Tomotaka Jige

〈フィンランド〉の学校現場で働きながら〈インクルーシブな教育〉の視点を学び、沖永良部島で誰もが自分らしくいられる〈居場所づくり〉を行政や学校と連携してやってみて、今は〈国際バカロレア〉の認定校で教員として働きながら〈概念的理解を育むカリキュラムの設計〉を学んでいます。

Tomotaka Jige

〈フィンランド〉の学校現場で働きながら〈インクルーシブな教育〉の視点を学び、沖永良部島で誰もが自分らしくいられる〈居場所づくり〉を行政や学校と連携してやってみて、今は〈国際バカロレア〉の認定校で教員として働きながら〈概念的理解を育むカリキュラムの設計〉を学んでいます。

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  • 地域の居場所からよりよい教育を考える

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島で見つけた<コミュニティ文化>

3年間どっぷりと生活をしていた沖永良部島に1年と4ヶ月ぶりに沖永良部島にかえりました。この「帰ってきた。」と思えるのも、久しぶりに出会った方々から「おかえり。」という言葉をかけてもらえるからです。 今回は48時間の滞在でしたが、島での出来事の1つ1つが、この島での暮らしが自分自身の価値観を育んでくれたように思える出来事が多くありました。 〈1日目〉 今回の旅は、那覇を経由して、7時間かけて沖永良部島に向かいました。 飛行機でいけば45分ですが、フェリーでいくと7時間で

    • 学級で対話の文化を育む

      私は、今サニーサイドインターナショナルスクールで5/6年生の担任をしています。今回のnoteのテーマは「学級経営」と「対話の文化」です。 工藤勇一氏の日々発信する情報に共感して、自分なりに咀嚼して解釈したことをまとめてみました。参考になる記事を載せておきます。 クラスでの対立の捉え方の変化 私にとってクラス運営は2回目で、昨年度は私自身がクラスの中で起きる対立をあまりポジティブに捉えることができていませんでした。しかし、周りの先生に聞くと「敢えて子どもたちが解決できるレ

      • "10の学習者像"を育むプロセスとは?

        今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように別の場面に応用しているのかをまとめていけたらと思います。 今回はIB教育の核となっている10の学習者像(Learner Profile=以下LPと省略)を学習者が学校生活全体を通して、育んでいくためにどのようにアプローチしているのかをまとめていきます。私が勤めている学校では毎朝、LPについて考えるルーティーンがあります。1月に1つのLPを取り扱ってい

        • 作家になるプロセスの先にあるものとは?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 こちらがユニット4のカリキュラムになります。 いよいよ、作家になるプロセスも後半戦に入っていきました。今回のnoteでは、作家になるプロセスの中で育まれた

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        • 地域の居場所からよりよい教育を考える
          9本
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          52本
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          10本
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          24本

        記事

          作家になるためのプロセスとは?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 こちらがユニット4のカリキュラムになります。 このユニット4では、最終的に子どもたちは作家になって文学をかいていくいくのですが、作家になるにはどのような知

          作家になるためのプロセスとは?

          作者の意図をアートで表現する

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 こちらがユニット4のカリキュラムになります。 これまでに子どもたちは、文学の特徴を理解するために、「やまなし」の教材を用いて、文学的表現を切り口にして、文

          作者の意図をアートで表現する

          <対立との向き合い方を学ぶ>学校キャンプ企画

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「対立との向き合い方」です。 今回のnoteでは「対立との向き合い方」をテーマにまとめていきます。子どもたちは、ユニット1では「差別や偏見が生まれてしまう背景や構造」について学習し、ユニット2では「対立が起きてしまう背景や構造」について学習をしてきました。ユニットを通して子どもた

          <対立との向き合い方を学ぶ>学校キャンプ企画

          <時間の使い方を学ぶ>学校キャンプ企画

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「タイムマネジメント(時間とお金のつながり)」です。前回のnoteでは「お金の使い方」についてまとめてみましたので、よかったら見ていただけたらと思います。 さて、2ヶ月前から準備を進めてきた学校でのキャンプ企画。元々は経済のユニットでお金の使い方を学ぶ一環で行っていましたが、お金

          <時間の使い方を学ぶ>学校キャンプ企画

          <お金の使い方を学ぶ>学校キャンプ企画

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「金融リテラシー」です。経済のユニットを通して、金融リテラシーを高められるようなワークを理論と実践を繰り返しながら行っています。 「お金を適切に使う」ことができるようになるには、どのような知識やスキルが必要になるでしょうか?大人の私たちでも、収支のバランスを考えることに難しさを感

          <お金の使い方を学ぶ>学校キャンプ企画

          IBで文学をどのように学ぶのか?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 こちらがユニット4のカリキュラムになります。 今回のユニット全体のプロジェクト設計はこちらになります。大凡2ヶ月の設計になっています。(ユニット自体は6週

          IBで文学をどのように学ぶのか?

          「プレゼン(発表)」をプロセスにすることで生まれる"学びのデザイン"

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 今回のnoteのテーマは「概念型探究における"発表の先にある学びのデザイン"」についてです。学校現場では、子どもたちにリサーチをして、集めた情報を整理して、

          「プレゼン(発表)」をプロセスにすることで生まれる"学びのデザイン"

          子どもたちの「理解」をどのように「見とる」のか?

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 今回のnoteのテーマは「概念型探究の評価方法」です。 Unit3のカリキュラム これまでの探究の流れ 市場経済ゲーム振り返り さて、いよいよ市場経

          子どもたちの「理解」をどのように「見とる」のか?

          お金の「使い方」を学ぶプロセス

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「金融リテラシー」です。経済のユニットを通して、金融リテラシーを高められるようなワークを理論と実践を繰り返しながら行っています。 「金

          お金の「使い方」を学ぶプロセス

          「未完成」の「遊び」から培われるもの

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。今回のnoteのテーマは「未完成の遊び」です。ユニットのコンテンツとしては、 「市場経済における需要と供給」の「関係」から「市場の拡大」になります。 さて、今

          「未完成」の「遊び」から培われるもの

          経済のユニットから考える「平等と公平」

          今私は国際バカロレアの認定校であるサニーサイドインターナショナルスクールで小学5/6年生の担任をしており、概念型探究をどのように実践しているのかをまとめていけたらと思います。まだまだIB教員2年目の実践ログなので、どのような場面に難しさを感じながら概念型探究の授業にトライしているのかについてまとめていけたらと思います。 今回のnoteのテーマは「平等と公平」になります。ユニット1で「平等と公平」という概念について探究を行い、ユニット3でもユニット1で学んだ概念について、今回

          経済のユニットから考える「平等と公平」

          PYPにおけるユニットとMathの融合カリキュラムの設計方法とは?

          岐阜市にあるサニーサイドインターナショナルスクールでの初等部(小学5/6年生)における数学の実践についてまとめていきます。 今回のnoteのキーワードは「教科融合はコンテンツ(トピック)ではなく概念で繋ぐ」です。私自身も、探究型のカリキュラムを設計する上で、何度も概念ではなく、コンテンツ(トピック)ベースで繋いでしまった経験があります。これは、「活動」という手段が目的化された活動主義、つまり「這いまわる経験主義」ともいわれるものになっていました。 這いまわる経験主義の事例

          PYPにおけるユニットとMathの融合カリキュラムの設計方法とは?