年前、近所に住んでいた時でさえも。
なぜか餃子の王将の方に足が向かっていたなぁ。

おなかいっぱいになって、16時に3階のスタジオまで階段を登る。
エレベーターなんて洒落たものがあるビルではないのだ。
ドアを開けると、Uさんと息子がインプロコントを実演していた。
お客さんはどうも機材担当してくれてる内輪の人と、もう1人おじさんが。
名もない2人がXにちょっとフライヤーを載せただけでそんなにお客が来るわけもない。

Uさんは友人と2人で演劇ユニットをやっており、学生時代から息子たちのコントに絡んでくれていた関係で今でもインプロコントを勉強してたまに公演に参加してくれる。
私はUさんの大ファンだが、まだ彼女の演劇は見に行ったことがない。
コロナ中にいっぺん配信を観ただけかも。
インプロコントの中で、彼女は実にいい動きやアイディアを発揮するんだ。
そのUさんと息子の2人インプロとくれば、もう私にとってはこれ以上ないゴールデンカードってわけ。

5分、15分、30分のインプロをやって、さすがの2人も「30分はきついっすね~」と白状していた。
10分ぐらいのインプロコントに慣れていると、3分ぐらいで「ここらで話しの盛り上がりが欲しい」と思うのだそうだが、その感覚で30分インプロをやったものだから、仕掛けが早すぎた、ということだろう。
2人とも、「いつもコントの仲間やお笑いの人たちとやる時よりずっとゆっくり丁寧にできた、あの人たちは早いから」と言っていた。
確かにスピード感はずいぶん違うね。
でもその分空気感や情景、人間関係が楽しめてよかったよ。

休憩時間に入り、息子は機材の人とごはんを食べに行き、Uさんとおじさんが残った。
Uさんは今日やったメニューを書いて貼り出している。
と、隣に座ったおじさんに声をかけられた。
「失礼ですけど、今日はどうしていらっしゃったんですか?どなたかの関係者の方ですか?」
「いや、親なもんで、PTAが学芸会を観に来ました」と答えると、
「なんと!林賢さんのお母さまでしたが!彼はいいですね。とても温かくて優しくて。思いやりが身に着いた人ですね。アイディアの引き出しも多いし」とほめちぎる彼はUさんの劇団のもう1人の女性がバイトしている喫茶店でUさんたちの公演を知って観に行き、今回Uさんがインプロコントをするというから面白そうだ、とやってきたらしい。
職業は元ルポライターだそうだ。確かにインタビュー慣れしてる。

「いつからインプロコントを始められたんですか?」と聞かれ、なんでも細かく説明する癖のある私は、本格的にお笑いを始めたのは早稲田のサークルに入ってからだが、高校時代から学園祭などで披露していたようだ、その後就職した会社を辞めてぶらぶらしてると思ったら急にNYに行ってインプロコントなる芸を拾ってきたらしく、以来それに夢中だ、というのがあらすじ。

ルポライターは「まあ、普通は聞くだろうな」と思うようなことを聞く。
「やはり中高一貫進学校でしたか?早稲田を出てるのに一流企業や役所とか行かないで芸人をやるってところに、親としては当然心配したり反対したりすると思うんですが」
「いや、そもそも父親が厳しい教育を受けて受験産業のただなかにあり、東大に入ったもののそこにほとんど魅力を感じられなかったので、子供にはぜひ公立の中学から都立の高校に行って、大学は好きに選んでほしかったみたいです。私もほぼ同意見です」
「珍しいご家庭ですね!普通、早稲田まで行ったらもっと期待しちゃいませんか?」
「親の期待と子供の幸福は必ずしも一致しないので、そこは本人の幸福度が一番高くなるのが望ましいと思ってます。仮にこの道で食えなくても(その公算が大きいんですけど)、どうやっても食べては行けるでしょうし、何より本人がまわりにも恵まれていい仲間ができて、楽しく幸せに暮らしているようなので、それ以外のことはあまり考えてません」

