見出し画像

フルマラソンを控えて

今週末はフルマラソン。初参加の去年は、走りながらどんなことを考えていたかなどを思い返してみた。

1カ月ぐらい前にやってしまったふくらはぎの肉離れのお蔭で、たいした練習もせずに望んだが、その分あまり意気込むこともなくスタートを迎えた。25キロぐらいに突然足が止まってしまい、そこからは歩いた距離のほうが長かった。気分的には、這いずりながらゴールしたって感じだった。

辛かった。そしてこういう時のいつもと同じ感じを味わっていた。
(二度とやりたくないから、達成しなきゃ。リタイヤしたら再挑戦しなきゃって気持ちが起きそうだから、なんとしてもやり遂げて、もうやらない)

 40歳のとき、思いたってJR藤沢駅から浦和の自宅まで歩いた。
なんの準備もせず、夏の夜。雨が降っていたけど(これぐらいのほうが気持ちいいや)なんて軽い気持ちで歩き始めたのだが、都心に入るころには体中が冷えて固まって、思うように脚が前に出なくなった。
朝の通勤の人波の中をずぶ濡れの恰好で足を引きづって歩いた。
荒川を越える橋の階段がとてつもなく高く長く感じた。

国道は、浦和に近づくほどに高低差が現れ、普段気にならない下り坂でもガードレールに手を添えてそろりそろと進んだ。
財布は持っている。電車に乗ってしまえばいい、タクシーに乗ってしまえばいい。競技会でもないし、誰かと賭けているわけでもない。でも、二度とやりたくないから…。

高校生の時伊豆半島一周を歩いた時もそう。大学の部活の夏合宿でもあった。厳しい条件だった時の山登りでも同じようなことがあった。

さあ、どんな結果が待っているのか。

※2015年11月

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?