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俺に会うために生まれてきてくれたんだ~犬夜叉をみて~

こんなことを、大切な人に堂々と宣言されたらそれだけで生きていけそう。

続編が発表されて話題になった時に思い出したアニメ。放送開始は小学生の時で、始まりは知っているけれど結末は知らない。無性に気になったから初めから見てみることにした。

そして今日見終えて、勝手に心境考察&超個人的な感想を備忘録として勢いで作成。もし、たまたま開いてしまってネタバレにお気をつけください。(ちなみにアニメしか見ていません。漫画とは違ったりするのかな?)​


和んだシーン

・完結編18話『人生の一大事』
高校受験のために戻ってきたかごめ。家族が温泉旅行にいっていて寂しいカゴメのところに犬夜叉が来ているのはきゅんときた。
・3期2話『アイツと彼のお見舞い対決』
風邪を引いたかごめの為に、色々混ぜて薬を作る優しい犬夜叉。飲みたくはないけど…。次の話で草太がコナンの恰好しているのは面白かった。
そして時々ブヨ(猫)とじゃれてる犬夜叉かわいい。

全体的に現代パートがこれぞラブコメって感じで、どうしてもシリアスな話になってしまう戦国パートのいい息抜きになっている。

泣いたシーン

・完結編8話『星々きらめきの間に』
桔梗が2度目の死を迎えるところは泣けた。「やっと、ただの女になれた」ってセリフにいろいろ込められている。オーケストラのDearestがはまってる。

最終回は言わずもが、25話に流れた最終回の予告だけでうるうるした。

印象的なシーン

・完結編EP23 
奈落の体内に入ったところの珊瑚と弥勒。愛する珊瑚を巻き込みたくない弥勒、どうやっても弥勒を助けたい珊瑚、どちらも人間味にあふれている。
自分の大切な人が死ぬかもしれないとき、守れる可能性があるのならきっと手段を選んでいる場合じゃない。でも、天秤にかけたその命とて誰かにとって大切な人であって。殺生丸に向かって「命乞いをするつもりはない」って言い切った珊瑚がかっこよかった。自分がどうなっても弥勒を救うことが出来ればそれでいいと。それも、そもそも助ける目的であった琥珀の前で。そして命懸けの珊瑚をみて殺さなかった殺生丸もまたかっこいい。
その後の話で思い合えば合うほどに絶望は深いって奈落のセリフが何とも…

ずっと琥珀が不憫だなーと思っていたけど最終的に報われてよかった。桔梗にも殺生丸にもついていける処世術はすごい

笑ったシーン

・4期1話『干物怪獣と激闘文化祭』
劇中の名前に笑ったし、小物妖怪に風の傷するところも面白かった。なんだかんだ現代パートでも役に立っている犬夜叉。

・4期31話『幸せを呼ぶフタマタ暴力男』
せっかくかごめが自転車をきれいにしたのに犬夜叉が登場早々に壊して、その上散魂鉄爪まで。何回見ても笑える。

笑ったおまけ

奈落、最初の方の顔がない白熊の着ぐるみみたいな恰好の時が一番怖かった。途中どんどん妖怪を吸収してでかくなるし、分身生まれまくりだし、最後の方は半裸とか顔だけ浮かんでてちょっと笑った。

脇役だけど、何気に強い刀々斎と優しい地念児、かごめLOVEな鋼牙くんが結構好き。

桔梗とかごめと犬夜叉

昔見たときは桔梗はかごめに意地悪するし犬夜叉は桔梗をかばうしで、勝手に敵キャラだと思っていたけど、10年以上たってみるとやっぱり印象は異なる。見始めこそモヤモヤしたものの、桔梗の一生を思うとただただ気の毒。

巫女としての力を持って生まれて、四魂の玉を預かっているが故に普通の恋はできず。一人で四魂の玉を守っていくのはしんどかったろうな。
桔梗と犬夜叉は共感できる苦しみがあったからこそ惹かれあうのだろう。

犬夜叉が人間になると決意し、桔梗は四魂の玉がなくなった世界で”普通の女”として生きていこうと思った矢先、奈落の手中に落ちる。自らの手で恋した人を封印してそして命を落として。死ぬ瞬間の思いは想像もつかない。
本当は、巫女である自分とか環境とか全て捨てて、犬夜叉のことを全力で愛したかったんだろうな。

そんな希望が500年後に生まれるかごめに通じるわけだけど、魂は同じなんだから犬夜叉が恋に落ちるのはきっと決まっていた未来。どちらも好きだと思ってしまうのは仕方ないのだろう。そして同じ魂が同じ人を愛してしまうのも。

家族から大きな愛を受けて現代で育ったかごめだからこそ全力で犬夜叉の傷や苦しみをも包み込めて、そこに嫉妬する桔梗。本当は自分がそうして愛したかったのに。うーん辛い。

犬夜叉も桔梗に対しては自分が死なせてしまったっていう自負がある故に気にかけてしまう。完結編で桔梗が死んだときは、桔梗と犬夜叉の時空を超えたラブストーリーだなって、そんな感想だった。(だから号泣した)

でも残りの完結編を見終えて思ったのは違って、やっぱりちゃんとかごめと犬夜叉の話だった。かごめは500年前の桔梗から引導を渡されて、犬夜叉を愛し巫女として生きていく。

「かごめは玉の中で戦い続けるために生まれてきたのだ」って四魂の玉に言われたときの犬夜叉の返しがとても印象深い。

違う!かごめはそんなことのために生まれてきたんじゃねぇ!かごめは俺に教えてくれた。笑顔を 人を信じる心を かごめがいたから仲間ができた。仲間に頼ることも 人のために流す涙も 本当の強さも優しさもみんなかごめが教えてくれた。かごめは、俺に会うために生まれてきてくれたんだ。そして俺もかごめのために…

四魂の玉を感じることができるから、巫女としての役目を果たす為、とかではなく犬夜叉は桔梗とかごめをしっかり別人物としてみていて、その上でかごめを欲しているんだなあと。
「生まれてきてくれたんだ!」ってのがいいよね。とっても大切な存在なんだな。自分より先にこの世からいなくなってしまうって分かっていても愛するなんて、苦しいはずなのに。

”本当の望みを叶えてはくれない”ということを改めて思い出したかごめが「消えなさい 永遠に」と願うことによって四魂の玉は消滅するわけだけど、その少し前にかごめとお爺さんの回想が入る。

最後に四魂の玉を手にした者が唯一の正しい願いを選んだ時
玉は浄化されこの世から消え去ると言われておる。

代々日暮神社に伝わっていることらしいけど、いったい誰が伝えていったんだろう。戦国時代で生きていくことを決めたかごめが、未来の自分のために神社を建てたのかなーなんて、妄想がはかどる。

余談だけど、そもそも奈落とて桔梗のことが好きすぎて拗らせたわけで、愛情が歪んでしまうのは今私たちが生きているこの時代にもあったりする。人を愛するって難しいんだなあ。

以上。とっても楽しませてもらったし、また20年後とかにみたいな。漫画も読みたい。

トップの写真は山形県、羽黒山樹齢1000年以上の爺スギ
(付近にあった婆スギは明治35年に暴風によって倒れてしまったらしい…。)




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