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iPad Pro物語(2019年9月)

1年も使っていないiPad Proが故障してアップルさんに修理に出した際の記録をまとめて「note」に載せてみます。もう2年近く前の話です。
こうしてあらためて読むとなかなかの辛抱の歴史で、途中で自分が少々忍耐力の限界を超えそうな場面も多々ありました。
興味のある方はご一読ください。

19年9月15日

iPad Proが壊れたので修理に出した。
クロネコさんが取りに来てくれて、「ここに置いてください」と言う段ボールシートの上に置いたら大事そうに折りかぶせて、厚手のレターパックみたいにして持ってった。
終わったらまた持って来てくれる予定。

壊れててどうしようもないことがわかるまでほぼ半日電話かiPad Proのどっちかにつきっきりになってた際の、アップルさんの熱意とサポート力は大したものだった。
うちのPCに赤い矢印を飛ばしてくるぐらいスゴイ。
(やり方は担当者によって違い、何人もと話すうちには「ここのところを押してください」と向こうのタブレット上かなんかにぐるぐると丸を書く人もいて、面白かった)

しかし、誰が間違えたのだろうか、クロネコさんがつかんでる我が家の部屋番号は、間違ってた。
同じマンションの違う部屋に行って「ちがいますねぇ」と言われたのち、私のケータイに電話してきて判明した。ケータイは合っててよかった。
しかし、下のゲートは開けちゃったんかい、うちと似た部屋番号の人よ。

修理後戻ってくる時にも同じ間違いが起こると予想されたので、クロネコのおにーさんに訂正しておこうと思ったら、それは彼の係ではないらしく困ってた。
「じゃあアップルさんに言った方がいいですかねー」と言うと、
「それも自分はわからないので…」とまた困る。
あとからアップルサポートに電話してOKになったけど、仕事の細分化であるなぁ。
そういやサポートの方でもテクニカルな人に電話してしまったらしく、別の部署に回されたよ。
中でやってくれてもいいのに、とちょっと待ちくたびれて思った。

Proがなくて、いろいろ困ってる。
使わなくなってたiPad Airを出してきて、おまけに「前からアナタのやつの方が画面がきれいだと思っていた」と難癖をつけて、せいうちくんが使っていた新型iPadと無理やり交換させてしまった。
いいんだ、あの人は私ほどマンガ読まないんだから。
だいたい見開きじゃなくて片ページ派らしいし。

Retinaディスプレイの差もあろうが、大きいのは表面に張ってあるシートだと気づいた。
せいうちくんのは透明度が高くつるつるしたタイプ。
私は、買う時に「これが売れてる」とのレビューに騙されたというか、目的を誤っていた。
ゲームをする人たちは「適度に指先が引っかかるやつ」を好むのではないだろうか。
その結果、なんとなく擦りガラスっぽい。
せいうちくんも、
「全然かまわないけど、確かに少しすすけて見えるね。僕の方が透明」と面白そうだった。

あと、何と言ってもちっちゃいよね~!
あんなにちっちゃいとは、いや、iPad Proの画面があれほど大きいとは気づいてなかった。
5年以上も普通サイズでよく読んできたなぁ、自分。
今じゃまるで細かい字がびっちり書かれたハガキを読んでるようで、「では、ここでお便りを一通」とかDJごっこ始めちゃいそうだ。
どんなに高くても、買うべきものだったぞiPad Pro。

それ以外にも、せいうちくんのタブレットを奪ったツケが回ってきて、つらい。
自分用にカスタマイズされてないとかいう以前の問題で、買った時以来ほぼ何のアプリも入れていないやつは使いにくい。
向こうは向こうで、「やたらにいろんなアプリがある。何ページもアプリで、必要なものがどこにあるかわからない」と文句を言いたそう。
タブレット交換は、あまりやらない方がいいようだ。

入れ直すのも面倒くさくてこれまでタブレットで見ていたSNS群を全部ケータイで見ているので、やりにくくて何もできない。
歯を矯正していると自然とダイエットになる、というのに似た現象で、デジタルデトックスが実現できているかも。

