【受験生向け】予備校の選択と単発講座との向き合い方
今日は予備校がテーマだ。
資格試験において、どの予備校を利用するか?
というのは、受験生を頭の片隅で悩ませ続ける問題だ。
結論から述べると、予備校選択に関する現時点での私の意見は以下のとおりだ。
(合格率等で有意な差がないことを前提に)
予備校選択の問題
まずは、勉強開始段階。
大学であれば生協等の学習無料相談を受けて、そこでの感触が良ければその予備校の体験講座を受けてそのまま入学するというルートがある(何を隠そう私はこのタイプで、幾つかの予備校を比較検討するといったことはしなかった。比較的底が浅い人間なのだ。)
予備校のマーケテイング戦略に乗らずに、幾つかの学習無料相談を経て、もらったパンフレットを見比べて、じっくり検討するという人もいるだろう。
それでは情報が不十分なので、サークルや会社の先輩で、実際に各予備校に通っている人に話を聞かせてもらうという堅実な人もいるだろう。
予備校を選択する際に考えないといけないのは、予備校によって自らが合格する可能性がどの程度変化するのか?ということである。
ある程度の実績のある予備校であれば、受講生に占める合格者の割合は頭打ちなことが多い。
それに、教材のレベルについても、大きく異なるということはまずない(各予備校が教材を利用する際に利用する一次資料はほぼ同じだからだ。)。
さらに、どの予備校が自分に合うかどうかは、それまでの学習経験や個人の性格等にも依存するので、現時点では、絶対的な解答はない。
そうだとすれば、悩むのはほどほどにした方がいい。
頭で悩むより、各予備校に足を運び、5感をフル活用してフィーリングを確かめよう。
それから、どこで勉強をするか悩む時間を勉強に当てた方が、合格が近づくケースが多い。
単発講座の誘惑との闘い
ようやく予備校が決まった後、ある程度学習が進むと、他の予備校で単発の魅力的な講座があることを耳にしたり、目にしたりするようになる。
直前期対策講座とか、●点アップ講座とか、名前は色々だ。
隣の予備校の青さに魅了されて、メインの予備校以外の講座を受講するというのも、受験生としての人生経験だ(伸び悩みを感じていた私は、そういった売り文句の講座を受講したことがある。内容は悪くないものだったが、その講座をやるよりも、メインの予備校のテキストを復習し、問題を自ら解いた方が有意義な時間となったはずだ。相変わらずの底の浅さである。)。
しかし、それは合格にとっての近道でも何でもない。
なぜなら、いわゆる本科生といった各予備校の中核講座(インプットのための講義と答練、模試がセットになっているようなコース)は、それをやり遂げることで、合格に必要な能力が身に付くように設定されているからだ。
そのため、他の予備校の単科の講座を取る必要はないはずなのだ(それが合格にとって必要であれば、中核講座に組み込まれるはずだ)。
また、各予備校の教材の一次資料は同じとは言え、教材を作成する講師やアルバイトスタッフというフィルターを通すため、教材に予備校ごとの色がつくことが通常だ。
テキストにはなるべくエッセンスだけを盛り込み、テキストは暗記用に作られているケースや、テキストを読むことで十分な理解が得られるように、丁寧な説明がふんだんに盛り込まれているケース。あるいは、図や表を用いて視覚的に理解することに重きをおいているケースなど。
色の違う絵具を考え無し混ぜると、たまにはいい色になるが、大抵の場合は、イケてない色になる。
これと同じことが、予備校を浮気したときに起こる。
例えば、この言い回しはメインの予備校ではしてなかったな・・・などと暗記すべき対象がぼやけ始めてしまうことがある。また、同じ論点に対する解法が微妙に違ったりして、頭が混乱するのだ(例えば、会計士試験で言うと、連結会計のタイムテーブルの書き方は、予備校によって若干の差がある。)。
以上から、ウワキダメゼッタイである。
ただし、受験生の大半が受ける模試は例外だ(「大半が受ける」という部分が重要。)。
その模試で多くの受験生が記憶喚起した論点や、それに関連した論点が出たときに、模試を受けなかった受験生が被るビハインドは計り知れない。
受験で一番怖いのは、皆が解ける問題で点を取り損ねることだからだ。
まとめると、メインの予備校を信じぬく。ただし、模試については例外で、彼氏/彼女に断ってやましいことがないことを宣言して受けてよい(受けるべし)、ということになる。
P.S.
メインの予備校をフル活用し、その予備校で学ぶべきことを全て学んだにもかかわらず、合格に手が届かないケース、実際に本科生として講座や答練を受けたが肌にあわず資格試験へのモチベーションはあるのにその予備校で勉強するモチベーションが上がらない、などの例外的なケースであれば、メインの予備校の変更も検討すべきだと思う。
全ての行動原理は、それが合格に近づくのかどうか?である。
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