奥深きセッティングの世界。

昨日は、9/22に行われる『オオサカンmeetsミュージカル』のリハーサル1日目でした。

こちらの公演はチケットが完売いたしました。
ご来場予定の皆様、本当にありがとうございます!


初日はバンド(吹奏楽)のみのリハーサル。
今日はゲストの皆様とダンサーさん方も合流します。

さて、ユーフォニアムを吹いている私が現時点で特筆すべき点を挙げるとするとセッティングのことでしょうか。

セッティングとは、演奏時に誰がどこに座るかの配置という意味で使っている言葉です。

吹奏楽だと指揮者がいるのですが、指揮を見てタイミングを合わせるのはもちろんのこと、奏者間で音を聴いたり時に体の動きを見たりして音を揃えるということもやっています、実は。

逆に音だけをしっかり聴いていればいいのかっていうとそんなこともなくて、何十人という大人数の編成になればなるほど舞台の端と端にいる人同士では時差が生まれてしまうので難しいところで…。

その端の人にあたるのが、うちの楽団ではユーフォニアムになります。

具体例を挙げるとすると、私の真反対にいるトランペットの端の人の音を聴いて吹いてしまうと随分音が遅れて届いて大事故が起こるという…。

近くに座ってるベースラインのボス、チューバにはビタ付けするけど、遠くにいるパートは耳に入れつつ音の縦のラインは揃えてはいけない…と意外と小難しいことをやる必要があるのが大人数で演奏するこだわりポイントでもあるのですが…。


ここで今回の公演の普段とちょっと違うところ。

今回は私たちバンドの前で歌ったり踊ったりするスペースが必要ですので、いつもより奥行きの取り方が省スペースでキュッとコンパクトなセッティングになっているのですが、その分横にぐっと距離ができます。
それに応じて普段近くにいる楽器が少し遠くなったり、逆に普段は並ぶことのない楽器が隣同士になって間近で聴くことのない音が横から聞こえてきたりします。

こういったセッティングの違いはどんなジャンルの演奏をするかなどで変わってきます。

具体的にはこのくらい↓

定期演奏会などで使われる、吹奏楽のオーソドックスなセッティングのひとつ。
3月のJTTFのセッティング。
この公演は人数も少なかったので結構レアな並びです。


同じ端寄りのセッティングとはいえ、オーソドックスなセッティングはその居場所で場数も踏んでいることになるので「こういうときはこうする」のセオリーが徐々に自分の中で出来上がってきます。


今回普段とは違うセッティングでリハーサルをしてみて「普段自分が演奏する上で耳を頼りにしている要素は何なのか」というところがあぶり出された感覚があります。

普段と違うから吹きにくい!違和感がある!というよりかは、ここのベースラインを吹いてるときは宙ぶらりんな感じがするから普段は思ってる以上にあのパートを目印にして吹いてるんだなあ、とかそういった発見。 


さらに言えば、今回はミュージカル公演ですので演出の関係上反響板をフル装備で使っていません。(人の出入りも激しいわけですし)

反響板は音を跳ね返して客席まで届けてくれる役割を担っているので、その一部がないとなると自分の音すらも聴こえ方が変わってきます。

今回は楽団の本拠地であるホールでの開催ですので慣れ親しんだ場所での演奏ではありながら、普段とは環境にかなりの変化がある状態。

普段と違うからこそ見えてくる課題があるし、これってオーソドックスな編成に戻ったときにも意識すべきポイントだったりするよなあと思いながら昨日の録音を聴いています。


そしてそして、今日は朝からまた別のホールで違うバンドの本番に出演してくるので、午前午後でしっかり脳みその切り替えをしていかなければなりません。気合い。

朝の本番はオーソドックス吹奏楽セッティング(曲も吹奏楽オリジナル多め)なので、昨日の学びが今日の本番に繋がり、気持ちよく午後のリハーサルを迎えられるようにというのがひとまずの目標。

今日も一日頑張ってきます。

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