塩適量2

塩加減に関して、眩しい思い出がある。
以前、会社のイベントで天才肌の同僚が塩の味付けだけでとても美味しい白菜鍋を作った。大きな鍋に10人分くらいの食材を入れ、最後に塩の入った袋を片手で持ち、ザザッと投入していた。
見ている側からすると、なんと危ない料理だと思ったが、絶妙な加減で食材の味がイキイキと響く美味しさだった。

あ、意外と塩って入れていいんだ、この感覚的な味付けこそ美味しさの秘訣なのでは。気楽さがキーなのでは。薄味から抜け出せれない自分にとっては憧れの味付けシーンであった。

そんなこんなを真似して、家で私は感覚的に作った。豚肉とキャベツの蒸し煮。そう、意外とザッと入れていい。そう思った。だが案の定濃い。玉ねぎの甘みと塩の強さが混じってなんともバランスが悪い。全然違う。

そして、ついに私は人生で始めて塩加減について調べた。もう一瞬で出てきた。コピーさせていただく。



そもそも人間の体液の塩分濃度は0、8%~0、9%でらしい。そういった理由から「美味しい塩加減」というのはこの体液の塩分濃度と同じ0.8%から1%となるとのこと!
体が本来求めている数値という点で非常に理解しやすい。

100gの材料に対しては0.8gの塩でいいということ。だが、結局は口に入れたときにこの数値になることがベストらしく、味噌汁の汁自体が2%でも具材に染み込みが足らず0.3%になるときもある。そこで全て合わせて1%程度になる美味しいと感じるらしい。。(梅干しや漬物というのは18%くらいなので別物にはなる。)

また日本人というのはそもそも塩文化であり(梅干し、漬物、味噌など)、昔から塩分摂取が多くや血圧が高い民族だったので適応してる部分もある為、塩分摂取量の理想数値が他国よりも3%程度高い。(アメリカでは3、8~6g、日本は7g~8g程度とのこと)
そして美味しいと感じやすいのも薄味より濃味となるそうだ。

ついでに、、塩には味付けだけでなく他にも能力が沢山あるそうだ!

・野菜などの水分を出し素早く炒められる

・焼く前に塩をする事でお肉の余分な水分を出してくれる

・野菜や魚が塩によって長期間保存できる(漬物、干物)

 ・野菜を茹でる時にお湯の中に塩を入れる事で鮮やかさをキープ出来、水っぽくならない
 
・パンやピザ生地のもちもち感をしっかりと出すためにはタンパク質の粘りを出す

活躍ぶり凄まじい。どのレシピ本もしれっとこの能力を活かすために「塩 適量」を入れていたのか。
同僚の天才肌はこの塩の能力を元々知り、且つ瞬時に鍋の容量からg数を計算できたのかもしれない。いや、これは料理の基礎の基礎の基礎なんだろう。
この初心者マークの自分、まずは塩は0.8から1%の計算感覚を身につけよう。