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Zoffのヌートバー広告からキャップ帽子が買いたくなる / エッセイ

自分の歴史を振り返ってみても似合わないかもなぁと思っているが,最近キャップ帽子が気になっている.きっかけは,WBCで一躍有名になったヌートバー選手がCMキャラクターに起用されたZoffの広告.その広告では,ヌートバーが様々なメガネをかけながら多種多様な商品を宣伝していたと思うが,僕は水色でみずみずしいキャップ姿に惚れ込んでしまった.

引用: https://www.zoff.co.jp/shop/contents/nootbaar.aspx

私は自分のファッションにバラエティを取り入れるのが好みだ.中高生時代からユニクロなどのキャラクター物のTシャツを愛用し,これまで自分のアイデンティティを積み重ねてきたサブカルチャーを身につけ街を歩くのがとても好きなのだ.しかし,20代後半になり,私が所属している研究室でも一番年上の先輩になったことで最近疑問を抱えていた.

この歳で本当にキャラクターTシャツ姿のままで良いんだっけ?

加えて,これまで頭の方,つまり髪の毛のことについては無頓着だった.そのため,頭は何の工夫もせず,ただただキャラクターTシャツを着ているだけという,なんともわかりやすい痛いオタクの姿なのだ.そういうことも相まって,私はキャップに注目している.服は綺麗なものを揃え,キャップでちょっとだけバラエティ感を演出することで,自分の好みに合わせて,かつ自分の年齢に沿ったファッションスタイルができるのではないか.

そこで早速,キャップを購入しようと,キャップブランドとして有名な渋谷にあるNEW ERAのショップに行ってきた.やはりキャップの専門店というだけあって,帽子の種類に圧倒された.ただ,私は気づいてしまった.

あれ,思ったよりもメジャーリーグの帽子が多い・・・

確かにNEW ERAの帽子といえば,ニューヨークヤンキースなどメジャーリーグの帽子が有名だ.しかし,周りを見てみると,体感で6割くらいがメジャーリーグの帽子だったことに気づいた.そんな光景を見て,私は「いや,別に野球帽を買いに来たわけでは無いんだよなぁ」と妙な意地が出てしまう.というのも,これまでの人生で野球とは全く関わりがなく,野球少年でもなければ,中高生の野球部の人たちも苦手で,あまり自分の体に野球が入ってくる印象がないのだ.まぁでも,巷で見るヤンキースの帽子をかぶっている人も,きっとファッション感覚でかぶっている人が多いんだろうなぁと偏見.私は多種多様なメジャーリーグ帽子の壁を目の前に,ただただ立ち尽くしてしまった.

好きなスポーツの帽子ならいいかもと感じ,私の好きなJリーグのクラブのロゴが入っていたらなと思い,NEW ERAを飛び出し,ちょっと歩いていける近くのサッカーグッズ専門店に行って探してみた.しかし,そこには私が思い描くようなキャップはなかったのだ.というか,行ってみて気づいたことだが,そもそもサッカーって帽子を使わないじゃん.それに対して野球って帽子を使うから,あんなにキャップの種類があるんだな.そんな当たり前の事実を,NEW ERAとサッカーショップの往復20分くらいかけてようやく気づいたのである.

ただキャップ沼への興味は次第に高まってきたので,もういちどNEW ERAショップ戻り,メジャーリーグ帽以外の商品を物色し,ようやく心動いたデニム柄のキャップを購入してみた.

引用: https://www.neweracap.jp/products/13515939

帽子の真ん中には「New Era Company」と書かれてあるネームタグが貼ってあり,このあえてプロダクト感を演出する帽子に真面目ながらも遊び心を感じてしまった.ちゃんとしたブランドの帽子を買った第一歩ということもあり,帽子をかぶり新しい自分のファッションスタイルの門出を感じた.すると,つばの内側にキラキラしたものを感じたので,見てみると商品が書かれたシールが貼ってあった.新たなスタートを切る勢いで,そのシールをペリペリと剥がして,自分のデニムのポケットにしまい,いつもより首の角度を少し上に向けながら渋谷の街に向かっていった.

その後,帽子に貼ってあるNEW ERAのシールを残すか残さないかで,長い歴史と派閥があることをインターネットで知って,早速キャップの沼の深さを思い知った.あぁ,早く,泳げるようになりたい.

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Tonaliです.
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