息子が話に加わると、30歳であること、妻がいること、7月から2人でカナダにワーキングホリディに出かけて1年過ごしてくること、などが明らかになり、ルポライター氏は大いに驚いていた。
「これは、ぜひお父さまにもお話を聞かなくては。遅めにいらっしゃるんですよね。何のお仕事をしてらっしゃるんですか?やはりお堅い仕事なんでしょうね」
「堅いは堅いですね。製鉄なので。しかも入社以来ずっと法務の仕事をしているので、息子も反抗期の頃は『資本主義の手先!』みたいな目で見て反発してましたよ。もう収まりましたけど」

そんなところにせいうちくん登場。
さっそくルポライター氏が話しかけ、「さきほどから奥様にいろいろいお話聞かせていただいたんですけど、素晴らしいご家庭ですね。そしてこんな豊かなお子さんが育って。もう、どうやったんですか、って聞きたくて聞きたくてしょうがないです!」
せいうちくんは娘が重度障碍児として生まれたので息子の誕生に合わせて1年間の介護休暇を取ったこと、中学受験は絶対にさせたくないと思っていたことなどを話していた。

そこらで開演となり、軽くエアバドミントンとかインプロ独特の準備運動(互いの目を合わせるのが重要っぽい)をやってウォームアップし、いつものようにお客さんからお題をいただく。
これは本場でもそうだが、やはり演者側が決めてしまうと「打ち合わせができてるんじゃないか」となってしまってインプロの当意即妙に疑義が生じるので、こういうスタイルらしい。

5分間のお題はいつの間にか来ていた女性(息子のコントグループ内部に3人組のコントトリオがいるのだが、そこのファン。最近、彼らのファンが多く来てくれる。ありがたい)が出してくれて、「枕」。
いい枕でぐっすり寝たいよね、と思わされるコントだった。

15分間のは息子の大学での後輩らしい演劇青年が「カナダ、どうだった!?」と秀逸なお題をくれて、行くところから1年後に帰るまでを手荷物検査官のUさんがしっかり表現してくれていた。

最後のお題は、息子が「ぜひこの方から」とリクエストしたのが自分の父親。
しかもお題は「育児休暇」。
これはハードル高いと思ったよ。
だって、彼らはまだ子供を持ってないし、会社員でもないからまわりが育休採って迷惑、みたいな視点もないだろし、そもそも育児休暇で何するのか知ってるのか!と思っていたら、「社員の8割が育休に入ってます。あ、今、3人申請してきたので」9.5割になりました」という会社の話になった。
よく頑張りました!

そのあと40分ぐらい茶話会をしたが、たまたまそこにいた人たちはみんな、インプロコントないしはインプロ演劇の可能性を信じている人たちだった。
息子は当然信じてなきゃやれないわけだが、「こういう演芸が育って、残っていくといいと思う」と皆さんおっしゃっていて、いい人の輪の広がりができてきてるなぁとちょっと涙。

解散前にルポライター氏が、
「日本でインプロってジャンルが定着したら、元々あったけど、林賢の時代から広まったんだよな、なんて話になるかもですね。今日は本当に良いものを見せていただきました」と言って去って行った。
そういうことも全然考えてないんだよなー。
息子が他の人たちのためにひとつでも石を積んでいけたらと思うばかりだ。

すすっと息子が近づいてきて、「今晩、お邪魔してもいい?」ときた。
あああ、やっと手が切れたと思ったのに。今夜は2人きりで仲良くしようと思ってたのに!
でもここで断れないのが親。
せいうちくんはあっという間に立ち直って、タクシーに乗る頃には残り物の豚の角煮で炒飯を作ろうと画策していたようだ。

ただし、先日銀行に行かなきゃなのになかなか家を出ようとしないからキリキリした件を持ち出して、
「明日も用事あるから、きちんと起きてね」と釘を刺す。
「わかってるって。こないだは眠かったんだ。ごめんね」
さすがに9時間ぶっ通しでスタジオにいたのが身体にこたえたか、シャワー浴びで核にチャーハン食べたら(「美味い!これ、すごく美味しいよ!」)ゴロゴロしてた。

大事な話として、6月15日の土曜日に妻のMちゃんのお母さまと一緒に早逝されたお父さまのお墓参りをして、それから2人の壮行会をしようということになってたんだが、息子が急に「誰が言ってたの?その日に決まったの?」とか言い出した。
私は息子から「Mちゃんも15日には山小屋のバイトから帰ってくるし、お母さまもお仕事休みの日だから、大丈夫。僕は夜に仕事があるから夕方には抜けるけど」と聞いていた。
自分の夜の予定まで言うんだから、かなり確かな情報だと思うんだが。

とにかくMちゃんに連絡とってもらって、いつ埼玉に戻るか聞かないと、我々北海道に行く前にMちゃんに会うことができず、次に我々の方からカナダを訪ねるまで会えないことになる。それは寂しい!

