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新型コロナウイルス騒動から見るマクロとミクロ その125 ~数字の魔術~

11月19日に都内の感染者数が1日500人を超えた。1日毎の統計で考えると非常に多い数に見えてしまう。

上記の記事を元に考えてみたいと思う。新型コロナウイルスでの東京都入院患者数は1.354人そのうち重篤患者数は39人である。これを東京都の人口数から算出すると入院患者数は0.9%で重篤患者数は0.02%となる。

しかしながら、検査数に対して出てくる新型コロナウイルス陽性者数の割合が20%を超えている状況を考えると、症状が出ていない陽性者が数多くいるように思われる。まずは医療状況に対する負荷がどこまで上がっていないのか考えることが先決ではある。その上で、今後は経済を回しつつ新型コロナウイルスのクラスターを抑制していく方向にシフトしていくしくべきである。

つまりはPCR検査を増やすことと、出来るだけオープンな経済施策の実施である。その上で、企業に対しては在宅勤務を推奨し可能な限り人との接触は避けた状況を作り出すしかないだろう。アジアの近隣諸国では新型コロナウイルスの抑制が機能している国もある。そこに見習って対応することが必要になってくるのではないだろうか。

やはりそれも来年のオリンピックを見越したことで何かをしているのかもしれない。利権が絡んでくる話には既得権益を持つ人々や企業が出てくる。おいそれと利益を生んでいるものを手放さないだろう。新型コロナウイルスはしがらみを断つには意外な外圧であったとは思いつつも、政局中枢を含めて過去にすがる人々がいるため中々前には進まなそうである。そういった点では、アメリカのような官僚の総入れ替えが羨ましく見えてしまう。それ以外で彼らにとっては日本の政治で羨ましい部分があるかもしれないが。

1日あたりの感染者数というのは1つの数字としては必要なものではあるかもしれないが、医療状況や重篤患者数など含めて評価出来る情報を伝える必要が出てくるだろう。「増えた!「減った!」と、ダイエットのように数字の乱高下を見るのではなくトレンドや対策をどうするかをしっかりと伝えて欲しいものではあるが、誰も責任を取りたくないことから有耶無耶になっているのが現状であろう。

3月位から政府が各家庭に対する配給などで家から出ないようにすることをある程度進めていればという面もあるが、もう遅いと考えるべきだろうか。道筋をリーダーが示さない限りは難しい状況である。とはいえ、我々が行く方向には新型コロナウイルスには打ち勝つということは含まれている。ただどう打ち勝つのかを示さないから、精神論にはまっていくことになるのであろう。

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