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【読書記録#1】 ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す

以前「ニュータイプの時代」という本を読んで山口周さん著書のファンになった。
資本主義を追求して成長した世の中は今後どうなっていくのか?そんな視点でロジカルさとエモさの両面を兼ね備えたわかりやすい文章で論じられる山口さんの本は今の自分に刺さるものが多い。

今回は、「ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティーを取り戻す
」という本について紹介したい。

・常に成長や競争が求められる世の中に違和感を感じている方
・自分が自分らしく幸せに生きれる方法を模索している方

そんな方に刺さる本だと思う。

↓↓↓以下内容の要約↓↓↓

①第一章 私たちはどこにいるのか

世の中は「資本主義」から「才能主義」へと転換する。

経済発展だけをいたずらに目指すのではなく、私たちにとってより幸福な社会を実現するために、私たち人間の持っている才能や時間という資源を投入すべきだというアイディアが提示されている。

真に問題なのは、経済成長しないということではなく、経済以外の何を成長させればいいのかわからないという社会構想力の貧しさや、経済成長しない状態を豊かに生きることができないという心の貧しさである。

②第二章 私たちはどこへ向かうのか

問題の質が、「物質的な不足の解決」から「精神的な飢えへの解消」と転換。
これから迎える高原社会を柔和で友愛と労りに満ちた、瑞々しい、感性豊かなものにしていくためには経済性から人間性への転換がどうしても必要。

これを実現するために必要なのは私たちの社会を蝕み続けていた3つの強迫からの脱却である。

◆文明のために自然を犠牲にしても仕方がないという文明主義
◆未来のために今を犠牲にしても仕方がないという未来主義
◆成長のために人間性を犠牲にしても仕方がないという成長主義

③第三章 私たちは何をするのか

便利さよりは豊かさが、機能よりは情緒が、効率よりロマンが、より価値のあるものとして求められることになる。

物質的な問題が解消された高原の社会において新しい価値を持つことになるのは、私たちの社会を生きるに値するものに変えていくということ。
経済発展が成熟した世の中におけるビジネスは、私たちの社会を豊かなものにするために、各人がイニシアチブをとって始めたアートプロジェクトのようにならなくてはいけない。

例えば、経済合理性限界曲線の外側にある社会的課題の解決や、高原社会を生きるに値する社会にするためのモノ・コトを生み出す文化的価値の創出など。

重要なのはシステムをどう変えるかではなく、私たち自身の思考行動の様式をどのように変えるかである。


④感想

成長や競争が求められる世の中でより高いところを目指して登ることは必ずしも正解ではないという気づきがあった。

高度を上げ続けることではなく、今の高度でどう自分らしく、心豊かに自分の人生を主体的に生きれる人を増やせるか、という視点も大事にしていきたいと思う。



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