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マンガ読みの年中休業うつらうつら日記(2022年1月22日~1月26日)

引っ越しました。さすがにへとへとで、今日は初新居風呂入って寝ます。今週の日記は水曜までしか書けてません。来週みっちり今週の分まで書きます。ああ、疲れた。さようなら、千駄木。

22年1月22日

昨日は息子がサンダル返しに来てくれた。
数日前に一緒にコントやった人の同居人が熱があってひどく具合が悪いとのことで、マンションロビーで受け渡しだけしようと思っていたが、コントの相方が検査したところ陰性だったそうなので、ちょっと上がっていくぐらいはいいか、ってことになった。
カノジョも実家に帰って留守らしいから泊まって行ったらよかったんだけど、時期が早すぎての間違った陰性だと困るので、カレー食べてお風呂入って、少し話をして帰って行った。

サンダルはちゃんと返してもらった。
おみやげに今日買ってきたトップスケーキのミニサイズの方、野菜ジュース2本、マルボロ3箱、アップルパイ2個、キャンベルのスープ2缶、アイスクリームを持たせた。
あと、こっちに送られてきていた年金関係の書類もね。
また住民票を一緒にするってことは、こういうものが家に来るってことだ。
滞納してたら相談に乗れるし、場合によっては市役所に行くのに寄ってくれるかもしれないから、悪いことばかりでもない。

ハグはやめといて、がっちり握手して、「元気でね」とお互いに言い合い、せいうちくんもしっかり握手を返していた。
カノジョの帰省はやはり実家の困りごとをみんなで解決するためかと思うが、早く息子も一人前になって相談に乗れればいいのに、と思う。

コントについて、
「自分のやりたいことができれば、そしてそれがお客さんに届けば、売れるとか流行るとか全然関係ない。ただ、それを中心に食べて行けるようになればとは思う」と語っていた。
だんだん「向こうの世界」に入っていくのを感じる。
サラリーマンの人生しか知らない世間の狭い我々には何もできないが、今の世の中、自分のやりたいことがあってそれに向かって進んでいけるってのは幸せなことだと思うので、これまで以上に応援したい。

ずっと気になってたことがあるんだ。
せいうちくんに買ってもらったアクセサリの中で一番高価(と言っても5万円だが、婚約指輪が3万円だったことを思うと、いい線では)なサファイアの指輪がある。
王蟲の眼のようなカボションカットのサファイアが3つ並び、砂粒のようではあるがちゃんとメレダイヤもついている。
息子はずっとお金に縁がないままだろうから、いつかカノジョに指輪を贈りたいと言ったら、サイズを直して彼にあげたいと思っていた。

しかし、問題は誕生石だ。
違う月のをもらっても嬉しくないだろうから、今回、思い切って息子に聞いてみたら、なんと9月だった。
誕生石はサファイアだ。
これはもう、神様のお告げとしか思えない。

出してきて息子に見せると、
「綺麗だね。ホンモノ?すごい!5万円かぁ」と感心してくれた。
「おだやかな王蟲の眼みたいでしょ」と言うと、うんうんとうなずく。
「父さんが買ってくれた由緒ある指輪なんだよ。いつかあなたが贈りたいと思う時が来たら教えて。サイズをカノジョ用に直すから」と言ったら、嬉しそうに「わかった」とうなずいていた。

そんな程度の値段の指輪を家宝みたいに使いまわすなよ、とか、男なら婚約指輪は自分の甲斐性で買えよ、とか言われそうだが、カノジョもとっても地味な考え方の人なので、きっとわかってくれると思う。
もし息子が自分で指輪を都合できるなら、セカンドリングとしてあげてもいいし。

カレンダーを見て、
「この『カリ城』『ホテル』って何?」と聞かれたので、引っ越し直前にカリ城の上映会があって、生オーケストラの演奏がつくのに友人夫婦と出かけるのと、1年の旅行のつもりだったこの仮住まいを締めくくるためにホテルに泊まることにした、と話す。
どうせ朝、すぐ近所にせいうちくんが新しい家のカギを取りに行かなきゃいけないもんでね。

