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おかん留学/教育ママだった自分(中学・高校・大学受験)

マルタの話じゃないのですが、この時期は受験シーズン。東大前で痛ましい事件が起こり心を痛めています。ちょうど1年前、うちの息子の大学受験でした。受験というのは、子供も親もすごく追い詰められるものです。東大や医学部ともなれば、よりそうだと思います。加害者になった少年が抱えていたプレッシャー、被害者になってしまった人の状況、どちらも本当に心配です。

韓国や中国の受験のヒートアップが注目されていますが、日本の受験も相当なものだと思います。

私には娘と息子がおり、娘は中学受験・高校受験・大学受験をし、息子は中学受験と大学受験を経験しました。第一希望に受かった時もあれば受からなかった時もあります。

それだけ受験というのは簡単ではなく、本当に難しい。だから大きなプレッシャーを抱えて、こういう事件が起こってしまうのかもしれません。本当に悲しいです。

教育に対する私の持論

うちの場合はどちらかといえば受験はうまくいった方だと思っています。でもそれは運もあるけど、それだけではないと思っています。

ここからは教育に関する私の持論です。私は、教育はとても重要だと思っているので熱く語ります。税金をかけるのはここに一番投資して欲しいと思っているくらいです。それで日本の未来が大きく変わると思っているからです。(←真面目か!)学校は勉強だけでなく、心の教育、考え方の教育、人との関わり方・社会との関わり方・世界を知る場であって欲しいと思っています。だから教育には投資する価値があると私は思っています。

公立・私立ありますが、私はどちらでもいいと思ってます。ただ、その子に合っているかどうか、そこが大事だと思ってます。公立の教育方針がしっくりきている人は公立に行けばいいし、しっくりこなければ私立でしっくりくる学校を探せばいいと思っています。


初めての中学受験

かれこれ10数年前の話ですが、我が家では私立に行こうと中学受験の道を選びました。上の子(娘)の中学受験は、私にとっても初めての経験だったので、何をどうすればいいのかわかりませんでした。ほんと手探り状態。結果的に志望校には合格できず第2希望の学校に行きました。でも今となっては、その学校はすごくいい学校だったと思います。楽しく盛り上がる授業、熱く本音で向き合ってくれる先生やクラスメートに恵まれて、娘は充実した中学生活を送ることができました。

でも受験に関して思ったのは、受験のことをわかっていないのに闇雲に子供にやらせてもうまくいかないということを学びました。周りで偏差値の高い学校に合格する子が多かったので、もしかしてうちの子も受かるのでは?と思ってしまったけど、そんなわけはありません。

私には、塾選び、学校選びが不十分・未熟だったという反省点が残りました。

受験には戦略がマストです。仕事でプロジェクトを成功させるために色々な戦略を練るのと同じ。この戦略なしに、受験の成功はないと思っています。

塾選び・先生選びを怠らない

下の子(息子)が中学受験をするとき、大手の中学受験塾に入りました。1年後、息子からいきなり「塾をやめたい」と言われました。理由を聞くと、「ここは嫌だから他の塾にかえたい」と言います。それは幼稚園の頃から通っているパズルをする小さな個人塾で、そこで中学受験をしたいというのです。「あそこは実績もないし、大きなところの方が色々情報があっていいんじゃない?」と言ったのですが、「今の塾よりかえたほうが成績が上がる」と本人が言い切るので「わかったよ」と転塾することに決めました。それが結果的に大成功でした。

大手の塾は実績もあるし、ノウハウもすごくあると思います。ただ、うちの息子には合っていなかったのだと思います。そしてうちの息子はその小さな塾の先生が大好きだったのです。理由はそれだけです。よく怒られているのに、それでも先生のことが好きでした。塾から帰ってくると「楽しかった!」と言って帰ってきました。塾が楽しいだなんて羨ましいなと思った記憶があります。

その先生が言っていたのは、
偏差値65以上の学校に行きたいのならこのテストで90点取ろう、偏差値60なら85点、55なら70点、50なら60点・・・
というように、目安を示していました。

もしテストで70点しか取れないなら偏差値55の学校から自分の合う学校を探せばいい、それだけです。偏差値55の学校に行きたいところがなくて、自分の行きたい学校が偏差値65ならば、点数が90点になるまで勉強すればいいのです。そういうふうに導いてくれる先生でした。

そして、模試を受けて、結果が良くて喜んでいると、

1回目は、まぐれ
2回目は、気まぐれ
3回目は、実力

だから模試で1回いい点を取ったからといって調子に乗るなというのが塾の先生の持論。おっしゃる通りです。1〜2回では褒めてもらえず、3回目にやっと褒めてもらえるのです。その3回目の結果で褒めてもらいたいがために息子は頑張っていたような気もします。そして知らず知らずにしっかりと実力をつけていくことができました。


偏差値で決めない、子供に合った学校選び

偏差値が高い学校でもそれが自分の子供にとっていい学校とは限りません。私立や国立の学校にはそれぞれのカラーがあり、そのカラーにあった学校に行くことでより充実した学生生活が過ごせます。だから、この学校はうちの子に合うかな?というのを調べなければいけません。
体験授業や学校説明会にいけば見えてきます。見るのは、学校方針や授業内容などもですが、保護者も要チェックです。保護者のカラーで子供のカラーも見えてきます。

