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妊娠中に抗精神病薬を使っても大丈夫?

薬にはメリットデメリットがあります。

どんな薬も副作用がありますが、使う意味もあるわけです。

ここが悩ましいところですね。

この薬のメリットとデメリットの関係が、とても複雑になるのが、妊娠している女性に薬を使う場合です。

お腹の中にいる赤ちゃんへの影響を考えなければなりません。

安全性を考えると、できれば薬は使わない方が良いのですが、そうはできない病気もあります。

精神疾患の中でも、なかなか薬を使わずに治療できないものもあります。

例えば、統合失調症双極性障害という病気は重症化しやすく、薬を使わないと改善しない可能性が極めて高い病気です。

しかし、妊娠している女性がこうした精神疾患を持っている場合、薬を使っていいのか迷うところです。

今回は、この疑問に答える研究をご紹介します。

こちらはシステマティック・レビューという論文で、複数の研究結果をまとめて評価したものです。

一つの研究結果だけで判断すると、間違ってしまう可能性もありますが、いくつもの研究で同じ結果が出ていると信憑性が高いですよね。

システマティック・レビューでは、いくつもの研究結果の中から、しっかりした研究を選抜してまとめるので、かなり信憑性の高いものになります。

文献:A Systematized Review of Atypical Antipsychotics in Pregnant Women: Balancing Between Risks of Untreated Illness and Risks of Drug-Related Adverse Effects. J Clin Psychiatry. 2017(論文タイトル、雑誌名、発表年)

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