19年9月24日

iPad Pro物語 その2(その1は先日修理に出した時が該当します)

実を言うとiPad Proの修理がスムーズにいっていない。
最初の話ではそろそろ送り返されてきてもいいぐらいなのに。
13日に電話で相談し、14日に宅配便で送り、16日に着いたことを宅配の記録を調べてつかんでいる。

そもそも住所が間違っていて、取りに来た宅配のにーちゃんがマンション内で迷ってしまったので、戻ってくる時にまた同じ間違いが起こっては困るとアップルさんに住所変更しておいたら、「iPad Proが壊れたので修理をお願いしている」という私の相談は、同じ相談番号のまま、「住所変更のお願い」という案件に変わってしまっていた。
「18日にそのご連絡を受けたため、そこからの受付になっております」と言われて茫然。
「修理のお願いで現物は16日に着いているのに、いったん住所変更をしたために、手続きし直しなんですか」
「さようでございます」
どーいうやり方をしてるんだ!?

と、私が怒鳴ったわけでは全然なく、単に一定の時間話すとほぼ自動的にシニアアドバイザーに交代するアップル独自のシステムのせいで、担当さんが替わった。
ほとんどぷるぷるして怒りそうなのを押さえて同じことを質問すると、やっぱりさっきの担当さんの言ってたのはマチガイなんだって。そんなやり方はしてないって。なに勘違いしてんだ!

と安心したのもつかの間、意外な事実が明らかになる。
確かに16日に着いて案件としては途切れず対処している、しかし、問題のiPad Proはまだ開封もされていないそうなのだ。
「なんでーっ!?」と怒鳴ったりしませんでしたよ。「どうしたんですか?」とおだやかに聞きましたよ。
なんでも思ったよりたくさんの製品が工場に送られてきてるので、処理が遅れてるんだって。
発売して1年弱、そろそろ隠れた不調でも出る頃かねぇ。

「とにかく急いでください。なくて不便をしています」とだけ伝えて、お話は終わり。
最後に「何かご不満の点とか、おありでないでしょうか」と紋切り型に聞かれて、「イロイロご不満である!」と答えたい気分になっている。
もちろんクレーマーとはまったくイヤなものだと思っているので、「いえいえごていねいにありがとうございますどうぞよろしくおねがいします」(ちょっと棒読み)と答えておいた。

もっとも、自分自身カスタマーサービスの部署にいた期間の経験では、たいていの場合「カスタマーとはクレーマーの予備軍である」と身にしみている。
そりゃあせっかく買った商品がきちんと作動しなかったり、修理に出したらちっとも戻ってこなくてどこに行ったか分からなくなったりしてたら、何か言いたくもなるだろう、とは感じていたので、カスタマー側が思うよりカスタマーサービス担当者の腰は低い。(と思う)
そもそも全部仕事の一環であり、電話口で罵倒でもされない限り、いちいち覚えてたりしない。
感じの悪いおっさんやおばさんぐらい、犬が歩いて当たる棒の数の1万倍ぐらいいる。
何しろ「棒に当たってる犬」は人生でまだ見た記憶がないぐらいだ。

まったく話がそれてしまうけど、さだまさしの「私は犬に叱られた」の歌詞が面白い。
「言っておくが別に猿とは仲も悪くないし」
「犬も歩けば棒に当たると言うけど それの何処が幸せなのか説明してみろ」
「救助や介助やおまわりさんまで務めてきたのに」とまったく、さだまさし本人が「もっともだ もっともだ」と歌うのも無理はない。
「花咲か爺から桃太郎まで面倒見」てもらっちゃってることを、言われてようやく思い出した。

コミックソングを作る人は絶対に頭がいい。
普通の人がぼんやり感じてることを的確に面白く語るってのは、頭が良くなければできない技だ。
「どぶろっく」もすごいな~と思いながら、今年のキングオブコントを見た日からずっと「大きなイチモツをください~」とついつい口ずさんでいる。
せいうちくんか私が突然笑い出した時は、頭の中でその歌が流れてる可能性が高い。と言うか、ほぼそれ。

19年9月27日

iPad Pro物語 その3

今日の昼になってやっと、「お客様の製品を受領いたしました。これより修理に入ります」のメールが来た。
16日に届いていて、24日にまだ開封されていないと謝られて、よろしくお願いして、それで今日かい~!

