Tomotaka Jige

〈フィンランド〉の学校現場で働きながら〈インクルーシブな教育〉の視点を学び、沖永良部島…

Tomotaka Jige

〈フィンランド〉の学校現場で働きながら〈インクルーシブな教育〉の視点を学び、沖永良部島で誰もが自分らしくいられる〈居場所づくり〉を行政や学校と連携してやってみて、今は〈国際バカロレア〉の認定校で教員として働きながら〈概念的理解を育むカリキュラムの設計〉を学んでいます。

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お金の「使い方」を学ぶプロセス

今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「金融リテラシー」です。経済のユニットを通して、金融リテラシーを高められるようなワークを理論と実践を繰り返しながら行っています。 「金

    • 「未完成」の「遊び」から培われるもの

      今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「未完成の遊び」です。ユニットのコンテンツとしては、 「市場経済における需要と供給」の「関係」から「市場の拡大」になります。 さて、今

      • 経済のユニットから考える「平等と公平」

        今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 今回のnoteのテーマは「平等と公平」になります。ユニット1で「平等と公平」という概念について探究を行い、ユニット3でもユニット1で学んだ概念について、今回

        • PYPにおけるユニットとMathの融合カリキュラムの設計方法とは?

          岐阜市にあるサニーサイドインターナショナルスクールでの初等部(小学5/6年生)における数学の実践についてまとめていきます。 今回のnoteのキーワードは「教科融合はコンテンツ(トピック)ではなく概念で繋ぐ」です。私自身も、探究型のカリキュラムを設計する上で、何度も概念ではなく、コンテンツ(トピック)ベースで繋いでしまった経験があります。これは、「活動」という手段が目的化された活動主義、つまり「這いまわる経験主義」ともいわれるものになっていました。 這いまわる経験主義の事例

        お金の「使い方」を学ぶプロセス

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        • iB教育からよりよい教育を考える
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          10本
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          8本

        記事

          PYPにおける「経済」の授業実践<市場経済シュミレーションゲーム>

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 今回のnoteのテーマは「現実世界とのつながり」になります。小学校高学年の子どもたちと「どのように経済について学んでいくのか」を考えたときに、教科書に書かれ

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          探究をジブンゴトにする"シュミレーション"の実践

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。今回のテーマは「ジブンゴト」です。所謂自分の好きなことを学ぶ探究型学習というよりは、学校で学ぶことが決まっている内容を探究型学習にするアプローチの1つを紹介できたらと思います。そこで用いる手法が「シュミレーション」です。 今回は飛び込みで4年生の授業を2コマすることになりました。これまでに4年生は水の重

          探究をジブンゴトにする"シュミレーション"の実践

          概念型探究の肝となる「3次元のカリキュラム設計」の考え方

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。今回のテーマは「学びの設計」です。 私がIB校(教室での授業)や教育関係者に向けて学びのデザインをする時に、軸にしているのが「概念に基づくカリキュラムと指導(Concept-Based Curriculum and Instruction)」と 呼ばれるカリキュラム設計論を提唱しているエリクソンの考え方

          概念型探究の肝となる「3次元のカリキュラム設計」の考え方

          探究型学習や生徒主導学習で学力を伸ばすための【カリキュラムマネジメント】

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 前回のnoteでは、探究型学習や生徒主導学習で「学力」が低下する統計的なデータを示しました。詳細は以下のnoteにまとめてあります。 学校で目指している学

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          探究学習や生徒主導学習は学力を低下させる?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型「探究」がなぜ重要なのかを考えるきっかけとなればと思っています。 今回のnoteのキーワードは「探究」と「生徒主導学習」になります。 「このnoteを読んでくださっている方は探究学習と聞いてどのようなイメージをもつでしょうか?」探究学習には、ポジティブな面もありますが、実はネガティブな面もあります。 まずは、このテーマについて考えるきっかけを与えてくれた動画を

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          学校で民主主義をどのように学べるのか?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。 今回のテーマは「民主主義」です。「そもそも学校とは何のためにあるのか?」を考えてみると、様々な考え方があると思います。今回は「民主主義」をテーマにまとめていくので、私が軸においている苫野一徳さんの考え方を最初に紹介します。学校教育の使命と方向性~哲学の視点から~【後編】の中で、苫野一徳さんは学校教育の

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          パラレル登校という考え方

          私が携わっている夢中教室で、8/29~9/15の期間で不登校に変わる#パラレル登校という言葉を広げるためのハッシュタグキャンペーンを行っています。 今回このテーマでnoteを書いたのは、長い夏休みを明けて新学期が始まるこの時期に、学校へ登校することに心理的な負担が感じやすい時期でもあるからです。 「もし、子どもが"学校を休みたい"という声をあげてくれたら、身近にいる大人(教員、親)として、子どもにどのような声かけができるでしょうか?」 このnoteはこの問いについて少しでも

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          International Mindedness 国際的な視野とは何か?

          今回のnoteでは、この夏フィンランドで日本文化について授業を通して現地の小学生、高校生に届けたり、地域のコミュニティカレッジ(市民大学)で地域の方向けに日本文化のワークショップを開いたことについてまとめていけたらと思います。プログラム(Global Teacher Program in Finland)の概要については、以下のホームページを参考にしてもらえたらと思います。 フィンランドで日本文化を伝え、フィンランドの教育について学ぶプログラムをはじめたのは2018年2月に

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          「自立した学習者」になるための"ふりかえり"とは?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。 今回は、株式会社ユーザベース NewsPicks Education主催の”「概念型探究の実践」を公認トレーナーからしっかり学ぶ講座 ”に参加をして私自身がどのような気づきを得たのかをシェアしていけたらと思います。 今回のnoteのキーワードは「自立した学習」と「ふりかえり(リフレクション)」について

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          なぜ、フィンランドは幸福度が世界一なのか?

          このnoteでは、フィンランドのプレスクールから小中高/職業専門学校を訪れる中で、フィンランド教育の根底にある価値観のようなものを探る過程で発見したことをシェアしていきます。フィンランドの教育現場を初めて訪れた2017年から7年が経過し、緩やかにフィンランド社会の変化を学校現場を通してみてきました。このnoteでは「幸福度」にフォーカスして、世界幸福度調査の指標をもとに私なりの考えをまとめられたらと思います。 私が現地の先生に「教育の目的は何か?」ということを何度も尋ねる中

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          Vol.14 フィンランドで学んだ「ゆっくり、はじめる」考え方

          このnoteでは、フィンランドのプレスクールから小中高/職業専門学校を訪れる中で、フィンランド教育の根底にある価値観のようなものを探る過程で発見したことをシェアしていきます。フィンランドの教育現場を初めて訪れた2017年から7年が経過し、緩やかにフィンランド社会の変化を学校現場を通してみてきました。今回のnoteでは、この夏、2024年の8月2日から19日に日本全国から集まった高校生、大学生、社会人、教員の方と学校現場や町を様々な視点でフィールドワークをする中で発見したことを

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          Vol.13 フィンランドで学んだ「社会的支援」の考え方

          このnoteでは、フィンランドのプレスクールから小中高/職業専門学校を訪れる中で、フィンランド教育の根底にある価値観のようなものを探る過程で発見したことをシェアしていきます。フィンランドの教育現場を初めて訪れた2017年から7年が経過し、緩やかにフィンランド社会の変化を学校現場を通してみてきました。今回のnoteでは、この夏、2024年の8月2日から19日に日本全国から集まった高校生、大学生、社会人、教員の方と学校現場や町を様々な視点でフィールドワークをする中で発見したことを

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