新型コロナウイルス騒動から見るマクロとミクロ その71 ~「Go toキャンペーン」~
「Go toキャンペーン」と聞いてもピンと来ない。観光関連企業からのプレッシャーとしか思えないのだが、どうなのだろう。感染拡大を防ぎながら、旅行を推進することが可能なのかが気になるところであるが、私の考えとしては、難しいと考えるべきではないだろうか。現状、感染拡大防止するための施策が正しいのかを十分に検証出来ていないからである。現状の「自粛」を訴えるだけではお店を休業させる強制力は無い。どこまでこれまでの施策が正しかったかの検証も出来ているとは思えない。そんな中で両立させることが出来るとは思えない。また、日本の人口分布をご存知であれば、人は首都圏に集中している。人口の4分の1が関東平野にいるのである。
「Go toキャンペーン」を実施した場合、首都圏から地方への旅行となるだろう。何も考えなければ北海道や沖縄が人気になってくるのだろう。先日のnoteにも述べたが、沖縄県では米軍からの新型コロナウイルスの感染のリスクがある。北海道もこれまでに何度かクラスターが起きている地域もある。首都圏から無症状の感染者がウイルスを運んでしまう危険性の方が高いような気がする。賢明な人であれば安くなっているとはいえ、今のタイミングでの旅行に行かない選択を取るのではないだろうか。仕事においても、緊急事態線が解除されても企業によっては会社への出社を制限しているところは多い。すでに在宅勤務をメインに切り替えて借りているビルの何階かを返したという企業の話も聞く。会社としての所在地などを含めたものとして一等地にこれからも残ることにはなるのだろうが、同じ建物で仕事をするという姿はこれから減っていくのだろう。
これまでも様々なビジネスの転換点があったが、「感染症」によるシフトを経験出来るとは思わなかった。多くの産業は出会い頭に殴られるような衝撃かもしれないが、それが全てではなく、うまく避けることが出来たところもあるだろうし、カウンターが決まったところもあるだろう。自分でコントロール出来ないことを悩んでも始まらないのである。まーそういう時もあると考えるしかない。どこかに行きたくても、病気で入院してしまったような感じである。あとは思いを貫くしかないわけで。何をやってもうまくいかない時だってあるものだと思いつつ、絶対負けない気持ちを持つしかないのである。事業を辞めても人は生きることが出来る。先日、Lineをブロックされて殺害したという痛ましい事件があったが、「そんなことで」なのだが、彼にとってはハムレットと同じく「それが問題だった」のだ。新型コロナウイルスで生きるか死ぬかの問題もひょっとすると「そんなこと」に気持ちの持ちようや考え方で変えられるかもしれない。
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