数時間後、修理はどうなりそうかと「修理状況」をクリックして専用サイトに行ってみたら…もう交換品の準備を始めてるって!
「まもなく発送いたします」って、すぐに戻ってくるの?修理が手間取りそうだから交換品を出してくれるの?!

でも18時になってもステータスが変わらない。
金曜だから、このまま週明けにもつれ込むのか?
せめて、土曜日も配送作業は進められるのかだけでも聞きたい。

ただそれを聞くために、たらい回しされた。
「代わりの物を送ってくださるとのことですが」
「当社では代替品はお出ししておりません」
悪かったよ、「交換品」って言わなくて。でもさ、発送準備に入ってると言われた、って言ってるじゃん。

そこの誤解が解けたあとも、
「メールでお知らせが行ってるなら、配送業者には渡ってるかもしれませんから、土日も配達あります」って、メールもらったなんて言ってないよ、そちらのサポート情報読みに行ってるんだよ。
まだ出荷されてなくて、土日は動きがないなら、無駄に何度もサイトを見に行きたくないから聞いてるんだよ。
「工場から出荷が行なわれるかどうかはわかりかねます」って、同じ会社のことじゃないかぁ!

例によってシニアに回された。
「問い合わせしようにも、ワタクシがいろいろお調べしている間に工場が閉まってしまいまして」って、そもそも工場が閉まる18時まで動きがないのを確認してから21時までやってるカスタマーサービスに電話してるんで、そこはあなたの責任じゃないと思う。
いらんことまで謝らんでよろしい。
「今、発送されてないということは、土日には動きがないものと思われます。週明け一番でやらせていただきます」が模範解答じゃないかい?

どうやら、私のiPad Proは開けたとたんに「あ、こりゃいかんわ。修理じゃ追っつかない。交換品を送らなくっちゃ」となるケースだったらしい。確かに発表してない初期不良がありそうだ。
相談が長引いたせいか、交換品を送るより「箱入りの新品」(要するにお店で売ってるヤツだ)を送る方が早いと思われるので、「どちらが早いか検討した上で、早い方の手続きを取らせていただきます」となった。
どっちでもいい。早く戻して。
アップルさんも「通常は5~8営業日いただいております」と言うから、確認が遅れて処理が遅れたことは遺憾に思ってるらしい。
決して私がクレーマーだからの対処ではなく、向こうさんのミスが原因で見せている誠意だと思いたい。

「月曜一番に確認いたしますので」と言われて、今日のところはおしまい。
来週に持ち越しだ。嗚呼、愛機がないとつらい。

19年10月3日

iPad Pro物語 その4

有り体に言って、iPad Proはまだ返送手続きに入っていない。
27日に受領の連絡を受けてさすがにキレたが、そんなに恫喝しなくても向こうさんも重々責任は感じてくれているようで、おとといは「謝罪の王様」みたいな女性と話した。
ひたすら腰低く謝る。
「お客様にご不便おかけして、ほんッとうに申し訳ありません!」と謝る。
謝ってもらいたいわけじゃないけど、謝られないのもなんだから、謝られておくか。

30日の時点で、「新しい製品を発送します」となっていたのに、なぜそれだけのことがこんなに遅れるのか。
そのへんにいくらでも積んであるだろう、ひとつつかんで、送ってくれ!と言いたい。

「謝罪の女王様」は少し声を潜めて言う。
「新品を送るというのは、それなりに大変なことでございます。大きいことを言うわけではございませんが、私ども、いつでもこのような対処をさせていただくわけではございませんので」
うーん、遺憾に感じて誠意を見せているってことなのか私が声のでかいクレーマーだからなのか、いや、クレーマーを理由なくつけあがらせちゃいけないから、あまり下手には出ないと聞く。
きっと、表沙汰にしたくないような不良がありかつ初動を誤って事態をこじらせてるって自覚があるんだろう、アップルさん側に。

