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失って初めて気付く…ってやつです。

こんにちは。
今のところnoteを書くという時間を楽しめています。
今日も少しお付き合いください。

前回はミュートを取っ掛かりとして音との向き合い方云々の話をしましたが、今回も少しだけ共通点のあるお話を。

前回の記事はこちら。

私は今年3月に大学院を修了し、ようやく社会人1年目なわけですが…。
学生でなくなったことで今までと大きく変わったもの、それが練習環境です。

大前提として、ユーフォニアムはかなり音の大きな楽器です。
なおかつ前回の記事でも書いた通りアナログな楽器なので、スイッチで音量を調節したりできないんです、みたいなことも書きました。

普段の本番では、音楽ホールをはじめとした室内で、マイクを通さず生の音をお楽しみいただくというのが、メインのパフォーマンス内容となってきます。
観に来てくださった方もいらっしゃいますでしょうか、3月31日に開催された「JUMP TO THE FUTURE(JTTF)」はマイクを通して音をお届けしたのですが、割とレアな本番だったのです。私の中ではかなりの挑戦だった!とっても刺激を受けたので2か月経った今でも記憶に新しいです。

と少し脱線してしまいましたが、本番ではその音をお客様に披露するわけですから、音色(音質)というものにかなり強くこだわりを持って楽器と向き合っています。つまりこんな楽器を演奏する身としては、生の音を出せる環境というのがいかに大切かという話です。

中学の吹奏楽部でユーフォニアムを始めた私は、楽器を始めてから12年間、今まで練習場所に困ったことはありませんでした。
中高は部室があって、大学、大学院は毎日練習室(専攻部屋)が使える環境。
もちろん在学中から「日中ならいつでも練習できるんだからありがたいよな〜」なんて思っていましたが、ヌルかった。防音室を持っていないので、毎日その練習場所や練習の機会を工夫しつつ作っている状態で、練習場所くれ、もっとくれ!今はひたすらそんな気持ちです。
失って初めてその大切さを知るとはよく言ったもので。

じゃあ普段どうやって練習しているのかと言いますと、
①練習用ミュートを使って自宅で練習(後述)
②音楽スタジオを借りて練習
リハーサルや本番がない日は基本この2択です。

①の練習用ミュートとはなんぞやって話ですが(やっと前回記事と繋がった!)、前回紹介した曲中で音色の変化を目的として使うミュートとはまた別に、練習するためだけの、音を極力小さくすることに特化したミュートというものがあるのです。
普段自宅で練習するときはその練習用ミュートを使用しています。

ですがここからが考えどころでして、先ほども書いた通り「生の音を聴いて楽器を吹く」ということがとても大切なわけですから、いくら練習用ミュートがあるからといって、ずーっと生音を聴かずに吹いているとどうしても不安になってしまいます。

極端な例えをすると、自分の音で福笑いしてるみたいな感覚。
頭の中では、ここが目でここが鼻で…って想像しながら完璧にパーツを配置したつもりでも、いざ目隠しを外してみるととんでもない顔になってた!みたいな。

完全に言いすぎですねこれは。そのくらい生音で吹くことに執着しているだけのことでして(もっと言えば生音で吹く、というよりもその空間に響いた自分の音を聴くということが何より大事で…とかいう話をし始めるとキリがないので一旦割愛)。

もちろん練習用ミュートは音を小さくしているのであって全くの無音ではないので、真っ暗闇を歩いているような心許なさではないですし、そもそも練習用ミュートがあるおかげで毎日楽器を吹く時間を作れているので本当にありがたい話です。
一日バイト~なんて日でも、朝早く起きて、または帰ってきてからの時間を練習に使えるんですから練習用ミュート様様でございます。
※練習用ミュートは大体ですが通常の喋り声くらいまで音量が抑えられます。

そうはいっても音の出るところに蓋をしているわけですから、息を吹き込んだ感覚も通常とは多少異なりますし、音色もピッチ(音の高さのこと)もミュートをするしないではやはり若干変わってくるので不安にはなります。
それに実際、しばらくミュートで練習していていざミュートを外すと「なんだか音色変わった…?」なんてこともあったり。

ここで大事になってくる時間が②のスタジオでの時間です。
定期的にスタジオで気兼ねなく音を出して自分の音に耳を澄ませることで、その時間が自分の演奏の上での羅針盤のような役割になってくれます。
普段練習していることは間違いじゃないよと教えてくれたり、どこかずれたアプローチをしていたならそのスタジオの時間で軌道修正できたり。

すでにこんなに書いておきながらここからが今回の本質なんですが、この2か月で「自分の音と向き合う」の意味合いがかなり変わってきた実感があります。
もちろん音を出せる練習環境があるに越したことはないのですが、これが案外悪いことばかりではなくて。

今までは当然のように毎日音を出せる環境があって、自分の音に対して単純に今の自分がどんな音をしているんだろうみたいな、上記のような意味での不安感は抱いたことはありませんでした。
だからこそ、音を出せる環境が貴重になった今本当によく自分の音を聴くようになりました。

今まで聴いていなかったのかと言われると絶対そんなことはないのですが、実際無くなってみないと分からないことって本当にあるもんです。
進行方向まで表示される地図アプリにかぶりついて道を歩いてたら自分が進んでる方向が間違ってるだなんて思わないじゃないですか。
でも、地図を見ずに歩いていて例えば1kmごとにしか標識が出てこないとしたら、やっぱり少しは不安になるものでしょう。

こっちで合ってるよね、これでいいんだよねと自分の進む方向を再確認するように、スタジオでの時間を、その音を噛み締めるようにして楽器を吹くようになった自分がいます。
すごくいい経験ができているし、これから楽器を続ける中でもこういう新鮮さを常に持っていたいなと思う今日この頃です。

まぁ、防音室欲しいけどね。


余談、というかnoteの更新について少し。

先週は怒涛の投稿をしてしまいまして、早速曜日固定投稿なんて向いてないんじゃないか、というか書きたいことがあるタイミングで文章として書き出して下書きに溜めていって投稿の順番待ち…なんて、そもそもアウトプットを目的として始めたのに本末転倒ではないですか!ということで曜日固定は辞めます。無計画すぎてさすがに恥ずかしくなってきました。

といいますのも、曜日固定さえしてしまえば「書かないといけない状況」を作ることになるので、雑な言い方をすると無理矢理にでも楽器を吹く時間以外にも音楽と向き合う時間を作ることになるわけで。
せっかくやるならそのくらいした方がnoteという場所が絶対意義のあるものになる!と思って曜日固定投稿にしようと思ったんです。
ところがどっこい、てな感じでした。始めてみないと分からないもんですね〜。

投稿頻度は落ちることはないと思うので、無計画な自分もとりあえず許してやることにします。
以上今後のnote運営についてでした。

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