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①簿記論の勉強方法(社会人向け)

 お疲れ様です!

 今日は、税理士試験の簿記論の勉強方法について、記憶が新しい内に、記事にしておこうと思います。
 12/6現在、あと12日後に税理士試験の発表が控えてますが
 合否の結果次第では、来年の計画にも影響してくるかと思います。

 そこで、社会人の方向けに少しでも参考になればと思い、この記事を書きました。学生の方は、有り余る時間の暴力を以って、試験に挑むんダゾ☆(ゝω・)v

 それでは、よろしくお願いいたします。

0.まずはじめに(心構え)

 この記事をご覧になられている方たちは、色んなご職業の方がいらっしゃると思うのですが
 今回は、会計事務所勤務の方をモデルとして解説していきます。

<前提>
・会計事務所勤務である方で、ある程度、簿記の知識がある方
・5月から大原 or TACの予備校の「簿記論の直前模擬パック」を申し込む
<スケジュール感>
・1月は、法定調書関係、償却資産税関係で多忙
・2月は、12月決算法人、個人の確定申告決算で多忙
・3月は、確定申告で15日まで多忙
・4月は、若干が手が空くも、5月は3月決算法人で多忙
・6月は若干手が空き、7月は試験休みが約1週間取れるとします。
(※試験日は8月初旬とします)

 ……『多忙』の文字が多すぎる気がしますが( ̄▽ ̄;)
 1月から、大原やTACの『完全合格者コース』に申し込む方は、それでも構いません。ですが、この1月〜3月までの多忙な中、土日のどちらかを通える自信のある方のみ、お願いいたします。

 つまり、結局、1月〜3月は仕事が忙しくて、勉強する暇がなく、せっかく「完全合格者コース」を申し込んだものの、消化不良を起こすぐらいなら、既に手元にあるテキストや、ない場合はメルカリなどで大原・TACの簿記論のテキストを入手し、自学自習される方がまだマシだと思います。
 若しくは、スタディングで割安の講座を受けるのも一手です。最後のオマケ欄で記載します。

 話を戻しまして……
 各月ごとの過ごし方と、日々の過ごし方を織り交ぜながら、下記、記載していきたいと思います。
 まずは、試験に臨む上での心構えとなります。

その1.教材は厳選すること
その2.始業前の30分、昼休み、朝と夜の通勤時間などの『スキマ時間』を決して無駄にしないこと
その3.苦手項目は作らないこと
その4.模試の解き直しは、『解き直すことを目的としない』こと
その5.勉強に集中できる環境は、金を払ってでも買うこと

その1.教材は厳選すること

 色んなテキストや問題集に手を出すのは、絶対にヤメましょう。
 そもそも、上のスケジュール感をご覧になった上で、あれもこれもと、手を出すのは悪手すぎます。
 時間の有り余っている学生さんではないので、私たち社会人は、「如何に最小限の作業で、最大効率(合格)を勝ち取るか?」だけを考えることにしましょう。
 私が、今年の簿記論の試験勉強として使った教材は、下記の通りです。

①大原のテキスト・問題集(2015年版)
②大原の直前模試パック(実力判定〜直前対策まで)
③TAC出版:簿記論 完全無欠の総まとめ(下記Amazonリンク参照)
(※大原で配られるミニテキストでも可)
④間違いのまとめノート

 ①については、2015年に取ったテキストが残っていたので、そのまま使いましたw 簿記論は、税法みたいに法改正がないので、ちょっと古いテキストでも十分使えます。
 予備校のテキストがない方は、メルカリなどで入手するのも一手です。
 ②については、流石に最近の肌感にあった問題を解かないといけませんので、大原の直前模試パックを5月ぐらいに申し込みました。
 ③については、後述の『スキマ時間』活用のための必須アイテムです。
 ④についても、少ない時間で効率よく勉強するための必須アイテムです。

 では、1月〜本試験までの流れをざっと、書いてみます。

<1月〜3月までのやるべきこと>
→テキストと、基礎問題集は、最低一巡する。その中で、自分の苦手論点をはっきり抑えるとともに、要復習すべき問題番号をメモし、その問題は本試験までに最低もう1回はすること。
 そして、「間違いノート」には必ずメモすること。
→後述の「スキマ時間」の活用を意識する。
→この時期の模試は、本気出して受けなくて良し。
 とにかく、基礎を固めて、苦手論点を炙るべし。