でもね、関係部署に諮るのが大変だと言われても、じゃあ諮んなくていいから普通の交換品でいいから、早く戻して。
また週末になっちゃうの。しくしく。
カスタマーサービスの人に内線番号もらってるけど、留守電入れて返事があるのは24時間後なの。
明日の夕方に電話もらっても、まだ動いてませんといわれたら事態は月曜に持ち越しなの。

もう3週間もiPad Proなしの生活してるよ。
SNSも何もかも連動してるので、思っていた以上の不便さ。
あんまりツィッターもFBも見なくなって、デジタルデトックス自体はできてるかもだけど。
何よりつらいのは、「お客様の交換機はまもなく発送されます」って文章を1週間むなしく見続けていることだろうなぁ。

19年10月7日

iPad Pro問題その5

3週間以上経ってもまだ解決の兆しが見えないiPad Pro交換。
ここに至って急に、「刻印入りだったので2週間ほど余分に時間がかかったのではないか」と言い始めた。
確かに購入する時に無償で入れてくれる刻印をお願いした。スペシャルな一品だ。
新品に刻印を入れる場合、配送まで数日余分にかかるとは明記されているけど、2週間ってのはどこからきたんだ。

そもそも、最初に「交換品を出す」と言った時点で「刻印も復活させるので時間がかかります」とはひと言も聞いていない。
また、「箱入りの新品をお出しします」という話になった時も、刻印の話なんかしてない。
なのになぜ、ここで急にすべての遅れが刻印のせいにされるのか?
「新品は刻印無しですよね?刻印は諦めますから、すぐに出せませんか?」と交渉するも、相変わらず「他の部署に諮っておりますので、いつまでとはわかりかねます」の一点張り。
10月1日の時点で「謝罪の女王様」が、
「ご迷惑おかけしておりますが、なにとぞあと3、4日お待ちください」って言ったのは向こうの記録に残ってないんだろうか。
「3、4日」の4日目は、今日なんだぞ!

唯一の進歩は、新しい担当者が毎日進捗状況を電話してくれると約束してくれたこと。
これまで留守電に入れれば24時間以内に折り返す建前で、でもかかってこないことしばしば。
直通内線番号もらったって意味ないじゃん!と思い始めていたので、確実に連絡が取れるのは嬉しい。

一方で、もうこれ以上iPad Proの不在に耐えられなくなったので、さる筋から「借りる」ことにした。
期限付きではあるが、今、一応手の中にiPad Proを持っている。
依存症と笑わば笑え、安心する。ライナスの毛布か。
ああ、大きな画面でマンガ読める…

19年10月8日

iPad Pro問題その6

段階が進んだ。
修理の方はキャンセルとなり、いよいよもう直した品が来ることはなくなった。
しかしそんなの、9月27日に私のiPad Proを開けたとたんに交換品を出すことはわかりきってたんじゃないの?
10日も何をしていたのか。
届いてから開けるまでに10日かかり、開けて即日交換を決め、それでいて10日間も修理の算段をしていたのだろうか。

しかもまだ、「いつ発送」とは言えないらしい。
同様の故障が多発して修理工場とカスタマーセンターが野戦病院さながらの混乱状態にあるんじゃないかと勘ぐってはいるんだが、それにしてもこれほどこじれたケースはあるのかな。
誰が、何を決めるのに手間取っているのかさっぱりわからない。
もちろん本来カスタマー側の知るべきことでもないけど、「この部署では決められないので」を多用されると、
「じゃあわかる人と話をさせてください」って言いたくなるじゃないか。まだ言ってないんですが。

19年10月9日

iPad Pro問題その7

ついに新品のiPad Proが発送された!定型メールで連絡が来た!
これでもう、担当者さんからは電話がないだろうと思っていたら、かかってきた。
ちょっと意外な内容。

曰く、「修理工場から交換品として出した『刻印入り』が、中国の港を出る準備ができた。『刻印無し』ならもうほぼ発送されているが、最終的にはどちらを選びたいか。今なら『刻印無し』の発送を止めることもできる」

