IBの10の学習者像とは?
国際バカロレアの学校では、価値を置く人間性を 10 の人物像として表しています。この人物像は、個人や集団が地域社会や国、そしてグローバルなコミュニティーの責任ある一員となることに資すると私たちは信じています。
▼ 10の学習者像とは?
さらに、「PYPの作り方」には、LPが機能するために重要なことが次のように書かれています。
その中でも今月のサニーサイドインターナショナルスクールの Learner Profileは「知識のある人」です。まずは「知識のある人とはどのような人なのか?」について朝のアセンブリーで考えていきました。
3学期が始まり、子どもたちの中では、新学期が始まるワクワク感と、正月に起きた能登半島の地震からくる不安な気持ちが入り混じった中での登校日になりました。この「知識のある人」に書かれてある「地域社会やグローバル社会における重要な課題」ですが、まさに能登半島で起きている地震は私たちにとって、地域社会における重要な課題になります。
そこで「能登半島地震で被災した方々を支援するために私たちにできること」をこれまでに学校で学んできた知識を活用して考えることから2学期は始まりました。
学校で学んできた知識を転移させて、地域社会で起きている重要な課題や考えに取り組む(アクション)できることが重要だと考えています。
まずは、ユニット4で学んだリサーチスキル(事実と解釈を分けるリサーチスキル)を生かして、今被災地で起きている状況についてこれまでにユニットで学んできた視点でリサーチを行いました。
これら全てを1人でリサーチするのは大変なので、12人で多角的な視点でリサーチを行いました。そして最終的に「私たちが寄付するべき支援」について様々な情報を統合して考えていきました。
「気候」についてリサーチしたチームは、被災地の気温についてリサーチし、更に被災地の避難所で毛布が足りていないことを知り、毛布の寄付を募る必要があるのではないか?と考えをまとめていました。
しかし「市役所」の役割についてリサーチしたチームが、市役所では募金の寄付は行っているが、それ以外の寄付は受け付けていないこと情報を見つけ、このことが被災地が本当に必要としている支援について考えるきっかけになりました。
「水の重要性」についてリサーチしたチームは、被災地では断水が続いていることを知り、一刻も早く支援を届ける必要があると考えていました。
まさに、学校で学んだ知識と身に付けたスキルを生かして探究したことを元に自分たちにできるアクションを行う姿を見せてくれました。そして、学校のアクションで「寄付」に絞って行うことが決まり、今度は「どのようにしたら寄付の重要性が伝わるのか」についてクラス会議の中で考えていきました。
これはG3の広告のユニットで学んだ知識とスキルを生かして、ポスターの中にどのような情報を載せると良いのか、また情報についてはG4の歴史のユニットでフォーカスした事実と解釈を分けて伝えるスキルを活用して、被災地の状況とそれについての自分たちの考えをポスターにまとめていきました。
一刻も早くアクションを起こす重要性から、短い準備期間の中で学校全体でできるアクションを協働で行いました。G5の生徒が募金箱を作成し、G4の生徒が相手に伝わるようにポスターを作成(中には思いのプレゼンを作成する子も…!)そして、毎日交代で募金活動を学校と駅前で行いました。
こちらが子どもたちがまとめたポスターになります。日本語だけでなく、英語版でも多くの人に届けられるように自分たちで考えて作成をしていました。
他にも作成されたポスターはあったのですが、ここでは一部を紹介します。
作成後は、実際に街頭で募金をするということで第三者の立場になり、ルーブリックを見ながらポスターの修正を行いました。
そして、最後はいよいよ実際に街頭募金のシュミレーションを行いました。「どうやったら自分たちの思いを届けながら、相手も気持ちよく募金ができるのか」について「圧がかからないような振る舞い方」を実際に町の人の気持ちになって、自分たちで試行錯誤をしながら改善をしていきました。
そして迎えた本番。町の人に思いは届いたのか、街頭で募金をしていたのですが中から声をかけつけて募金をしてくれる方もいました。私はその場にいることはできなかったのですが、子どもたちの様子から思いが届いたのが伝わってきました。また、明日の授業で募金活動の振り返りを行います。
3学期は子どもたちが学んだことを社会に向けてアウトプットする機会を様々な場面で作っていけたらと思いました。
いつも読んで頂きありがとうございます。
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