「カリ城」大好きな息子は心底うらやましそうだった。
「いいなぁ。本当に豪華なエンタメだね。一生の記念になるね」
調べたらまだチケットが取れそうだったので、息子とカノジョの分も申し込んであげることにした。
「高いんでしょ?ホントにいいの?うわー、すごく嬉しい!最高だよ!」と喜ぶ顔を見ると、パトロンとしては彼を上質なエンタメに触れさせてやれてよかった、という気になる。
あとはオミクロン株で中止にならないことを祈るだけだね。

「スパイダーマン」の話をしていて、
「昔のアニメの歌が好きだったなぁ。『チェンジ、リオパルド!』ってとこ」と言ったら、
「チェンジ、リオパルドン!だからね」と訂正された。
この人たちの古いエンタメに対する熱情は何だろう。
コミケのBLの日にスタッフとしてバイトに行った息子は、
「かくす線が5ミリないですね。とりあえず発売中止で」と「青紙」なるものを貼付してきたそうだ。
こういう話が通じるってのはすごくありがたい。
親子の間は、前の世代と比べて非常に近い。

私が読んですごく面白かった八十八良の「不死(しなず)の猟犬」と「不死の稜線」を薦めたら、すぐにググって、試し読みを見ていた。
「どう?」
「これは絶対面白いヤツでしょ。帰ったらすぐ読むよ」と我が家の電子マンガ棚からダウンロードするつもりのようだった。
そして帰ってからの夜中、「面白かった!」とメッセージが。
人間、自分の好きなものを人が気に入るとどうしてこんなに嬉しいんだろう。
ついでに同じ八十八良の「タルタロス劇場」全3巻、うっかり見ずにまとめ買いしたら「ペルソナ」というゲームの番外編だったようだ。
「ペルソナ」ファンの息子は喜び、こちらも読むつもりらしい。
私には1ミリもわからないパロディ4コマなので、読んでくれる人がいてよかった。

定例ZOOMもほどほどに寝たが、寝つけないので夜中に戻ったら、長老から「女子のトイレ事情」を聴かれた。
「外のトイレで、便座はどうやってきれいにするんだ?」と。
消毒剤のあるところではトイペを適当な長さに切ってたたんで液をしみこませてそれで拭いて消毒する、と答えたら、事態はもっと豪快な話らしい。
「男子トイレの個室に入るヤツの10人に1人ぐらいはすごく切羽詰まってるから、トイレが悲惨なことになるんだ」と長老。

そりゃそういうことも多いだろうけど、女性トイレの個室はたいてい混んでて行列ができているから、出たらすぐ次の人が入り、自分のご乱行がその人にバレてしまうので入念に綺麗にして出てくるのが普通だと思う。
そもそも、汚れるのは便器ではないのか。
便座が爆発便意で汚れるとしたら、自分の太ももの裏側も汚れるのではないだろうか。
どうもその辺が頓珍漢で、きっと長老はすでに酔っ払っていたのであろう。

じきに抜けて寝て、翌日は休日には珍しく2人とも9時に起きた。
せいうちくんがいっぱい段ボール箱を作って部屋の中のものや引き出しの中のものをどんどん詰めていくのを見て、ほーっと見惚れる。
私が何にもしなくても引っ越し準備が進んでいくじゃないか。
今日私がしたことと言えば、ホットカーペットのカバーやキッチンのマットをまとめて洗濯したぐらいだ。
あさってもいい天気だったら引っ越し前最後の通常洗濯をするかな。

だんだんこの家から離れていく。
1年の間に様々な思い出ができていて、寂しい気もする。
でも、新居に引っ越すんだから喜ばなくっちゃね。
唯一の泣き所は寝室が狭いのでこれまでのようにダブルベッドとシングルベッドを一緒に置けないこと。
私もたまには自分のベッドで寝たいんだ。
これに関してはせいうちくんがたいそうご満悦なのでできるだけ気にしないようにしよう。