●解説
→1月〜3月は基本的に会計事務所は、繁忙期です。
 よって、3月までに基礎を一巡することだけに徹しましょう。
 この時期に大事なのは、後述の『スキマ時間』を使う癖を身体に覚えさせることです。お体を壊さぬよう、無理はしないようにしましょう。

<4月〜6月にやるべきこと>
→実力判定公開模擬試験は、最低1周やること。できたら2周やっておくと良い。
 もちろん、ミス項目は、「間違いノート」にメモすること。
→基礎問題集の2周目を終えておくこと。
→後述の「スキマ時間」の活用を意識する。
(※結局、5月が繁忙期であることを踏まえると、上記3つで精一杯かも)

●解説
→基礎問題集の2周目を、何とか6月までに終えましょう。
 そして、実力判定公開模擬試験が5月頃から始まります。全4回分は最低1巡しましょう。
 5月が3月決算法人で、GWも仕事にでなきゃいけない方が多いと思います。
 とにかく、基礎の2周目を終わらせることに徹しましょう。

<7月〜8月初旬>
→基礎項目の漏れがないか、最終確認する。
→いわゆる、難易度の高い模試である『直前対策模擬試験』『全国公開統一模擬試験』『直前予想模擬試験』については、わざと7月の末〜8月の試験直前日にて、初見で受ける

●解説
→敢えて、挑戦的なことを書いております。
 難易度の高い模試は、わざと試験1週間前に初見で受けるという発想です。
 僕は、今年この手を使いました。
 後述しますが、試験は初見で解けなきゃ意味ないのです。

 そもそも、この高難易度の模試を2回も解いている時間なんて、ないんですよ(笑)

 間違えた箇所は、「間違いノート」にまとめ、該当項目を教科書に戻って理解する。それで十分だと思います。
 また、高難易度の模試は、この試験1週間前で解くことで、記憶も比較的新しいですから、2回目に解いたところで、ほぼ満点近い点数が取れますよ(笑)

 スケジュール感を把握されたら、次に行きましょう。

その2.『スキマ時間』を決して無駄にしないこと

「勉強する時間がない」や、「忙しい」は言い訳だと思います。
 バスや、電車に乗っている時間ーーー
 昼休みにお弁当を食べている時間ーーー
 朝早く起きて、ワザと会社の始業1時間前に行って、勉強すること、出来ますよね?
 
 上記、3つが僕の推奨する『スキマ時間』となります。
 個人的に、夜勉強することはお勧めしません。夜型の方は、それでいいと思いますが、人間、朝起きて頭がリフレッシュしている時の方が効率がいいです。
 夜は、体を休めるようにしましょう。

その『スキマ時間』に何をやるのか?ですが、上記、教材の
③TAC出版:簿記論 完全無欠の総まとめ(下記Amazonリンク参照)
(※大原で配られるミニテキストでも可)
④間違いのまとめノート

 の見直しで大丈夫です。その際、個室に籠もって、自分が先生になったつもりで、自分に言い聞かせることをやってみましょう。

 ③をお勧めする理由は、赤シートで文字を隠せるので便利だからです。

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 内容もコンパクトに纏まっており、自分の苦手論点も付箋をつけて管理できます。

 ④については、キレイにまとめすぎる癖がある人は、絶対にやめましょう。時間の無駄です。
 僕は、下の写真のようにしてました。図を書かないと、あとで読んだときに理解が難しい項目だけ、凝るようにしてました。

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 基本的には……
・基礎問題集で間違えた項目のメモ
・実力判定模擬試験〜全国公開模擬試験までの間違えた項目のメモ
 という構成になっております。

その3.苦手項目は作らないこと

 試験は、年一回の大勝負ーー
 そこで、自分の苦手な「割賦販売などの特殊商品売買」「本支店会計・在外支店」「建設工事会計」「連結会計」など。
 ちゃんと理解せずに、放置していたら、そりゃ落ちます( ̄▽ ̄;)

