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新型コロナウイルス騒動から見るマクロとミクロ その102 ~製薬会社のホンネとタテマエ~

天然痘は人類が根絶させた感染症の1つである。それまでに色々な国と地域で危険な感染症とされてきた。南アメリカ大陸の先住民の多くは天然痘で絶滅したと言われてもいる。人類史上に名前を残している感染症は今でも世界のどこかで起きている。先日もアメリカでコレラかペストの感染のニュースを見た。また毎年のようにインフルエンザの季節がある。これらの感染症に対しては、特に現状対策というほどのことをしていない。それはこれまでの歴史的な流れもあってのことであると思う。

そうなると、新型コロナウイルスのこの状況はどう行った状態になれば収束なのだろう。恐らく定量的に測るとすればある一定の死者数の割合を下回った時になるだろう。病気への対策は2通りあると思う。かからないようにするかかかっても早期に回復させる。前者がワクチンであり、後者が特効薬となる。未来のことは誰も分からないことからも、それはここ数年かかると考えるべきなのか。恐らくその回答は正しい。しかしながら、20世紀初めのスペイン風邪に対して、ウイルスのゲノム解析は無かったし、PCR検査も持ち合わせていなかった。そういった点では人類は進歩している。またインターネットにより世界的に新型コロナウイルスのゲノム解析結果に研究者はアクセス出来るという。

そういった観点からするとこれまで必要とされていた時間よりは短くワクチンや特効薬の開発が進むのではないかと期待をする。ワクチンや特効薬の開発に関して特に懸念は無いが、開発後にWHOとどの製薬会社が契約するのかは気になる。WHOの持つ資金は大きいため、複数年の契約を得ることが出来れば大きな利益となる。今回の新型コロナウイルスのワクチンもHIVと同じ様に特許に対する免責のような状況になることは見えている。しかしながら、WHOとの複数年の契約が取れると年間の売上と利益が確保されることは見えている。

人類の敵としての感染症を倒すことを目的としながらも、製薬会社のトップは間違いなくWHOと喧々諤々のやり取りをしていると思われる。研究や人材に対する投資が必要で実際に販売出来るようになるまでにも時間がかかる。こういった安定した収益の確保は彼らにとっても必要ではあるだろう。とは言うものの、彼らは決してWHOとの契約がとは人前では言わないだろう。人類の新たな敵である新型コロナウイルスを打倒するために全力を尽くしているというのが建前であると思っている。

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