送別

私が今の職場に来るきっかけとなった人が年度末で退職する。
一緒に仕事をしながら、彼女が経験して来た事を、惜しみなく伝えて来てくれた恩人である。

私の職場は
人との繋がりで築いていくところで、顔で繋いでナンボ。
でも、職場の体質というか組織の在り方というか、仕事量に対し給料が見合わないし、どんなに要領良くても残業しないと間に合わない状況。

月に決められた残業代は8時間。
定時が17時15分でも毎日帰宅は19時を過ぎる。

2日か3日で月の残業代消化してしまい、あとは無賃労働。
当然、家庭ありきの職員は家庭からの不協和音が出てしまい、
伴侶に無賃労働を納得してもらえるはずも無く、今回の退職にと至る訳だ。

彼女の存在は、年数を重ねて働いていたからこその経験則、豊富な知識、トークの全てに於いて大き過ぎる。

退職が決定しているからこそ
清々しく彼女を見送り、新たな門出を応援するつもりではいるけど

本当は心細い。

彼女のように立ち回ることは私には出来ないし
同じで無くてもいいのはわかっていても
気軽に聞ける相手の存在は偉大だ。

逆に言えば自分を鍛え上げるチャンスでもあるが

自信が出ない。
微塵も出ない。

あるのは不安ばかり。

なんとかなる、なんとかなると
自分に言い聞かせる日々。

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