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友人と趣味の話ができなくなった

昔から音楽が好きだ。小学校のころから音楽を聴き始め、高校生からは楽器を続けている。今は4つのバンドでベースを弾いているし、正直働きながら音楽を続けるのはしんどい部分もあるけど、やっぱり楽しい。もう人生の3分の2以上は音楽に関わっていることになる。自分にとってはすでに趣味の域を越えた、ライフワークともいえる存在だ。こんなにも熱中できて続けられるようなことがあることは本当に幸せなことだと思う。すこし大袈裟だが、病気やケガなどで物理的にできなくならない限り、僕は一生音楽を聴き続けるし、ベースやギターを弾き続けるだろう。

だけど、長く1つのことを好きでい続けるのは簡単なことではない。学生の頃は趣味が合う友達とよく音楽の話をしていたし、楽器をやっている人も多かった。「あのバンドの新譜が良い」「ライブに行ってとても楽しかった」みたいな会話ができる友達がたくさんいた。とくに大学生の時は軽音サークルに入っていたこともあり、生活の大半は音楽で満たされていたと思う。

ところが、大学を出て働き始めて早数年。そんな話ができる友達はずいぶん減ったように感じる。久しぶりに会っても会社の愚痴や将来への漠然とした不安、結婚の話などが多く、音楽に限らず自分の趣味や好きなことについて語る人は少なくなった。

僕は変わらず音楽を聴いているのに、あのころ好きなバンドの話で盛り上がった友人たちはもういない。ほとんどの人が楽器をやめているし、ライブに行くことも少なくなっているようだ。なので最近の僕はというと、SNSにひたすら自分の趣味や好きなことについてたれ流す日々である。鬱陶しかったらすまん。だからこそいまだに趣味の話ができる友人は本当に貴重でありがたい存在だ。

趣味や好きなことを話す人が減ったのは、ライフスタイルの変化によって趣味の優先度が相対的に下がってしまったことが原因だと思うけど、やっぱり寂しい。今はアラサーだが、これがもう数年、十数年経つと仕事だけでなく子育てや親の介護などが加わり、人生において趣味が占める割合はだいぶ小さくなってしまうだろう。

気にしすぎかもしれないが、こういう状況だとずっと趣味を続けている自分だけが過去に取り残されているような気持ちになる。もちろんそれぞれ仕事が忙しいとか事情はあるだろうけど、みんなもっと自分の趣味や好きなことを続けてほしいし、発信してほしい。それが人生に彩りを添えることになると思う。



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