ここで確認したのは、「新品」と「交換品」の違い。
「新品」は店頭で売っているのとまったく同じ、化粧箱に入ってアクセサリ一式が付いているもの。
「交換品」は、私が出した故障品を修理したものではなく、これも機械としては新品。シリアルナンバーも違う。ただ、アクセサリがついていない。

とっさにいろいろ考えた。
「新品」の方がモノがいいのではないかとか、型式として新しいのではないかとか。
2秒ぐらいで考え終わったのは、すでに売るために箱詰めされてる新品より、トラブル機種の交換品として出されるモノの方が同様のトラブルが出ないよう吟味されているのではないかという点。
クレーマー予備軍をホンモノのクレーマーにしちゃうからね。

それに、実はその電話を受けた時、データ箱からiPhoneの写真を呼び出して、問題の刻印を自分で撮影したのを見てたのよ。
「BELOVED, USAKO」って、森薫の「エマ」に出てきた「BELOVED, EMMA」をもじったやつ、やっぱり入ってる方がよかったよね~って悲嘆に暮れてたとこ。
なので、「刻印入り」の交換品をチョイスさせていただきました。

問題は、中国の港を出たとしてもいつ国内に着くかはっきりしないらしい。
「通常1週間」だそうで、それでも相手はいつものことで確言を避けたがる。決して言質を与えないのが上級カスタマーサービス員。
こちらはこちらで期限付きで代替機を入手してることは言うつもりないので、中国発交換機がいつ手元に来るのかはわりとホットなポイントなんだよね。

数合のハードネゴシエーションの結果、
・「新品」の発送はそのまま止めないでおく
・こちらは受け取っても開封しない
・「交換機」の発送も実行
・万が一、来週いっぱいを超えてもなお「交換機」が到着しない見込みになって初めて、「新品」を開封して使用
が決定した。
いずれにせよ何かを送り返すことにはなるだろうから、その打ち合わせはまた追って。

いや~、このハードネゴを冷静に実行できたのは、やはり手元に現物あってのことだろう。
「あらゆる作業が停まっています」と訴えた時、
「絵を描くとかのお仕事をされているんですか?」と聞き返され、
「収入が発生するという意味での『仕事』ではありません。なので、損害請求の話とかにも当然なりません。しかし、日常生活で大変な不便が生じているんです。なくては生活できないんです。それほどに愛用されるデバイスを製造して販売していることに、誇りと喜びを感じていただきたいです」と演説してしまったぐらいだ。

衣食足りて礼節を知る。
欲望が満たされてない時に礼儀正しいのは大人物だろうが、あいにくこちとらそうじゃないのだ。
そうありたいと願ってはいるが、残念ながら小人なの。

19年10月10日

iPad Pro問題その8

新品の箱が届いた!
いざ発送すると早いよね。
クロネコさんのこのやる気を、アップルさんも多少は見習ってほしい。
確認だけして、約束通り箱は開封してない。
もしここに中国発の交換機が来たら、一瞬3台のProが存在するんだなぁ。値段を考えるとクラクラするなぁ。

そちらが日本の税関に到達したか、などの連絡を待ちつつ、今日は息子の誕生日。
私はよしながふみ「きのう何食べた?」の美容師ケンジと同じ性格で、「誕生日が来た瞬間に祝いたいタイプ」。
深夜0時を回ったとたん、メッセージを入れておいた。

「お誕生日おめでとう!『明日死んでも後悔しない生き方をしたい』と言っているあなたですが、親も、『明日死なれても後悔しないほどの覚悟で育てた』つもりです。なるべく元気にやってください。公演楽しみにしてるよ!」

