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【雑記】キャラづくりに大切なこと

先日Webtoonのシナリオ企画に応募して、お祈りメールをもらいました。

まあそうだろうなと思います。なにせ普段縦読みのWeb漫画を読まず、溺愛系も令嬢系も俺つえー系もあまり食指が伸びず(おススメされれば読むけど、自分からは読まない)、アンケートには馬鹿正直に「縦読み漫画はどのくらいの頻度で読みますか:ほぼ読みません!」と回答したから。

そんな人間、私が人事やディレクターでもまず採用しない。マーケティングの基本として、売れる商品を作る(漫画を描く)にはまず市場を知る必要があり、その知識がまったくないと、仕事もやりづらくなるでしょうし。シナリオライターに興味があったから、という動機だけでは難しかったです。

……と、色々理由を並べたけれど、結局は単にわたしの実力不足ということでしょう。5段階評価の2が並ぶ評価シートを見て、「伸びしろしがたくさんあるってことだな……」と思いました。ポジティブか。
そういえば1項目、「キャラクター性」だけは3でした。「設定に具体性があって魅力的でした」ともフィードバックをいただきました。それでも3だけど。

そんなFBをいただいた項目だけちょっとご紹介。

名前 :月麦(つむぎ)29歳 銀行員
◆特徴

・仕事は真面目。視力が悪くメガネをかけている。メガネを外すとそこそこ美人。黒猫を飼っている。
・クラフトビールが大好き。ビアバーの雰囲気も好きで、店でいろんな種類のビールを飲み比べるのにはまっている。
行動原理
・大好きなクラフトビールを週末に気持ちよく飲めれば、平日は適度に稼いで適度に休めたらいい。あとは愛猫とつつがなく生きていけたらそれでいい。
・男はいらない。ひとりでも生きていける。(浮気されて婚約が破談になった経験から、恋に消極的)

名前 :ルナ(本名:千尋)23歳 フリーター
◆特徴

・タレ目の色白美形。夜の男。銀髪マッシュルームでサイド刈り上げ、ピアス、タトゥーなどやんちゃな外見。おっとりと話し、人懐っこい雰囲気もあるため若い女性から人気。ダウナー系。
行動原理
・女の子は自分を愛してくれるので、自分も女の子を大切にする。(幼少期、父から暴力を受け、母に庇われていた)
・将来はブルワリー&ビアバーを経営したいという目的のため、銀行員(融資課)である月麦の懐に取り入ろうとする。月麦に対しても愛情はあるが、「特別」ではない。

没企画書の登場人物の説明

わたしは小説も漫画もかくのでキャラクターの作りこみはわりと慣れてると思っていたのですが、この「行動原理」というのを実は初めて目にして、キャラクターの魅力ってこうやってブラッシュアップしていくんだなあと、目から鱗でした。一本筋が通った人は、ヒーローでも悪役でも魅力的ですもんね。

……今見ると「適度に稼いで適度に休めたらいい」って上昇志向のない人間が、他社事業の命運を左右する融資課の社員として適性があるのか? とかも多分すり合わせが必要ですね。ちょっと違和感がある。公平性とか先見の明とかが重要視されるのかな。

(ちなみに文学賞の審査員はこういうところをめちゃめちゃチェックします。針の穴に糸を通すような精緻さでつついてきます。わたしも小説講座の折に先生からつつかれています)

行動原理とは、行動の動機となる本能や欲求、願望、信条、価値観などのことらしいです。「自分にとって快か不快か」で行動を判断するみたいです。

キャラを作るには「信念・ポリシー」が大切。そしてそれは、歩んできた人生(歴史)に起因する。物語にテーマがあるように、人生にもテーマが必要なんですね(?)
「文学はヒトをえがきなさい」ってよく言われるんですが、そういうことか。
そこを踏まえつつ、今後は話を作りこんでいこうと思います。




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