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合法的イネ回収のススメ


田植えシーズン初期に大雨や強風が発生すると、水田から抜けてしまった稲苗が用水路やそこに繋がる河川へと流されてしまっている場合が多い。

持ち主不明のこの苗達はそのままにしておいてもただ枯れていくか逸出した外来種として何処かで一時的に根付いてしまうだけなので、自分はそれを回収してビオトープに植えたり餌用の植物として育てている。

用水路や河川に流されていた稲苗

割合としては用水路や河川よりも水田の四隅のようなポイントの方が風で寄せられた苗が溜まっている事が多いが、こちらはまだ所有者の管轄内に存在しているので決して手を出してはならない。
所有者が回収して改めて植え直すかもしれないし、仮に枯れてしまったとしても(微々たるものではあるが)養分となる役割がある。
抜けてしまった苗は必ず水田以外から回収しよう。


ビオトープに稲を植えたいと考える趣味人は多いが、品質が良好かつちょうど良い量の稲苗を購入せずに入手するには農家が余らせている物を譲ってもらう必要がある。
(※水田の端に余った稲苗が置かれている場合もあるが、あれは上記のように苗が流されたり枯れてしまった場合の予備としての役割もあるので、絶対に無許可で持ち帰ってはならない)

一応、玄米から発芽させる事も可能だが、やはり品質は籾から芽生えさせた物よりも劣ってしまう。
これに関してはその苦労や試行錯誤も含めて楽しむ趣味として考えた方が楽しめる。



今回回収した苗の一部は一度ポットに植えて保管する事にした。
残りは後日、個別に植える予定だ。

イネ科植物を餌とする生物を何種か飼育しているので、こちらは分蘖ぶんけつを待つ事なく早期に使用しまうかもしれない。

ポットに密集させた稲苗
後方の苗は節から再生させたヨシ苗




ちなみに、代掻きや田植えシーズンに路上へ放置された土塊を拾って合法的にビオトープ用の田土を無料で入手する事も可能となる。
(※成山堂書店『水草の疑問50』参照)

周辺地域の植生、生物相を利用したビオトープのアクセントとして稲と共に投入するのも面白いだろう。

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