学校はコロナだけ警戒していればいいのか①
心配なんです。危惧しています。
新型コロナウイルス感染症の学校での流行を、ではありません。
新型コロナウイルス感染症のことばっかり警戒している、「お上」のことをです。
(お上・・・には、文部科学省も教育庁も自治体教育委員会も管理職をも含めて表現しています。現場の一兵卒からみた目の上のたん瘤的なニュアンスをお察しください)
もちろん大変な感染症、ワクチンも特効薬もないとくれば、学校で感染拡大が起こらないようにと対策を講じるのは分かります。でもバランスを欠いてやしないか?と思うのです。
今まで学校が担ってきたこと
学校、特に義務教育を担う小中学校は、学習だけではなく様々な活動を通して、「教育」や「人格形成」に寄与してきました。
世界的には珍しいと言われている子どもたちの手による清掃も、栄養バランスが考えられ最高の食育の教材となり得る給食も、委員会活動や児童会活動、登下校だって、全て教育活動の一環とされてきました。日本の学力が落ちた、落ちたと言われていても、諸外国にはない「強み」があったように思います。
今、学校現場はどうなっているのか。
子どもたちはマスクをつけて、おしゃべりをせずに一定間隔で登校するように指導されています。
新年度や週始めに例年行っていた集団登校は、もちろんありません。上級生が下級生を導く姿は見られません。
健康観察は、声出さずにハンドサインで応じます。喉が痛くなるくらい「ハイ元気です!」「ハイスーパー元気です!」「ハイ○○さんより元気です!」と絶唱するひょうきんものの姿はありません。
休み時間は、遊具の使用が禁じられています。遊具は共有物になるからだとか。
給食は、マスクを外しているので私語厳禁です。いただきます、ごちそうさまは心の中で唱えます。班になって向かい合わせに食べることはありません。メニューは、「栄養バランス」「赤・黄・緑」といったキーワードからは程遠く、個包装のできる主食や牛乳やデザートのみが配膳されます。なんとなく、白茶色っぽい絵面です。
給食後の歯磨きは行いません。飛沫が飛ぶから。校内にうるさいほど鳴り響いていた「歯みがきソング」は聞かれません。
掃除はやりません。清掃用具は共有物になるからです。放課後に職員が勤務時間を超えてべそをかきながら行います。
上記の例は、本校の例ではありません。ニュース等で伝聞したものを載せました。しかし、近いスタイルをとっている学校は多いのではないでしょうか。
本校は・・・。
口うるさい、もしくは感染予防への意識が低い養護教諭と思われているかもしれませんが、私が色々と進言し、管理職も一定の理解を示してくださったため、以下のような対応に落ち着いています。
・登下校中のマスクは任意。理由は熱中症予防のため。2キロ以上を歩いてくる児童もおり、マスクをしたままでは息苦しくなってしまう危険がある。マスクをしない場合には、なるべくおしゃべりをせずに登校する。
・健康観察は普通に行う。学校に居る間は基本的にはマスク着用だから。普通に授業もあるしおしゃべりもするのに、健康観察はハンドサインとか意味が分からないのでなし!
・休み時間は、外遊びも遊具の使用OK。ただし遊びに行く前と後で手を洗う。理由は共有物を触るから。
・給食はなるべく配膳の手間の少ないメニューへ。給食当番はもちろんマスク、手袋着用。食事中は全員前を向いて食べるけど、おしゃべりは控えめに。代わりに校内放送を楽しく聞けるものにする。
・給食後は自席で歯みがきを行う。歯みがきの後は、机を消毒する。
・掃除の前と後に手洗いをして実施。しかしトイレ掃除は、排泄物に触れる可能性があり一定の危険が伴うと考えて職員が放課後に実施。
実際どうなんだろう…
ゆるすぎるかな?感染予防として大丈夫かな?と思ったり
飛沫感染なんて防ぐのは無理、接触感染と抵抗力の強化しか意味がないんだー!と叫びたくなったり
日々葛藤は続きます。
でも、声を大にして言いたいのです。コロナコロナってそればっかり考えてていいの?学校てそんな狭い器だったわけ?今までだって色々な対策と教育活動を両立させてきたじゃないと。
新型コロナウイルス感染症よりもずっと発生率の高いインフルエンザや感染性胃腸炎の時期に、掃除をやめましょうなんて、学校では歌っちゃダメ
だなんて、休み時間は無言で過ごせなんて言ってましたっけ?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?