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2023-01-18: 私と音楽(中学生編)

関係する過去記事はこちら。

本日は中学時代の話。2000年前半になります。


Dragon Ash - Life goes on(2002)

Dragon Ashによる10thシングル。現在はソフトバンクモバイルになっている、J-PHONEのCMタイアップソングだ。
中学生くらいになると、CMのタイアップソングくらいには注意を払うようになり、ときどき「この曲なんかかっこいい! 誰の曲?」みたいに音源が気にかかっていた。

ただ、当時は通信回線がADSLもかくやという時代で、インターネットの情報量も貧弱だった。
情弱中学生だった私は、なんとかアーティストが「どらごんあっしゅ」であることだけ特定し、地元のWonderGOOに行って「これや!」というマキシシングルを購入。
ウキウキして自宅のプレイヤーで再生した。
するとスピーカーから流れ出したのは……。

……?
………!?!?!

チルでメロウなサウンドを期待した中学生は、ゴリゴリのビートとライムに卒倒し子供部屋で気絶した。朝から瓦版に目を通す山田マンって誰!?

「Deep Impact」(2000年)はDragon Ashの7thシングルで、色んな意味で有名な「Grateful Days」の成功後にリリースされた。ヒップホップシーンへKjが勢いに乗って接近しつつあった時期の作品である。
Zeebraに続いて本作ではラッパ我リヤをフィーチャリングしており、オーバーグラウンド(メジャー)シーンにありながら国内ヒップホップシーンとの接続もしっかり意識している。

Deep Impactは私がビーストウォーズのOP曲だった下町兄弟「WAR WAR!STOP IT」以降はじめて衝突したヒップホップとの「事故」であり、個人的にとても思い入れのある楽曲だ。
それはそれとして、Life goes onが聴きたくて「ウワーン!!!(泣)」になった私を見かね、父がTSUTAYAで店員さんに聞いて音源を買ってきてくれました。いい話ですね。家族に感謝だメーン。

ポルノグラフィティ - 渦(2003)

なんだこのMV!?

本作はポルノグラフィティの10thシングルで、2002 FIFAワールドカップのNHKテーマソングである「Mugen」の勢いに乗りまくっている流れでリリースされた。髙橋ツトム先生原作ドラマ『スカイハイ』の主題歌である。
ちなみに、この音源からしばらくの間、悪名高いレーベルゲートCD(CCCD)によるリリースが続く。

ポルノグラフィティの数ある名曲のなかでとりわけ渦が好きなわけではない。ただ、私が人生で初めて自分の意思で、自分のこづかいで買ったシングルが本曲であった。たしか地元の文教堂で買った。
「この音源を買いたい」ということよりも、自分のこづかいで、自分の意志でCDを買うという体験自体に大人の匂いを感じ、興奮していたと思う。可愛いね。

余談だが、けらえいこ先生『あたしンち』において、中学生の息子・ユズヒコは自室でしょっちゅうヘッドフォンをつけて音楽を聴いている。
私はリアル中学生時代にあの描写を読んでいて「こいつ何が楽しくてずっと音楽聴いてんだ……」と訝しがっていた記憶がある。
ユズピ、ちょっと早熟なんだろうな。可愛いね。

175R - 空に唄えば(2003)

175Rで「イナゴライダー」と読みます。
モータースポーツ好きな人は間違っても「ひゃくななじゅうごあーる」とか読まないでくださいね。富士スピードウェイじゃないぞ。

青春パンクの代表バンドと目されていた175R。
青春パンクというのは、90年代メロコアブームを背景にもつメロディックサウンドに日本的青春性を歌い上げる歌詞が載ったジャンルである。ゴイステやFLOW、175R、ロードオブメジャーなどがその代表だ。

私は本曲を2003年に発売されたメジャー1stアルバム「Songs」で聴いていた。どういう経緯でこのバンドを知ったか忘れたが、おそらく部活に音楽的アンテナが比較的高い部員がいて、そこから伝搬してきたのだと思う。
同時期、「バンプのアルバム貸して」とお願いしたら、なぜか3B LAB.☆S(元19の岡平健治が中心となって結成したロックバンド。当時は青春パンクの色合いが強かった)の音源を貸してきて「!?!?!?」になった。
普通にユグドラシル貸してくれよ!!!

