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(短期的に)伸びる新興国は予測できない

あと1か月半残っていますが、2019年は「この国に張ったら運用パフォーマンスがよりよくなる、というのを予測するのは無理だな」と感じた1年になりました。

ちょうど2019年の年が明ける頃、インドや東アフリカのケニアという国の通貨がフェア・バリューと比べて若干割高になっていることが新興国界隈では静かに話題になりました。

また、ロシアの米国との政治的関係も引き続き(米国と政治的問題を特に抱えていない国々と比べれば)注視が必要な状況でした。

そのため年始に私は、モンゴルなど経済ポジションが他の新興国よりも弱い国も合わせて、クラウドクレジットのお客様に「今年オーバーウエイト・アンダーウエイトすることをお薦めする国」のリストを配信することを考えました。

結局いまひとつ決め手に欠けたことと、他に優先順位が高いことが多かったことから上記は行わなかったのですが、行わなくてよかったと思っています。

上記の国々の経済が特に今年減速した、運用パフォーマンスがでなかった、ということはありませんでした。

その一方で、クラウドクレジットが投資を行っている、ジョージアという国の通貨が、ロシアとの政治関係が悪化したことを引き金に、一時過去1年間でみると対円で20%も下落(現在は年初から10%程度の下落まで緩和)する、という事が起こりました。

ジョージア経済はそれまで堅調(実は通貨が下落しただけで、現在も堅調)で、貿易相手の国の多くが通貨が下落していた影響で実質実効ベースで通貨が少し割高(といってもフェア・バリューより割高なのではなく、少し前より多少高くなったという程度)というくらいで、特に年初に今年のパフォーマンスが懸念される国ではありませんでした。

懸念要因がある国への投資が堅調なパフォーマンスをだし、そうでなかった国への投資はパフォーマンスがでなかった。

当たり前のことですが改めて市場の動向の予測はできない、ということを感じた年に2019年はなりました。

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