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全ての命が肯定される一歩を



8年前の1月21日。リオナが生まれた。
新生児仮死で生まれた彼女は大きな病院のNICUへ搬送され、重度の低酸素脳症から重度脳性麻痺となった。

今でこそ、彼女の障害も医療的ケアも受け入れ、毎日それが彼女の当たり前なのだと思えるが、生まれてからの半年はどうやって彼女と社会から消えるかということばかりを考えていた。

NICUに毎日通いながら先の見えない我が子の未来。
生きている意味のない私とリオナ。
ここから飛び降りたらいけるかな?いや、そこは退院してから電車かな。
と、ずーっと考えていた。

リオナは何もできないと言われたことで、全てを諦め、彼女を肯定することもできず、彼女をなきものにしようとしていた私だった。

それでもどうにか前を向いて生きていかなければと、彼女と向き合い進み始めていた頃、島根大学の伊藤史人助教の研究活動を知った。

視線を使ってパソコンを操作する。それも、キーボード操作を視線で使うのではなく、重度の知的障害があっても取り組めるソフトEyeMoTを開発し、重度障害児者の可能性を広げている。
恐る恐るfacebookから連絡をしお友達申請をすると、そこからたくさんの全国の重度障害児を育てる保護者たちと繋がっていった。

そこからリオナの生活が大きくく変わっていき、今では伊藤史人助教に法人の理事になってもらい、私も重度障害児者の可能性を広げるための活動することとなった。

一般社団法人できわかクリエイターズの活動

気が付けば、リオナを産んでから孤独でどう生きていけばよいのかわからなかった私だったけど、今では全国に同じような状況の保護者や当事者たちと繋がり、相談したり、教えてもらったりと、日々の生活を支えてもらっている。

そして、伊藤史人助教を中心に自身の法人である一般社団法人できわかクリエイターズと全国で活動する9団体と連携してクラウドファンディングを実施することになった。


重度障害児と支援者のためのEyeMoT活用イベント

今日もどこかのNICUで孤独になり、絶望している親がいるだろう。
我が子が健康だったら、と自身を責めている母親もいるだろう。
どう我が子を生かしていったら良いのかと、社会から疎外されていると感じている親もいるだろう。
でも違う。
生まれてくる命に良い悪いもなく、どんな身体状態であっても全ての命が肯定されるべきである。
生まれてきた命に対して不安になってほしくない。

そして、「できない」と判断されることで、その人の学びや社会参加の機会が奪われることがあってはならない。

命ある限り、思いや感情もある。それを伝える手段があること知ってほしい。そして、全ての人が意思表示を手に入れることを実現したい。

そんな思いでのクラウドファンディング。

全ての人の中に重度障害児者も存在する。

重度障害児と支援者のためのEyeMoT活用イベント




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