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太融寺智代の競馬予想 #オークス 予想

春の世代戦もいよいよ大詰めです。アスコリピチェーノがマイル路線、レガレイラが牡馬混合路線に進んだものの、それなりに揃ったメンバーに感じます。以下では昨年末、今年の春先に出した十傑を公開しています。

また、2023〜2024の全OP級競走を主観を混ぜつつ評価しています。出走予定馬が出ていないレースに関しては斜線を引いています。

皐月賞(SS+:古馬GⅠ勝利水準級)
毎日杯(S+:古馬GⅠ好走水準級)


桜花賞(S:GⅠ勝利水準級)
チューリップ賞(S:GⅠ勝利水準級)
弥生賞(S:GⅠ勝利水準級)
阪神JF(S:GⅠ勝利水準級)

NHKマイルC(A++:GⅠ好走水準級)
すみれS(A++:GⅠ好走水準級)
ファルコンS(A++:GⅠ好走水準級)
ホープフルS(A++:GⅠ好走水準級)

朝日杯FS(A++:GⅠ好走水準級)
フィリーズレビュー(A++:GⅠ好走水準級)
きさらぎ賞(A++:GⅠ好走水準級)
シンザン記念(A++:GⅠ好走水準級)
共同通信杯(A++:GⅠ好走水準級)
スプリングS(A++:GⅠ好走水準級)


クイーンC(A+:重賞勝利水準級)
若葉S(A+:重賞勝利水準級)
スイートピーS(A+:重賞勝利水準級)
京成杯(A+:重賞勝利水準級)
青葉賞(A+:重賞勝利水準級)
京都新聞杯(A+:重賞勝利水準級)
NZT(A+:重賞勝利水準級)
アーリントンC(A+:重賞勝利水準級)
ジュニアC(A+:重賞勝利水準級)


忘れな草賞(A:重賞好走水準級)
フローラS(A:重賞好走水準級)
フラワーC(A:重賞好走水準級)
アイビーS(A:重賞好走水準級)
京都2歳S(A:重賞好走水準級)
京王杯2歳S(A:重賞好走水準級)

ファンタジーS(A:重賞好走水準級)
クロッカスS(A:OP勝利水準級)
カンナS(A:OP勝利水準級)
若駒S(A:重賞好走水準級)
プリンシパルS(A:重賞好走水準級)

新潟2歳S(A:重賞好走水準級)
デイリー杯2歳S(A:重賞好走水準級)
エルフィンS(A:重賞好走水準級)
アネモネS(A:重賞好走水準級)

サウジRC(B+:OP勝利水準級)
アルテミスS(B+:OP勝利水準級)
フェアリーS(B+:OP勝利水準級)
東スポ杯2歳S(B+:OP勝利水準級)
札幌2歳S(B+:OP勝利水準級)

紅梅S(B+:OP勝利水準級)
ききょうS(B+:OP勝利水準級)

下記にて、有力と評価している馬に関して見解を述べています。

各馬見解

ステレンボッシュ

総合評価:95点(S+)
末脚評価:S+
適性距離:1600m〜2200m
年末十傑:2位
春先十傑:2位

年末、春先ともに1位はアスコリピチェーノなのですが、マイルだと加速に時間が掛かるため、NHKマイルではなくオークスに向かえば良かったのではと思っています。秋華賞での再戦に期待。ライバルの居ない今回はやや抜けた存在かと。

桜花賞は阪神JFより1600mで0.2秒ほど速い馬場で開催されています。阪神JFの1000m通過が58.2秒、桜花賞の1000m通過が58.1秒とほぼ同じですが、馬がこの間で成長するため、年末と比較すればペースは緩んでいます。それで着差を付けた訳なので見た目以上に優秀です。アスコリピチェーノとはコーナーでの立ち回りが影響してそうですけどね。2頭ともに言えますが、阪神JFと桜花賞を比較した際、ステレンボッシュは0.2秒、アスコリピチェーノは0.1秒しか詰められていないのは気がかりです。まあ2頭とも輸送込みの直行のため、輸送が無い2戦目にパフォーマンスを上げる可能性は高いと思いますが。数字で比較した際に伸びていないのは事実のため、成長著しい馬が居れば逆転されるかも。

オークス単体で見れば、近3走の後半1000mのタイム自体は優秀であり、距離延長は向くと思います。掛かる気性もかなり改善され(他にもっと酷いのが居ますから)ここは力で勝って欲しいところ。オークス自体は全馬が初距離で、抜群に数字が伸びるということがないため、先週と同程度の馬場であれば、2:23.2ぐらいの走破になるのではないかと思います。

