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春
2023年4月18日 20:33
「もう考えるのやめなよ」シャンプーに混ざって漂ってきたのは寝る前に舐めたキャメルのメンソールだった。馬鹿げている、うわがきをくり返すから子供のままで、ハードだけすり減ってやがて死ぬ。朝の体調のわるさを知ってほしくて、ブルゾンの袖にすがりながら満員電車に揺られる。そうすればするほど悪化した。うしろめたい気持ちがあったからだ。では、あの人の手にすべてを委ねて赤ん坊にもどったような心地だったのは
2023年4月3日 21:17
朝、揺り起こされる夢をみた、あなたの手じゃなかった。水たまりの上に落ちて波紋きれい。ほどけたリボンをよくみたらネガ。これまでのことが暗く透けている。靴紐ならば固くむすべば固くむすぶほどよいとおもっていた。脱げなくなってもいやだというから妙に納得した。靴は脱ぐから靴なのだった。ほどけるから糸なのだった。楽しくもないのに生きているなんて馬鹿げているように思う。楽しくない