まったく、息子の子のいい加減さはなんとかならんもんか。
仮にも今度集団の主宰をしていて、お仕事もらったり調整したりが多いだろうに、このメッシュでやっていけるのだろうか。

しばらくしたらMちゃんから返事があったらしく、「15日はまだ尾瀬だって」ってわかったのみ。
せいうちくんが、「キミもMちゃんとLINEつながってるんだから、もう直接Mちゃんに聞いて。いつ帰ってくるのか、お墓参り&壮行会は開けるのか。僕らの予定も詰めちゃったから申し訳ないけど、ご挨拶できずに終わるかもしれないね。でも、忙しいだろうからくれぐれも無理に会おうとしないでって言っておいてね」と指令を出してきた。
どうもMちゃんは17日まで尾瀬にいるようなので、我々に残された時間は18.19.20日しかない。
しかも19,20日はMちゃんたち部屋の引き払いにGくんちにキャラバン借りに行くって言ってたから、作業の真っ最中だ。
もうこのうえは引き払いを手伝ってキャラバンでMちゃんの実家に荷物運んでついでにご挨拶しようか。

「演劇の公演が終わったらすぐ日雇いに入れるよう準備しておきなよ」というせいうちくくんの忠告にも従わず、バイトは月曜から。
先週の日曜が楽日だったんだから、今日のステージはやりたかったので仕方ないとしても、もう日にちがないんだからキリキリ稼ぎなさいよ。
妻を出稼ぎに行かせて自分は東京で実家の世話になって楽して暮らしてるなんて、恥ずかしいぞ!

下北沢駅前には素敵な喫煙所がある。
バスかトラックを模したような金属の部屋で、中は冷房も付いていて、外側にはご丁寧にナンバープレートまで。
暑い今日は助かった。

もちろん外から見たら大変なスモーキーな光景なのだが、喫煙は喫煙所で。

24年5月30日

さすがに今日は早く起きて我々の出発より早く家を出てくれたが、たぶんスマホ画面見てるのに私がうるさく話しかけてくるから我慢の限界だったんだろう。
我々は無事に用事を済ませ、土曜日の「薬学博士による麻婆豆腐の研究とその実践」のために買い物をあれこれしてきた。

しかし、白状すると、もっと恥ずかしい、頭の痛いことが起きた。
息子が「来週からのバイト、こっちの方でするから、またお世話になってもいい?」と聞いてきたのだ。
「いい?」と聞く格好だけは取っているけど、もうバイト決めちゃったなら確信犯じゃないか。
やっと解放された喜びに打ち震え、やはり家を出た息子とはほどほどの距離がいいね、とくたびれきった我々が愚痴っていたというのに。
「何なら今晩も来ようか?」
そういうことは、しばらく会えずにいて寂しい時に言ってほしい。
私たちは土曜日に講座を開いて、たぶん日曜まで泊まる人も若干名出るのだ。
土曜の宴会用の料理の仕込みとか、家の掃除とか、やることはいくらでもあるのだ。
キミの世話をしてるヒマはない。

そもそも17日にはMちゃんが帰ってくるじゃないか。
そのあと6月いっぱいのバイトはどこでするのだ。
「大丈夫、17日からは大宮でできると思う」
母さんたちはその頃北海道に行く支度と、Mちゃんちのお墓参りをどうするかで慌てふためいてると思うよ。
「Mちゃんがいないと何にもする気が起きなくってさ。布団入って寝ちゃう」

ほほえましいが、Mちゃんは1か月の出稼ぎに行って、帰ってきたら部屋がある程度片付いていると思ってるんじゃないんだろうか。
いくら週末は帰って荷物の整理をするとは言っても、実家に毎晩泊まってる状態では大して作業が進まないんじゃないか?
唯一楽しみにできるのは、息子が観たいと言っている「舟を編む」のドラマ全10話を見せてあげられるかも、ってとこだけだ。