文書名 _[吉田秋生] 河よりも長くゆるやかに 第01巻

今日のマンガは吉田秋生の「川よりも河よりも長くゆるやかに」全2巻。
わりと初期の作品で、このころが一番いい、という人は多い。
私も最近までこれ以降の「BANANA FISH」とか「イブの眠り」とか顔がとがってきてからのが好きじゃなかった。
しかし、読み返してみるとその辺もやはり味があり、吉田秋生の天才ぶりを思い知る。
ちなみに今は月間フラワーズに「詩歌川(うたがわ)百景」という「海街Diary」から枝分かれしたような面白い作品を描いている。
しみじみとした良作と思う。

22年1月23日

またしても何もない休日だが、もちろんのんびりはしていられない。
引っ越し準備の山場なのだ。
せいうちくんが日頃からちょこちょこ片づけてくれてはいたが、今日というまとまった時間にほぼ目途をつけておかねばならない。
来週はもう、普通の生活はできないかもしれない。

鍋釜類をしまっちゃったので食事はお弁当を買ってくることになる。
私は冷凍食品のパスタとお好み焼きが3つずつぐらい余っているのでこれを片づけるのに専念しよう。
衣服も当座の着替え以外は全部しまった。
クロゼットの中のハンガーにかけてある分は引っ越し屋さんがハンガーボックスを持ってきてくれて、向こうでまたクロゼットに移すだけなのでほとんど手間がかからない。楽だ。

洗面用品や入浴用品は最後の日に適当に箱に放り込み、「すぐ使うもの」の印の黄色いテープを張っておけばいい。
27日に「カリ城生演奏上映会」に行き、そのまま近くのホテルに泊まって、朝、せいうちくんがすぐそばの不動産会社事務所に行って新居のカギをもらってくる。
私は直接自宅に戻り、引っ越し屋さんとせいうちくんの到着を待つ。
その時にはもう、何の作業も必要なくなっているはずだ。

1LDK、しかも必要なものしか持ってきてない生活だから、段ボール箱は今のところ30個ぐらい。
増えてもあと5箱ぐらいか。
パソコン関係があるからもうちょっと行くかな。
あとは押し入れケースがたくさんあるので、どんどんテープで封をしていくだけ。
いずれにせよ、こじんまりした引っ越しになる。
大変なのは倉庫に預けてあった荷物がやってくる2月9日からだろう。
もう、自分たちでも何を預けたのかよく覚えていない。
ってことはなくても暮らせるものなわけで、もしかしたらここでまた大掛かりな断捨離が実行できるのかも。

事の前には常に不安になってしまうタチなので、毎晩せいうちくんに、
「大丈夫かなぁ。ちゃんと引っ越せるかなぁ。新しい家を、好きになれるかなぁ」とくどくど訴えてしまう。
せいうちくんはいつも優しく、
「絶対引っ越しできるよ。もうほんのちょっとじゃない。向こうに着いたら必要なものから出していけばいいんだしさ。キミは焦りすぎだよ。いっぺんに理想の家を完成させようと思いすぎる。暮らしていく中でだんだん家のていを成していくんだから、悩むことないよ。床暖房やミストサウナみたいに楽しい仕掛けのことを考えてごらん。楽しみだねぇ」となだめてくれる。

いいイメージを持って、それが無理ならとにかくただ荷物を移動させる作業なんだと割り切って、淡々と引っ越しを遂行しよう。
新居をどうするか、それはいくら時間をかけてもいい楽しい作業で、老人ホームをのぞけば我々の終の棲家となる家を自由にデザインして行こう。

箱詰めが一段落したところで夜はのんびりする時間を取り、途中になっていたドラマ「SUPER RICH」を終わりまで観た。
江口のりこが実にいい役だった。
「あんたと一緒におって、美味しいもん食べて、あったかいお布団があったら、それがウチの『SUPER RICH』や」と若い夫に言うシーンは胸に沁みた。
だとすると今の私は「ULTRA SUPER RICH」かも。

