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[将棋]穴熊崩すときにこういう手を感覚的にさせると良いよねっていう話

※局面図は 共有将棋盤 (shogi-extend.com) の機能で出力しています。


有利なはずなのに硬さで誤魔化してくる穴熊

居飛車・振り飛車問わず、穴熊は固いですよね…
有利状況で攻めているはずなのに、ガンガン固められて攻めあぐねているうちに形勢逆転、なんていうのはプロ・アマ問わずありがちな出来事です。
そんな穴熊に対して、こんな手が感覚的にさせると攻めが切れにくくなるよっていう指し手を、実戦譜をもとに紹介します。

課題局面

金・桂交換で駒得&馬を作っているが、馬に飛車をぶつけられて対応が難しい局面

課題局面で先手は下記のポイントを上げています。
・金・桂交換で先手駒得
・馬を作っている
かなりのポイントを上げている先手ですが、馬に飛車をぶつけられており、対応が悩ましい局面です。

候補手としては下記が考えられると思います。
・4二同馬
・5四馬
・4四歩
それぞれ深掘りしてみましょう

・4二同馬

まず、飛車を取る手ですが、これはあまり考えたくない手です。
飛車・角交換で先手が悪くなることはないですが、せっかく作った馬を自分から消してしまう上に、後手の持ち駒が増えてしまいます。
4二同馬以降は△同銀▲4三歩△同銀▲8三飛△2五角(参考図1)が一例です。

参考図1

参考図1は先に桂馬をとれるので、先手の駒得が拡大しますが、△4七角成▲同銀引△3七歩(参考図2)などの強襲が気になります。

参考図2

参考図2のようになると、自玉は薄いけど穴熊は固いという状況になり、実戦的に勝ちづらくなります。

・5四馬

馬を消してまで飛車と交換するべき局面ではないので、馬をかわしながら歩を補充する5四馬も候補です。
ただ、この手に対しては、△4六歩(参考図3)がシンプルに気になります。

参考図3

参考図3の瞬間は金をかわせば駒損にはなりませんが、
・将来的に4七地点に金銀を打たれる可能性があり、駒を切りづらくなる
・▲4八金は3六地点、▲3七金は2五地点に桂馬を打たれるリスクが発生する。
というデメリットがあり、硬い穴熊に対して、こちらも実践的に勝ちづらくなる展開です。

・4四歩

課題局面では4四歩が最善のようです。
△4三飛▲同歩成(参考図4)はと金が大きく、先手の攻めが切れづらい展開です。

参考図4

実戦では、△4四同銀▲4二馬△同金▲8二飛(参考図5)と進みました。

参考図5

手番は違いますが、参考図1と参考図5を比較してみてください。
同じ飛車・角交換の展開のようでも、参考図5の穴熊は金銀が離れており、かなり弱体化していると思います。

まとめ

穴熊に対しては、歩をうまく使って敵陣付近に張り付いてと金作りを狙ったり、穴熊の金銀の連結をはがしていく戦い方をすると、実戦的に勝ちやすいように思います。


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