そもそも来週の土日、彼らの家の本と本棚を引き取って家で預かり、自炊していい本は1年の留守の間にスキャンするつもりなんだよね。
そのための準備をしてる時間はあるのか?
Mちゃんが処分したくない本を、これから息子がリスト作って送ってチェックしてもらうという悠長さで、ほとんどめまいがしている。

ホントにね、何でもしてあげたいし手伝ってあげたい。
でも、息子がMちゃんだけと相談して物事を進められないと夫婦への道が開けないよ。
Mちゃんは彼が実家にいりびたるのを承知してるのかしら。
家を守るとか片づけるとか、やってほしいことが他にいっぱいある気がするんだが。
息子のマイペースは今に始まったことじゃないが、頼むからMちゃんを怒らせないでよ。

今週は生活上の用事も多かったり、息子はいたし、せいうちくんの仕事のヤマも来ちゃったし、週末の講座と宴会が終わったらばったり倒れると思う。
しかしそんな間もなく、北海道3週間のプランを立てなければならない。
幸い、キャラバンの装備はGくんがなかば面白がっていろいろ試してみてくれてるので助かる。
さて、あとは3週間の旅行にショーツが何枚いるかだな。
できれば途中の快活クラブで洗濯しながらカラオケしたい。

24年5月31日

おおう、もう5月も最終日じゃないか。当然明日からは6月だ。
月日の経つのはなんて早いんだろう。
今日も用事を済ませ、日記を書きまくっていた。

昔よく通っていた優秀な八百屋に寄ってみたら、普段はせいうちくんの顔しか見てないおばちゃんが「まあー、今日は奥さんも〜。遠いとこ来てくれて嬉しい〜」と、「ナスふたザル」とお願いした我々にたくさん入ったナスのザルをふたつビニール袋にあけてくれたうえ、脇の箱からさらに数本放り込んでくれた。
ピーマンも同様。
「久しぶりにおばちゃんの『魔法の手』を見ちゃったね🎵」と夫婦で喜ぶ、、

WOWOWドラマの宮部みゆき「ソロモンの偽証」をアマプラで無料で観られたので、観てる。これは映画版も観たな。
今夜、最終回まで観たいものだ。
原作では中3の生徒たちが学校裁判を開く話だったが、なぜか事件は私立高校で起こり、高2たちが奮戦する。
この改変にはどんな意味があるのだろう?
オトナでもコドモでもない中3生が高校受験を前に頑張るところが良かったし、公立中学ならではの互いの家の近さ、昔からの付き合いなどが生きていて、事件が起こる範囲も全部ご近所さんで、そういう日常感が良かったんだがなぁ。

今日もブックオフに行ってみた。
先日「棚卸のため早じまい」してしまってた店だ。
探してる「アルキメデスの大戦」は必要な巻が見つからず、なんだかヘタレて軽い少女マンガと思われる在庫の欠けが気になって、買ってしまった。

途中まで生本で読んだ「アルキメデスの大戦」が最後の方スキャンされてないのは息子にストレスだろうと思うと気が逸る。
ディズニー・チャンネルで岩明均の「七夕の国」(全4巻)が実写化されるので、原作でも読んでおいてくれ。
驚いたことに「寄生獣」は大好きなくせに「七夕の国」は読んだことがないというのだ。
いや、読もうよ。
あれはもしかしたら打ち切りで、続いていたら「寄生獣」ぐらいの名作になっていたはず、と私は思ってるんだからさ。

ネトフリでも「三体」の実写版をやっているらしいし、サブスクが盛んだなぁ。
マンガを買う関係で送料無料になるアマプラは絶対必要なので、もうこれ以降サブスクはいらないはずなのに、各社、キラーコンテンツを持っている。
最近せいうちくんが中井貴一の「雲霧仁左衛門」に興味を示して、録画してHDに貯めてあるやつで済んでるうちはいいんだが、それが尽きたら「NHKオンデマンドに入る!」と叫んでいる。
NHKは受信料を二度取りしてるようなもんだなぁ。

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