文書名 _[市東亮子] やじきた学園道中記 Ⅱ 第03巻

今日のマンガは市東亮子の「やじきた学園道中記」全29巻。第一部だけでだよ。第二部とFシリーズというのが別にあって、全部で70冊ぐらいあると思う。(引っ越し前ゆえ、PCにアクセスできず、正確な数がわからない)
むちゃくちゃ強い美少女2人「やじさん(矢島)」と「きたさん(篠北)」があちこちの高校の番格争いを鎮めて回る話。
量が多すぎるのと「何が面白いのかわからない」と読みもせずに言うせいうちくんに捨てられそうになりながら何10年、ずっと守ってきてついに電子化したのでもう文句は言わせない。
だいたい、文句は読んでから言え!あんたの古本データ、消すぞ!

22年1月24日

医者じまいもこれが最後、心療内科に行って1か月分の薬をもらってきた。
向こうに行ったら元のドクターのクリニックに戻るつもりだろうし、こちらではそれほど話が進展しなかったから、とゆりこ先生(仮名)は簡単なメモを書いて紹介状代わりに渡してくれた。
「あなたは『こうしなければ』と思うところが強いようですね。お母さんの影響なのかしら。もっと好きに生きていいんですよ」
「もう還暦過ぎてるし、自分のやりたいように生きてかまわないってことですか」
「そうそう。何もしなくていいし、何をしてもいい。気持ちを解放してくださいね」
というのが最後の面談の結論だった。

この1年を振り返ると、思ったほどいろいろなことはできなかったがそれでも11月12月のコロナ休息期には友達とリアルで会ったり様々な名所を見に行けてよかった。
仮住まいは思ったよりずっと住み心地がよかったし、千駄木という土地を選んだ自分は盛大にほめてやりたい。
いろいろな意味で、大成功だった。
これ以上を望むのは贅沢というものだろう。
何しろ1年の仮住まいを破綻なくやり遂げ、外から見て特に変化があったようなところを見せずに乗り切れたんだから。

それにしても疲れている。
人生の最後の登り坂なのかなぁ。
これを過ぎたらゆったりとした景色が広がっているんだろうか。

最後に残った整体院の45分チケット2枚を使うべく、ラス前のマッサージをお願いした。
若い整体師さんが、
「僕がうさこさんを担当するのも、もう最後ですね。なんだかあっという間でしたねー」と声を掛けてくれた。
本当にここにはお世話になった。
ひざの痛みはなかなかなくならないが、これはもうどうしようもないことなのでせいぜい減量と運動に励もう。
こないだ1年間のお礼にと差し入れたバームクーヘンがとても美味しかったそうだ。
「あれが、うさこさんの大好きなおねーさんが売ってるバームクーヘンなんですね!」
いったいどれだけのことを施術台の上でしゃべってきたのか、私よ。
同じお店の「生キャラメル」がたいそう気に入ったようなので、場所を教えておいてあげた。
「そんなに遠くないですね」
今度はおにーさんが買いに行ってあげてほしい。

帰りに、鶏唐揚げ弁当屋さんのおにーさんにこないだスタンプ余分にもらった500円の価値があるカード握りしめてお店に行ってみたんだが、窓口の呼び鈴を鳴らさないと奥から出てくる人がわからないシステム。
もしおにーさんでなかったらお礼とお別れを言い損ねるじゃないか、と誰かお客さんがやってきて中の人が出てくるのを見届けようと30分ぐらい待った。(もはやストーカー)
あいにく昼前のせいか、全然お客が来ない。
おにーさんもこんな時はバイトのシフトが入ってないに違いないと、あきらめて家に帰る。
明日かあさってには唐揚げ弁当買いに来ないと会えない。

せいうちくんにそのストーカー行為を話したら、
「呼び鈴押して、おばさんが出てきたら『あ、やっぱりいいです』って帰ればいいだけの話じゃない」と言われた。
そんなピンポンダッシュの親戚みたいなこと、できないよ。
でも、おにーさん以外の人だったら「あっ、お財布忘れちゃった。すみません、また今度」と逃げてくるのは使える手かもしれない。
明日、試してみよう。
ああ、またくたびれた。