そして、何より合格することができた学校というのは、その学校の入試問題が解けたから行けるのであり、その子にとって相性がいい学校になります。逆に不合格になった学校は、入学した後もこういった解けない問題が授業で出てくるので、例え入学したとしても結局苦労をするのです。だから学校は偏差値で決めるのではなく、学校と子供の相性のいいところを探すことが大事だと思います。(占いと一緒ですね〜。スペックが高くても相性がよくなければ意味がないのです)

選択を子供任せにしない

大学受験ともなると、子供に任せるという声をよく聞きます。これは優秀なお子さんにだけに限ると思っています。大半の子供はわかりません。だって大学に行ったことがないんだから。それを勝手に大人扱いされて、自分で決めろ!と丸投げされ、途方にくれてしまう子供は少なくないと思います。私もそうでした。決めろと言われてもわかんないし・・・と思っていました。だから大学というのがどういうものなのか、何をしに行くのか、どんな世界が待っているのか、親はちゃんと子供の相談に乗ってあげて欲しいと思っています。

以前、高校の保護者会で学長から

偏差値65以上の子は親が言わずともできる子が多い。
偏差値40以下の子は親も言わないし、子供もやらないという人が多い。
そして、その間にいるあなたのお子さん。彼らは「できる子」「やらない子」どちらになるかは、あなたたち家族次第で決まります。

と言われたことがあります。結局、家族って重要よね。優秀なら自分で決めちゃうかもしれないけど、それができるのはほんの一握り。


推薦入試なのか or 一般入試なのか?

うちの娘は公募推薦、息子は一般入試で大学合格しています。これはこの2人のタイプが全く違うからです。先生ウケのいい娘と悪い息子。娘は(なぜか)真面目に見えるようで先生ウケがよく、優等生風に思われるところがありました。そんな先生が思っているほど優秀じゃないですよ、寝起きも悪いし、部屋も散らかってるし、と親は思ってしまうのですが、先生がそう思ってくれるならそれはありがたいことです。おかげで常にいい内申をもらってくる子でした。この先生ウケがいいというのは大きな才能だと思っています。それを最大限に活かし、娘は公募推薦に挑戦。大学入試の面接時も(おそらく)面接官から好印象をもらうことができ、見事合格を獲得しました。
そして、先生ウケの悪い息子。息子は良い内申のもらえない子でした。授業態度が悪いのか、宿題を提出していないのか…ため息が出てしまう内申を持ってかえってくる子です。でも集中力だけはすごくある子だったので、一般入試で勝負し、無事合格することができました。

もしこれが逆の選択をしていたらおそらくうまくいかなかったと思っています。うまくいきそうな方で挑戦する。推薦?一般入試?どっちがその子に向いているか、その子の良さを見極めるのが重要かと思います。
あ、ちなみに私は先生ウケの悪い生徒でした。しかも勉強もできない。本当に親を困らず娘だったと思います。


受験はただの通過点、ゴールじゃない

とはいえ、受験というのは人生の通過点でしかないと思っています。社会に出たらさまざまな勝負が待っています。就活だって、出世や昇格だって、好きな人に告白することだって勝負です。失敗をしたから次の成功があるわけで、失敗を恐れていては何も始まらないと思っています。むしろ私は失敗の連続です。成功より失敗の数の方が断然多いです。だからこそ今の自分があると思っています。

でも本音を言うと失敗は怖いです。怖いから失敗しないように私は常に準備を万全にしています。闇雲にやるのではなく、失敗しないように自分の長所を生かして挑戦する。それが近道だと思っています。

受験に関して言うと、子供の受験は自分ではなく、メインは子供です。受験はお産と同じ。何かサポートしたいけど何もできない夫の気分です。親は塾代を払うこととお弁当を作ってあげることくらいしかサポートできないような気がしますが、その子の良さを引き出し導びけるのは親だけができることだと思っています。魅力のない人間は1人もいません。でもその魅力を子供に伝えていない親、その魅力に気づいてすらいない親はたくさんいるような気がします。

もし第1希望の学校が不合格でも、他の学校から合格をもらったのなら、その学校はうちの子を欲しいと思ってくれた学校です。就活で内定をくれた会社はうちの子と働きたいと思ってくれた会社です。恋人もその子の良さに気づいてくれた人になります。だから第一希望がダメだったからダメというわけではないと私は思っています。

5度の受験から学んだこと

私はかれこれ、子供の受験を5回経験しました。受験を経験をしながら、仕事と似ている部分があるなぁと何度も感じました。ただ単に残業をたくさんすればいい仕事ができるわけでも、いい結果が出るわけでもありません。だからと言って、短時間でいい結果が出るほど簡単でもないです。そこは仕事も受験も同じだと思います。でも挑戦しなければ、結果を出すことも、結果を見ることもできません。結果がうまく行く時もあれば、行かないときもあります。努力は裏切らない時もあれば、裏切ってくる時もあります。それもこれも自分の人生です。でも挑戦したという事実は、必ず自分の血となり肉となっています。

私も英語のテストには何度も落ちました(←やっと1つだけ受かった)。これからもまだまだテストはあり、今後どうしたものかと思っています。でもテストに落ちるという失敗を繰り返しながらも英語が上達していることは確かです。これからもテストの点数にショックを受けながらも頑張っていきます。I can do it!

でもこうして過去を振り返って思うのは、私は教育ママゴンだったんだなと言うことです。私の子供たちはどう思ってたんだろう?怖くて聞けない。きっとクソババアって思ってたと思います。

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