遠隔診療の今後について

こんな記事を発見。

精神科クリニックが挑戦する遠隔診療、見えてきた成果と課題

精神科でも遠隔診療が始まったみたいですね。

(遠隔診療については以前にも取り上げました。下の記事も見てみて下さい)

まだ、実験的な試みのようですが、少しずつ広まっていくのかもしれません。

患者さん側にしてみたら、絶対的に便利でしょう。

ただ、クリニック側には、料金の問題があります。

厚生労働省が診療の料金を決めているんですが、遠隔診療に関してはほとんど決まっていないんですよね。(ほんの一部だけは最近、決まったんですが、、)

だから、通常の料金の請求ができないわけです。

そこはどうするのかなと思うのですが、記事で紹介されているクリニックでは予約料を取ることで料金の引き上げを行うという裏技に出ているようです。

一方、遠隔診療による診療報酬に関しては、現在は処方箋による投薬の実施に伴う処方箋料と、電話等再診による診療報酬と同様の扱いで算定している。しかしながら、精神科専門療法(在宅通院精神療法など)を遠隔診療で算定できない中で運用していることもあり、対面診療よりも遠隔診療が安価になる、通院の負担もなくなるという理由で、「患者は、できるだけオンライン診療を望むようになる」(来田氏)と指摘する。こうした状況を生まないようにするための1つの方法として、同クリニックでは自由に設定できる選定療養費の予約料を徴収し、通常の対面診療で生じる診療費よりも高くなるように設定している。「こうすることで、患者の受診行動をある程度コントロールしているのが現状」(来田氏)とし、診療費の設定も検討の余地はあるとみる。

診療の料金システムを知らない人にとっては、何のことだか分からないと思いますが、まあ、簡単に言えば、裏技を使っているということです。

ただ、裏技はしょせん裏技ですし、個人レベルのシステムになります。

つまり、国レベルの合意、コンセンサスがないんですね。

例えば、厚生労働省がダメといったら急に潰されてしまう可能性もあるんです。

遠隔診療が広まるには、国レベルのシステムが必要になってくるでしょう。


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