すぐに返事が来た。
「素晴らしい言葉をどうもありがとう。
 やっぱり言葉が栄養でございます」
私の息子らしいセリフだ。「ございます」は何となく気に入らないけど。

せいうちくんも朝になってお祝いを打っていた。
息子が生まれたのは、まだこの日が「体育の日」だった頃。
晴れの特異日であるため過去の東京オリンピックの開会式に選ばれたほどで、26年前もとてもいい天気だった。
ひと晩お産に立ち会って、空いてる会議室で仮眠を取らせてもらったせいうちくんは、窓から差し込む朝の光がまぶしくてしょうがなかったそうだ。
「息子の人生も、この朝の光に一生守られていくだろう」と思った、そのままを今日も感じたと言う。
思わず2人で「朝日よ~!」ってしゃれこうべをかざす、ってのは「長靴をはいた猫」のラストシーン。

19年10月14日

iPad Pro物語その9

台風が去って物流がある程度回復した証のように、中国発の「刻印入り」交換機が到着した!
これで、先日届いて開封しないでおいた「新品」は返送だ。
休日だというのにやる気のあるアップルの「3番目ぐらいの中番頭さん」(うちで勝手にそう呼んでいるw)が電話をくれて、上記諸々確認の上で、引き取りの手続きに入ってくれるそう。

まったく同じものではなく、その証拠にシリアルナンバーは違うけど、「BELOVED, USAKO」の刻印が復活して戻ってきて、私は嬉しい。
今回は問題にしなかったが、「タッチしても画面の反応が悪い」というネットでもよく言われるようになった不具合も出始めていたので、そのへん改良されたものだといいな、と切に願うのだった。

SNSを見られるようにしたり大量のマンガデータをぶち込んだり、やることはいっぱいある。
スマホから一発で設定を移せるようになってものすごく便利になったとはいえ、入れ直すべきアプリはいくつもあり、また、「ハコ」にしまっておいたのが全部ばらけてしまったのを整理し直すだけでもひと仕事。
せいうちくんみたいに「スマホについてきたアプリ以外ほとんど使ってない」人の方が正しいんだろうか。
すぐに使わなくなった「糖質チェッカー」とか「自律神経測定」は消そうかしらん。
たまに便利な気がするんだよね-。

そして、やはりiPad Proの大きな画面は美しい。マンガが見開きで楽々読める。
しばらくiPad Airに戻っていたため、ただごとじゃない重さであるともあらためて思うものの、それもまた偉大さの証か。
もし「iPad Pro Air」が出る日が来たら、ローン組んででも購入だ!とすでに決意を固めている。
アップルさん開発チームの健闘を祈る。

19年10月25日

iPad Pro物語その10

中国組み立てらしき「交換機(刻印入り)」が無事に着いたので、こちらが人質に取っていた形の「化粧箱入り新品」を引き取りに来てもらったのが10月17日。
外箱の段ボールを少し開けただけで中身は綺麗なものだ。ガムテープで封をし直して、宅配の集荷の人に託した。

毎晩のように電話をくれるアップルの3番目の中番頭さん(もううちではそういう名前なんだ)に、発送した旨伝えると、
「そうですか!それでは、ご返送いただいたものがこちらに届きましたら、ご連絡差し上げます」と嬉しそう。
「それが届けば、この件は完全に終わりですね」
「はい、その通りでございます。いろいろとご不便ご迷惑をおかけしました」と、さすがに中番頭さんは腰が低い。

だがしかし、現物がアップルさんに届いて最終的に連絡があって、まあまあ気持ち良く一連の不幸な故障案件にエンドマークを記せたのは、1週間以上経った10月25日のことだった。
アップルさん、何か社内の風通しが悪いっていうか、連絡が滞ってない?
クロネコさんはかなりきっちり翌日ぐらいに届けてくれるよ。
最初に私のiPad Proが届くのにも1日しかかかってなかったのに実際開封するまで10日もかかった件を、また思い出しちゃったじゃないか。

まあいい。今のところスムーズに動いている愛しい交換機(刻印入り)である。
進まなくなっていたマンガを猛然と読んでいる、と言いたいところだが、離れている間にすっかり体力気力がなくなり、マンガを読むのもSNSに復帰するのも、まだしばらくかかりそうだ。
いずれにせよ、「iPad Pro物語」がその10で連載終了になったのは、実に喜ばしい。
始まりから終わりまで、実に40日間を要した「長い長い物語」であった。

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