スウィープフィート

総合評価:90点(S)
末脚評価:S
適性距離:1600m〜2000m
年末十傑:圏外
春先十傑:3位

後半1000m単位で断続的に使える脚を持っており、特筆すべきはやはりチューリップ賞。後半1000mの57.1秒をほぼ完全イーブンペースで走破しており、こういったスタミナ質の脚が使える点からも、距離延長はプラスに捉えて良さそうです。春4戦目でお釣りは無さそうですが、桜花賞のパフォーマンスレベルはチューリップ賞とほぼ同程度で、直線手前でスムーズさを欠いてのものでした。キャリアを順調に積んでおり、3F単位・5F単位共に末脚の最高打点はトップです。追走経験もこの中では上位のため、もう一つ上が見込めそうな印象を受けます。ステレンボッシュに食らいつけるとすればこの馬になるかと。成長曲線も急カーブで、阪神JFからよく数字を伸ばしています。

タガノエルピーダ

総合評価:85点(A++)
末脚評価:A++
適性距離:1600m〜2200m
年末十傑:4位
春先十傑:圏外

2戦目以降のキャリア3戦は追走負荷の高いレースが続いており、未だ朝日杯を超える内容でのレースができていません。それでも大きく負けていない辺り地力も余力も高いです。朝日杯は斤量差1キロでのパフォーマンスを考慮すればまだ勝ち馬と同程度には評価しても良いと思いますし、成長している姿さえ見せてくれれば上位入線も可能かと思います。新馬戦の後半1000mも速い部類ですし、追走ラップの下がる中距離カテゴリでは上昇があって良いと思います。前走も物足りないですが、何だかんだで着差は付けていますし。ヴィントシュティレやパレハが引っ張るレースであれば、それなりに先行して走れると思います。朝日杯と同程度の力の入れ具合で、同程度のパフォーマンスであれば、ほぼ完全イーブンペースの2:23.8ぐらいで走破できるレベルです。流石に本番はもう少し欲張りたいですが。

ライトバック

総合評価:85点(A++)
末脚評価:SS
適性距離:1600m〜2000m
年末十傑:圏外
春先十傑:圏外

エルフィンS、桜花賞共にスウィープフィートと同程度の後半1000mの走破をしており、力関係はほんの僅かにリードしているという印象でしょうか。スウィープフィートと比較すると、3Fに比重を置いた末脚質で、ゆっくり出して溜めてドカンというタイプ。近い馬だとダノンベルーガと似た印象を受けます。気性があまり延長には向かないタイプでどうかという所ですが、距離自体は対応できても良いのではと思います。仕掛けるタイミングはなるだけ遅らせた方が良い馬で、近2走ではスウィープフィートをマークする形でもトップスピードの違いで差し切れていましたが、ロングスパートで追いかける形は恐らく不得手。2021年の日本ダービーでイクイノックスを封じたドウデュースのような位置取りで競馬をするのが理想的でしょう。

クイーンズウォーク

総合評価:85点(A++)
末脚評価:S
適性距離:1800m〜2200m
年末十傑:圏外
春先十傑:7位

桜花賞では短距離馬に遅れを取ってしまいましたが、単にガチンコのマイル勝負で分が悪かったのだと思います。後述のチェルヴィニアなんかも似た印象で、仕掛けを遅らせる事のできる中距離が向くのだと思います。クイーンCの後半1000mはズバ抜けていて、川田騎手が「オークス向き」と言っていたように確かに向きそうですし、加速をなるだけ遅らせた内容はオークスで生きてくると思います。ただ2400mが完全に向くかと言えばまた違う印象で、1800m〜2000m前後に適性があると思います。フランケルを付けて1400mに完全適性のあった兄グレナディアガーズと比較しても、キズナを付けたら一気に2400mまで守備範囲かと言われると疑問が残りますし。手堅く力押しで来そうですが、ストライドが大きいですし、来年の府中牝馬S辺りでグリグリの印を打ってそうです。

