浮世・憂世

醒めた眼で見てみる
絶えることのないこの世の殺戮を
愚かしく幼稚な権威者達の煩悩を

引いて見てみる
この現実を
自然科学の一現象として
どうしたって消せない
無力感と虚無感と絶望感を伴いながら

人も地球も含めた
あらゆるすべての存在が
宇宙と呼ばれるものの一部であるならば

宇宙全体のエネルギーバランスを保つために
それらは絶えないのかもしれない

そうでも思わなければ
そうでも思わなければ
私という一現象も
そのバランスの渦に
巻き込まれてしまいそうだ

いずれにせよ
変容し
やがては渦に溶け込むのではあるが

もう二度とない
私という現象
あなたという現象
人、世界という現象の絡み合う中で

幸せという幻想を
感じたいのだ

それもまた
人の煩悩なのかも
しれないが

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?