でもこれぐらいで疲れたなんて言ってたらせいうちくんに失礼だよね。
引っ越し荷物のほとんどを作りながら、普通以上に仕事してるんだから。
今日はニトリに間違ってダブり注文してしまったサイドテーブルが届くという椿事が起こり、こっちの責任なので引き取り料を払っての返品をお願いする作業に追われた。
本来なら5営業日はかかるところらしいが、引っ越し間際だと訴えたら、2日で取りに来てくれることになった。ハードネゴ成功。
ぐったり疲れたが、せいうちくんはこんなの何でもないようなレベルのトラブルをたくさん抱えて次々解決してるんだろうな。
ホントに、働く人には頭が上がらない。

明日も出張だと言って早く寝ようとしていたら、仕事の相談の電話が入り、結局入眠が1時間遅れた。
それで頭がキンキンしてしまい、鎮まるのにさらに30分はかかっていたようだ。
相手の人も大変だが、せいうちくんも大変。
「仕事はみんなの大変ででき上がってる」とよく言っているが、まったくその通りなのを目の当たりにしたよ。

文書名 _[今市子] 萌えの死角 第01巻

今日のマンガは今市子の「萌えの死角」。いわゆるエッセイマンガで、映画や演劇、ドラマに対する彼女の「萌え」を語る。方向性はまあ「攻め×受け」だが、そこに漂う美学には頭が下がる。
BL沼に足を浸した程度だと本人は言いたそうで、それも無理からぬこと、BL音声ドラマCDを1000枚持っている先輩などがまわりにうようよいるのだ。
私も超初心者なので、このエッセイマンガを読むだけでおなかいっぱい。
濃ゆい人たちにはぜひ勧めたい。

22年1月25日

せいうちくんが朝一番に家を出た時、私はまだぐーすか寝てた。
起きたら1人だったので、私のノルマである「ベッドサイドチェストの中身箱詰め」をしよう。

おもに薬、湿布薬、アクセサリ、お香などがごちゃごちゃと3段の引き出しに分かれて入っている。
これを機会に整理しよう、などとは全然思わない。
とにかく右から左へ箱詰めするだけ。
細かいものは袋にまとめ、薬も必要な分は小分けにして別に置いておく。
凝ったのはそれぐらいだろう。

あと、家のiPad類が全部まとめてチェストの上に立ててあるので、大元の電源から引っこ抜いてUSBコンセントのカタマリと一緒にまとめて箱に入れた。
しばらく充電停止になるが、まあ2、3日のことだから空っぽにもなるまい。使うわけじゃないんだし。

思ったより中身は少なく、せいうちくんが段ボール箱をふたつ作って行ってくれたがひとつで充分だった。
これを新居のベッドルームで開けて中身を移せば、あっという間にまたあのごちゃごちゃの引き出しが再現できるのだ。

自分にとっての大山を越え、ほっとした気分。
あとはまたせいうちくんにおまかせしよう。
もうちょっとで終わる!

文書名 _[清水玲子] 秘密 THE TOP SECRET 第04巻

今日のマンガは綺麗な人が綺麗な環境で綺麗な絵を描いて完成させている(浦沢直樹「漫勉」での作業風景を見て思った)清水玲子の「秘密-TOP SECRET」全12巻。
人間は脳の中に何を秘めているのか。
考えたこと、見たこと、感じたことはその人だけの秘密の財産だが、いったん凶悪な殺人事件がからむと脳を解析して記憶を観る「警視庁第九班」が出てくる。
美少女と見まがう容貌と小柄さに似合わない気の強さで第九を牽引していく薪の知らない秘密とは―ってな話。
ホラーな場面も綺麗に描いちゃう清水玲子、すごい!

