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これを見ると沸き起こる勇気。私がこのユニフォームを買った理由。

13番のミウラのユニフォームが僕に教えてくれること

なぜかこのユニフォームを見ると胸が締め付けられ、そしてその後、身体の奥から沸き起こる勇気を感じることができる。

背番号13、ミウラ?
このユニフォームを見ても誰の、どのチームのユニフォームか分からない人もたくさんいるかもしれない。

クロアチア・ザグレブ(現ディナモ・ザグレブ) 1998/1999ホームユニフォーム、三浦知良のユニフォームだ。

その背中にあるのはカズの代名詞である11番ではない。
そしてネーム表記はMIURA。
我々が慣れ親しんだKAZUの名はない。

僕は想像する。
このユニフォームを着ていた時期の彼の気持ちを。
不遇の時期に歯を食いしばってもがくカズを。
馴染みの番号でもなく、愛称でもない。
それでも前向きに、ある意味では自由になって羽ばたこうとしているカズを想う。

高校を中退して飛び込んだブラジルでの経験。
苦しくも自力で掴んだプロの道。
その成功体験を再び求めてクロアチアへ行ったのではないだろうか。

クロアチアでは多くの選手に「年齢は関係ないんだ」「もっとサッカーを、もっと人生を楽しめ」と言われたという。
その後の現役生活のターニングポイントになったという。
まさにゼロからのリスタート。
わずか半年余りの在籍ではあるが、彼にとってはかけがえのない時を過ごしたことだろう。

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そしてこのユニフォームを見て僕は感じる。
自らに沸き起こってくる勇気を。

苦しみながらも新しいサッカーとの付き合い方を手に入れた貴重な時を過ごしたユニフォーム。
カズという稀代の選手の魂を象徴するユニフォーム
それはユニフォームであって、もはやただのユニフォームではない。
これほど勇気づけられるユニフォームはない。

普段は吝嗇家(ケチ)な自分が2万円も出して購入したユニフォーム。
このユニフォームのデザインを買ったわけではない。
このユニフォームにまつわる思い出や纏った選手、そしてその選手の気持ちを想像し、記憶とリンクし、魂の象徴となるユニフォームを買ったのだ。
安くはなかったが、どうしても手元に置いておきたいものだった。

ユニフォームを買う動機は人それぞれ違うし、思い出も人それぞれだろう。
そのユニフォームの価値も人によって違う。
それでいい。
価値は自分で決めれば良いのだ。



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