マガジンのカバー画像

19
詩や詩のようなもの
運営しているクリエイター

記事一覧

ヒトツタツ

心に文字を積もらせて 不器用にハンドルを回し カプセル入りの文字を カタンコトンと落とす …

tom
3か月前
7

僕という固形

別に生きるために書く訳じゃない でも書かないと生きられないじゃないか それは具体的な僕が …

tom
9か月前
7

レゾンデートル

僕は僕が欲しい言葉を皆に投げるのだが 僕が欲しい言葉は当然返っては来ないのだが 欲しいも…

tom
9か月前
5

その言葉

どこまでが自分の場所で どこまでが自分の時間で どこまでが自分であるか わからないような曖…

tom
10か月前
7

君と見つめる

朝と昼の間とか 空気がしっとりとした夕方とか 明け方前の夜中とか 紐が切れた腕輪みたいに …

tom
1年前
6

今日行ったら

夕日を見るためにビルに登る エレベーターの前では 携帯を見ながら男性が鼻歌を歌っている ビ…

tom
1年前
7

僕の君のこと

どこにも足場がなくなる夜 君に触れて僕を確認し 君の最初の内側を味わって 僕の形を確かめる 僕たちには表面があるから 君は僕からこんなに遠くて 僕も君からとても遠い そんなまどろっこしさは 朝日が差せば消えてしまうけど 僕は 僕がいることを赦されたいと思ってて 朝も昼も夜も やっぱり君を探している

クリスタルな世界

愛と悪とを天秤にかけると どうしたって悪が重い 愛は世界中にあり 悪は個人にある 愛はストー…

tom
1年前
6

春風

友達からの返信がやっと来たと 君は僕の隣で携帯を見てて 花曇りの空から差す薄日は スポット…

tom
1年前
9

僕はその名称を知らない

思い出したこと まるで触感のある淡雪のように 掴んでいた言葉が消えたこと 思ったこと 深い…

tom
1年前
5

明日は幸せな幻想を

眠りに落ちそうで落ちない時の 現実と夢とのあわいの幻想は 何かに乗って流れてくる 誰かの 現…

tom
1年前
4

君がいた夢

落としたフォークを拾ったり 洗面所の電気を消したりする時の 紙で指を切ったくらいの痛痒さや…

tom
1年前
5

ページをめくりながら

ここでこんなことがあったから次にこうなって こっちを選んでも良かったけどこれにしたんだ …

tom
1年前
7

コトノハ

僕の中に あったとも知らなかった種から伸びた蔓が 絡みつく 抱き込む 拘束する 僕の睡眠時間を栄養に 湧き生える言の葉を 千切り破り闇に溶かす そうして待っている いつか咲くか枯れるだろう そうすれば きっと見えるようになるだろう