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猛獣使いと猛獣の心。

もしも、あなたが、

この先の、私の人生に、

添わなくとも。


今、この度の、僅かな巡り合わせ、触れ合いだけで、

私には、十分過ぎるほどの、気付きがあります。


それは、やはり切なくて、哀しくて、辛くもあるのだけど。


あなたが、この先も、

明るく、前を向いて、直向きに進んでいるのなら。


私が見ることの出来ない、あなたの笑顔さえも、

愛おしいと思います。


あなたが大切なものは、残らず全て、私も守りたいのだとさえ、

熱心で、立派なあなたは、粗末な私にも、そう言わせてくれるから。


私は、この気持ちだけは、拗らせてしまわないように、

大切に、懐へ仕舞います。

奥へ、奥へ、仕舞って、仕舞った記憶さえ、綴じ込めてしまいます。


愉快な一時をありがとう。

私の人生に、ほんの一瞬流れた、あなたと過ごした時間は、何より、活き活きとして輝いていた。


きっと、あなたは、わざわざ思い返すこともない、その、他愛ないありふれた、私には満ち足りた日常は、

あなたへの忠義として返すよ。


甘えん坊で、初で、恋愛を知らないと思われがちな私だけど、

本当は誰より、他人との境界線を守って生きています。


私があなたに声を掛けたのは、

もっと側に居たいと願ったからだけど。


人を好きになる前に、好きになっていい人かどうかを確かめる私は、

その瞬間も、縁の外に居ました。


一歩下がれば、全く別世界の人に立ち返るのが、私という人間です。

それが、私なりの思い遣り、弁えるということだから。


女性に注目されない男性なんて、自分も興味がない私が、

競売に掛けられているあなたに手を伸ばさないのは、

私なりに自分を弁え、あなたとあなたの周囲に、敬意を払ったからです。


まるで、猛獣使いのあなたは、猛獣並みの私の体たらくを意も介さず、

首根っこを掴んで、

後ろへ引き戻し、

私自身の位置へ、私一人取り置いて、元に戻し、去りました。

見事な手腕に改めて見惚れてしまう。

誰より勇敢で、勇気のある、勇ましい人。

あなたは正しいことをした。


私は今、誰一人、心に住まわせず、

只一人、

未来に怯えています。


正しい、在るべき姿で、

道に臨んでいます。


全ては、振り出しに戻ったの。

私が、

誰にもすがらず、ただ一人きりで、自分の力だけで、

この先を選び、辿って行けるようにした、

類い稀な賢い猛獣使いへ。


私の忠義は、あなたとあなたの世界をいつも守って居ますように。

あなたの判断は、猛獣使いのあなたと、猛獣そのものの私の、どちらの一生も、それぞれ適宜に選び出し、この先、進む足取りをしっかり支えて居ますように。

今、この瞬間も、あなたとあなたの周囲と、私の心が、幾らかでも軽く、楽しいリズムを刻んで居ますように。


化け物級の思考癖。

この先は、悩みすぎず、心軽く穏やかに。

私は、

そのように、

生きて居たい。


猛獣の私は、

自分で自分を抑えられず。

この猛獣使いに出逢うまで、自分自身に甘えることしか知らなかった。


猛獣使いに使われた、猛獣の心は、

今ここでやっと、掬われたんだね。


私は、今この、小さな胸に仕舞った感謝の念を最大級の賛辞に変えるよ。

あなたの采配をけして、みすぼらしい形にしないと約束しよう。

あなたが如何に有能だったか、有能であるか、いつかの私が、その姿で表現出来ていますように。。。


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