コガネノソラ

総合評価:85点(A++)
末脚評価:A+
適性距離:2000m〜2400m
年末十傑:圏外
春先十傑:圏外

トップスピードは低いですが、長く良い脚を使えるタイプの馬で、1800mのレースで3連勝と勢いも十分です。配合的にもユーバーレーベンが近いタイプで、後半1000m単位での脚の速さとスタミナを兼ね備えていると感じます。力通りは走ってくれそうですし、適性的にも向いているとは思いますが、スローペースの上がり勝負は完全に向かないタイプでしょう。早めに動いて持続力を活かしたい所です。前に付けるレースも散見されましたが、そこまで鍛えているという訳でもないですし、中団辺りから差すのが理想的でしょうか。

チェルヴィニア

総合評価:85点(A++)
末脚評価:S
適性距離:1800m〜2200m
年末十傑:6位
春先十傑:10位

桜花賞は些か負けすぎではありましたが、長期休養明け+乗り替わり+大外枠+ガチンコマイルを先行+直線不利と重なるだけ重なってのもの。オークス自体は条件的に好転しか無いでしょう。元々後半1000mは速く走れますし、当たり前のように桜花賞でも先行できていた点からも、レースセンスが高いというのは十分伺えます。オークスでは追走経験の浅さが問われにくいのは良いと思います。1戦叩いてどこまで伸びるかというのは疑問ですが、ルメール騎手なら今出せる数字の限界を叩き出せそうですが、一先ずはそこを見て判断ですね。適性的には2400mは余力でカバーする範囲で、本質はクイーンズウォーク同様1800m付近にありそうです。

サフィラ

総合評価:80点(A+)
末脚評価:A++
適性距離:2000m〜2400m
年末十傑:7位
春先十傑:圏外

1600mでは全て決定的な着差を付けられている点からも、距離延長は向くタイプだと思います。血統背景から考えても、1600mより2400mで輝きそうです。ハーツクライの肌を考えても、完成自体はまだまだ先だと思いますが、アルテミスSからの逆算で考えれば、ライトバック・チェルヴィニア・サフィラは同程度まで数字を伸ばしても良さそうなんですよね。それぞれ成長曲線のカーブは違うといえど、オークスで巻き返しはあって良さそうです。ただ現状はチェルヴィニアにあらゆる面で劣ってしまっています。前走は輸送が失敗してしまいマトモに走れる状態になかったですし、度外視して良いと思います。

予想・買い目

◎スウィープフィート
○ステレンボッシュ
▲タガノエルピーダ
△コガネノソラ
☆サフィラ

予想軸
能力50:TB20:展開30

買い目
⑬ 単勝
⑬-⑤⑦⑮⑰ ワイド4点
⑬-⑤⑦⑰-②⑤⑦⑫⑭⑮⑰ ワイド15点

逃げ想定となるのがショウナンマヌエラですが、ヴィントシュティレやパレハがどういう競り方をするかというのがペースの鍵になります。とりわけヴィントシュティレは大逃げで結果を出した馬なので、比較的ペースは流れると思います。追走経験値が高いのは先述の3頭を除けばタガノエルピーダ、ラヴァンダ、スウィープフィート、ステレンボッシュの4頭となります。この中で後半5Fの走破に優れているのはラヴァンダを除く3頭で、今回はここが本線になります。

ステレンボッシュは持っている数字がトップで、阪神JFから桜花賞で伸びた分が少ないですが、シンプルに他馬が勝てていないというのはあると思います。距離延長も向くと思いますし、数字的には高いものを期待して良さそうです。逆転があるとすればスウィープフィートかと。追走力は高いレベルにありますし、後半5Fも3Fも末脚の最高打点はトップです。その上で追込の脚質なためペースが上がっても対応力があります。タガノエルピーダは新馬戦の内容を見る限りでは、溜めて脚を使う方が伸びてきそうですので、平均ラップが下がる今回は狙いたい所です。デムーロ騎手の事ですし、先行して粘る形になるとは思いますが。

上から評価すればチェルヴィニア、クイーンズウォーク、ライトバックの順ですが、オッズ妙味が無いので更に次点のコガネノソラとサフィラを相手に取りました。3頭ともそこそこリスキーではあるんですよね。ライトバックは急加速を得意とするタイプで、こういう馬は内回りコースで抜群に走りますが、東京コースだと脚を使い果たして減速しやすいんですよね。チェルヴィニアとクイーンズウォークは、恐らく地力勝負に持ち込む可能性が高いですが、流石に追走経験が乏しいかなと。消す訳ではないですが、相手に組み込む程度にします。コガネノソラですらそこそこ人気していますが、サフィラは案外バレていないのかなと。

大穴でエセルフリーダも面白いと思います。東京コースの決め手となるとどうかですが、タフなレースになれば浮上してくるとは思います。

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