22年1月26日

せいうちくんの頑張りで、ついにほとんど荷造りを終えた。
後は明日の朝、役所めぐりをしてからカリ城コンサートツアーに行く準備をすれば完成。

しかし、彼の荷造りは乱暴だ。
私「ねえ、電動歯ブラシのケースどうした?ホテルに持って行きたいんだけど」
せ「あ、ごめん。しまっちゃった」
私「そう。いいよ、ホテルの歯ブラシ使うから。あとさ、私のiPad Proのカバー知らない?」
せ「あ、ごめん。それもしまっちゃった」
私「そうなの。持ち運ぶから、カバーあった方がよかったんだけど、まあちょっとの間のことだからね…それから、メガネケースどうした?読書用の眼鏡とか複数あるからしまって持ち歩きたいんだけど」
せ「…ごめん、それも梱包しちゃった」
私「そうか、まあいいよ。それにしても、あなたの荷造りってパワフル過ぎない?まず必要なものは別にしとくとかいう発想はない?」
せ「ない…とにかく手あたり次第にしまう。考えてたら時間かかるから」
私「そう…(30数年で慣れてきたことへのタメイキ)」

今後はせいうちくんのことを「豪快くん」と呼びたいところだが、実際には優しくて細やかな思いやりがあるので言いづらい。
「張り切りくん」ぐらいにしておくか。

最後の唐揚げ弁当を買いに行った。
こないだおにーさんがぽんぽんぽーんとハンコをおしてくれたおかげで500円引きのカードを持っている。
それ使って、「唐揚げ弁当並盛り」のり明太子トッピングで唐揚げは紅ショウガ揚げ、醤油揚げ2つ。
120円ですんだ。

「1年間、お世話になりました。美味しかったです」と挨拶すると、おにーさんも、
「しょっちゅう来ていただいてありがたかったです。またこちらの方に来ることがあったらお立ち寄りください」と返事してくれた。
看板とおにーさんが並んだ写真を撮る
この唐揚げ弁当が千駄木最後の夕食になるのだ。

夜は最後の整体院に行く。
5枚綴りで買ったチケットの10綴り目をちょうど使い切った。
もちろん最後の数回はそのように計画的に予約を入れたのだが。
「あっという間の1年でしたねぇ。うさこさんに施術するのももうこれが最後ですね」と最初から一番高い頻度で担当をしてくれたおにーさんがしんみりしていた。
私もしんみり。
数日に1度は施術を受け、時々「ロング」と呼ばれるチケットを使っての時間延長で揉んでもらった。
私が千駄木で一番よく通った場所だろう。

最後に引っ越しに備えて足にテーピングをしてもらい、もう1人の担当さんと並んで写真を撮らせてもらった。
バームクーヘン屋さんやアップルパイ屋さん、いろんな思い出のお店の人の写真が手元に残った。
なんだか嬉しい。

20時にせいうちくんの仕事が終わってからは、引っ越し支度の最後の仕上げ。
どうやら0時頃には寝られそうだ。
明日は朝から役所に行って転出手続その他をする。
そして「切らずに長いままのバームクーヘン」という生まれて初めての買い物をする。しかも2本。
どうやって持つのかな。
そのあとは東京駅近くのホテルにチェックインして、カリ城生オーケストラ上映会を楽しみ、一緒に観た人たちと歓談する。
そして朝一番に二手に分かれ、せいうちくんは新居のカギをもらいに不動産会社の事務所に行き、私は一目散にマンションに帰って引っ越し屋さんを待つのだ。
タイムスケジュールが厳しい。
頑張って乗り切ろう。

文書名 _[三浦しをん×雲田はるこ] 舟を編む 上巻

さて、本日のマンガは先日も紹介した雲田はるこの別の作品、「舟を編む」。三浦しをんの原作が非常に良いのだが、それを見事にコミカライズしている。
私は通常、十分に面白い小説をマンガ化する必要はないと思う派なんだけど、こればっかりはビジュアルが適格だとこんなに面白さ倍増なのか、と感動した。
辞書を作る人々の話で、用語の選定に始まり、装丁のデザインはもちろん、しまいには紙の「ぬめり感」「指離れの良さ」などが問題になるニッチな世界だ。
真面目な人たちが真面目に作る辞書は素晴らしい。
1冊ほしくなっちゃった。



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