 よって、ヤマを張る場合は除いては、苦手論点は無くすようにしましょう。

 どうしても、時間的に厳しい!という方は、必ず基礎問題だけはできるようにして、もし、本試験で苦手論点が出ても、基礎部分だけ必ず取って、他で挽回するようにしましょう。

その4.模試を解き直して、満足しないこと

 繰り返しになりますが、2回目は解けて当たり前なのです。
 ですので、模試を2回解くことに意義はありません。あくまで、模試は「自分の弱点」を把握することが第一義にあります。
「自分の弱点」とは、以下のことを指します。

・苦手論点があり、その項目の基礎があやふやであること
・問題文を読み飛ばしなどの、凡ミス、勘違いが多いこと
・時間配分が致命的に悪いこと

 この試験は……

★基礎を固めることで、誰もが取れる簡単な問題は決して落とさず、また、凡ミスや勘違いを防げば受かる試験

 に集約されると思います。
 凡ミスや勘違いが起こる場合は、間違いノートにとにかく書きましょう。

 そうすると、同じような項目で何度もミスしていることが分かります。

 その場合、間違いノートに『なんで、同じようなミスばっかりするの!?こんなんじゃ、落ちて当然だよ!!』とか自分を叱咤する文面をワザと書きましょう。

『スキマ時間』で何度も、その間違いノートを読み返すことで、凡ミスを無くす、という意識が生まれ続けることで、それが気づけば無意識に、試験本番でも凡ミスを無くすように振る舞うようになります。

 更に、自分に厳しくしたい人は、会社のPCに、『凡ミスや勘違いを無くす!』などの文字を付箋に書いて、PCに貼り付けておきましょう。
 そうすれば、仕事中でも嫌でも視界に入りますし、意識しますよね??

 結局は、意識の積み重ね、だと思います。

その5.勉強を集中できる環境は、金を払ってでも買うこと

 家で勉強できる方は、ノープロブレムです。そのまま頑張ってください。
 僕は、家は休む場所だと思っていて、常に頭を切り替えてます。
 ですが、昨今のコロナ禍もあって、大原やTACの自習室が空いておらず
 空いていたとしても、完全予約制で席数も少ないと思います。
 つまり、自習室は自分で準備する必要があります。

「えー!?お金を別で払って自習室行くのかよ!?」と思う方もいらっしゃると思いますが、時間はお金です。タイム・イズ・マネーです。これは真理です(キリッ

 会社の空き部屋を使えそうな方は、社長に頼んで使わせてもらいましょう。

 できれば、最寄り駅近くや、会社近くの自習室に通われることをお勧めします。

その6.オマケ:次世代型勉強方法!?

・コロナウイルスで、教室通学が難しい。。
・紙を消費しまくって、毎年のようにテキストや模試を古紙回収に出すのシンドイ。。

→という方向けに、Ipad勉強法を下記に記載します。
 簿記論向けではないのですが、税法は結構、勉強できますよ〜(⌒▽⌒)

<用意するもの>
①Ipad(本体価格約50,000円)
②ApplePencil(約10,000円)
③スタディングの税理士講座(テキスト・問題集をPDFゲットが主な目的)
→値段は簿記論だけで約30,000円?
④Notability(アプリ1,120円)

 やり方は簡単!上記を準備して、スタディングの教材(PDF)をNotabilityに読み込んで勉強するだけです!
 僕は、相続税法をスタディングで勉強してまして、今、下の写真のような感じでやっております。

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 どうでしょう?これなら、空き時間で勉強する上でも、わざわざ紙のテキストを開いて、紙の問題集を開いて……という手間は不要です。
 問題集を解いて、削除もできますし、間違いノートも切り取り機能で簡単に作成できます。
 もし、反響あれば、導入までのプロセスを書いてみたいと思います。

その7.まとめ

 簿記論は、税理士試験の登竜門であることは間違いありませんが
 試験の難易度、問題を解く順番や、解いてはいけない問題に着手してしまうかどうか、など

 非常に、運要素の強い試験となっております。

 ですが、試験を受ける人数も多いため、受かりやすいことは間違いありません。

 この記事を読んでいただいて、勉強方法に参考になれば、幸いです。

 次回は、国税徴収法の勉強方法について記載しようと思います。

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