BUMP OF CHICKEN - 天体観測(2001)

ユズヒコの気持ちがはじめて分かった曲。
ここから私の「音楽って、いいかも……」が始まった。

それまで親の音楽的嗜好の庇護下にあり、ドライブの間くらいしか音楽を聴かなかった少年が、はじめてCDをプレイヤーで回しまくり正座して聴き続けた曲。
バンプの3rdシングルで、テレビドラマ「天体観測」の挿入歌だ。

とにかく、この曲ひとつで様々なことを知った。
たとえば、世の中にはインディーズシーンというものがあるということ。
ロックといえばB'zやボン・ジョヴィだと思っていたが、それはごく一部であるということ。
CDに隠しトラックがあること。
ドヤ顔でバンプうんちくを披露してくる同級生の新たな一面。なんだこいつは。「天体観測はむしろ評価してない。アルエが神」じゃないんじゃ。

もちろん500円でシングルカットされたアルエは買いました。めっちゃ大事にしてたよ。

RIP SLYME - 黄昏サラウンド(2004)

なんか悲しいことになっちゃったRIP SLYMEのチルな名曲。

クラスにめちゃくちゃRIP好きな同級生がいて、彼はいつもONEを口ずさんでいた。彼が毎日たのしそうに下手くそなアカペラを繰り返すので、つい「その曲、なに?」と訊いてしまった。

ちょうど、フジオプロ(赤塚不二夫のプロダクション)がアートワークを担当したベストアルバム「グッジョブ!」がリリースされ、高校でもずっと聴いていたな。。

余談だが、「『なぜか多い6月のベイビー』ってのは、8月にみんなが避妊せずセックスするからだぜ!」って教えてくれた高校の同級生、元気かな。
私はなーんにも考えずに聴いていたよ。

同時期にKICK THE CAN CREWも聴いていたな。オーバーグラウンドシーンのヒップホップが元気な時期だった。

ASIAN KUNG-FU GENERATION - リライト (2004)

ニイサン!!!
アルゥ!!!

塾(市進学院)に行くまでのタイトな時間であっても、アニメ「鋼の錬金術師」を見逃すわけにはいかない。

本曲は水島精二監督版ハガレンの第4期OP曲だ。
ポルノグラフィティやL'Arc~en~Cielといった大人気アーティストをOPに起用し続け、ハードルが上がり続けるハガレンの主題歌。
そんななか、TVのスピーカーから流れ出したのは、一聴しただけでは歌詞が判別できない独特のボーカル。なに!? なにを歌ってんの!?

クダラナッチョッゲンソッ! ワスッラルンソンザイカンヲッ!

!?!?!!?
なんだかわからねぇが、めちゃくちゃかっこいい……。
バンプで多少耐性ができていたものの、また別角度からの衝撃に震え、とりあえずアルバム「ソルファ」(2004)をレンタルするべく、塾帰りにTSUTAYAへひた走ったのであった。

ちなみに、リライトでアジカン知ったって言うと、誰かしらが必ず「俺は崩壊アンプリファーから聴いてた」とか言い出す。うるせえお前ナルト見てただけじゃねえか。

Eminem - Lose Yourself(2002)

これ。

なんで知ったのか忘れたけど、8 Mileももちろん当時観た。
当時、ヘッズだけでなく、それまで海外のヒップホップに関心がなかった中高生に多大な影響を及ぼしたと言われているわ!(日ポン語ラップの美ー子ちゃん風に)

歌ってみたい……しかしあまりにも早口なヴァースにめちゃくちゃ苦戦し、かろうじてフックだけ歌っていた気がする。
あまりにもエミネムエミネム言っていたのか、2005年12月にリリースされたベストアルバム「Curtain Call: The Hits」を親がクリスマスにプレゼントしてくれた。今でもめちゃくちゃ聴いている。

When I'm Gone大好き。

Radiohead - Kid A(2000)

かっこよすぎる。
アンビエントという言葉は知らなかったが、なんだこれと衝撃を受けた。今まで聴いてきたどの曲とも違ったから。

Radioheadを聞いたきっかけはばらスィー先生の『苺ましまろ』。
作中、作者の音楽的嗜好が随所に反映され、とくにRadioheadやAFXはこすられまくってた。

そんなに良いなら聞いてみるか……とTSUTAYAで手に取ったのがKid A。
そばに大人の私がついていれば、いやAmnesiacとかのがまだ聞きやすいよ……とかアドバイスできるのだが……。

正直なところ、中学生の私にはその良さがあまり分からなかったし、Radioheadというバンドはこういう音楽性なんだなと誤解したまましばらく塩漬けしてしまった音源である。
エレクトロニカを理解するには、何もかもが早かったのだ。


なんかどんどん長くなってくるな。。。
次回は高校生編。


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