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初めての日本のプロオーケストラでの客演
先日初めて東京フィルハーモニーさんに客演する機会をいただいた。初めての日本のプロオーケストラ。
お話をくださったのは東京フィル首席の野田さんで、神代門下の昔からとてもお世話になっている憧れの先輩。一瞬動悸がするような緊張をすると同時にとても光栄な気持ちだった。
野田さんは湘南ユースオーケストラの先輩でもあり、トランペットをはじめた小学6年生の頃からずっとお世話になっている。
初めて野田さんとお会いした12歳の頃のことはよく覚えていて
楽器を初めてまだ数ヶ月でユースに体験入団しに行ったら、ちょうど「展覧会の絵」をやっていた。
同時藝大の2年生だった野田さんがソロを聴いてとにかく圧倒された記憶がある。
そしてピッコロのソロをC管で吹いていて、
「高い音ってこんな風に楽々に吹くことも可能なんだ…」とショックを受けた。
その後高校生の頃ジストニアになったり楽器がまるで吹けなくなってしまった時に、ユースの合宿でしてくださったレッスンは今まで受けてきたレッスン史上の中でもかなり印象に残っている。
結果的にかなり症状が改善した
先生とは全然違う形でとても大事なことを教えてくださる先輩。
ミスターシンデレラ
そんな1番の先輩にお誘いいただいた東京フィルさんでの公演は「ミスターシンデレラ」というコメディーオペラだった。
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リハーサル
リハーサルは5回あり、ゲネプロ2回、本番2回というスケジュールだった。通常オペラはリハーサルは1回しかないらしく、初めての作品ということでリハーサルが多かったのはとてもありがたかった。
曲に慣れられるということもそうだが、一度の機会でたくさん経験できるのは素晴らしい。
オペラはロシア以来2年ぶりで、オーケストラも2年ぶり。リハーサルが始まる前から音を出すのが少し怖くなっているのを感じた。
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日本のオーケストラはものすごく怖いというイメージが強かったが、そんな圧力を全く感じなかった。オーケストラの方々は皆さんとても暖かく迎えてくださったように感じた。
自分にとってはドイツが一番圧を感じたというか、学生間でもなんだか嫌なプレッシャーを感じていた気がする。
リハーサル初日では今までに知らなかった2ndトランペットがどう演奏するべきかということをたくさん教えていただけた。
たくさんのご指摘の中で無自覚なことが多かったから、本当に学ばせていただけた。
知らないところに行ったら指摘はされずただただ減滅されたり見限られるものかもしれないが、言っていただけるのはありがたいこと。
そこをクリアできるかどうかに全ての意識を研ぎ澄ましながら演奏し、リハーサルのない日に練習していると、全てがとても有意義な時間になった。
やはり本番がなく漠然と楽器を吹いているとプレッシャーのない分面白味がない
セカンドとしてどんな音を出すか、どんなつけ方をするのかということを真剣に考え続ける2週間になり、今までにない充実感。
ロシアではどんどん新しい曲を演奏していく+クオリティは二の次的なところがあったから、これだけ考えたり聴いたりできたのは新鮮だった。
ただ自分が必ずできるようにならなければならないこと、直さなければいけないことが浮き彫りとなり、これからはそこを磨いていこうという活力をいただけた。
そしてもっとオーケストラで演奏したいという気持ちにもなった。
本番2日目は1番うまく行っていたが一ヶ所心残りになるところができてしまった。そういったことを二度としないようにメンタルをコントロールしていきたい。
「言ったことに対してちゃんと変わっていった」と言っていただけたのはとてもうれしかった。
抜きん出ているわけではない分、適応力と柔軟性を身に付けなければならないと思った。
やっぱりトランペットは楽しい。音楽は楽しい。
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