ことばたち
noteをすっかり更新していない。
noteをどう使っていいものか悩むまま、気付いたら文章はメモアプリに積もるように乱列していった。書きためた散文と本からの引用文と、あと誰かへの返事の下書きとか、クラスの内容案とか、何かをメモした謎の数字とか、でパンパンになったメモ画面を開いているとパソコンから追加容量を購入するよう勧められた。
溜まりに溜まったことばたちを整理する。
読んだ本の好きな一文や気になったところなど、打ち込むのが面倒な長文などは画像データで保存していた。それが溜まって容量を食っているようなので、キーボードで打ち込んでいく。地味オブ地味な作業に長時間費やした。
その作業はいぜん読んだ本と再び出会う、その作品と、またそれを読んだ時の自分とも再会するようで、熱中し取り組んだ。慣れない長時間のデスクワークは背中が痛くなる。痛みで中断し、休憩し、また椅子に座る。
スナフキンはテントの中にとじこもりました。テントの色は、夏を思わせるようなみどり色で、テントの中にいると、おもてには、明るい日の光がふりそそいでいるような気持ちになれるのです。
メモが目に止まる。
ムーミン谷の十一月は、始終薄暗さが漂っている話だった。この時のスナフキンもそんないい状態ではないのだけれど、この一文を読んだときテントのその空気、匂い、光がぶわぁっと降り注いできた。幼い頃に家族で使っていたテントも緑色だった。雨の日もテントの中は光に包まれる。その何とも言えない、記憶に残っている感覚。
空気が、匂いが、ことばにならないものがことばになって目の前に現れると、たまらなくからだ奥底が震わされる。感覚の記憶が揺さぶられる。それを体験していようがしていなかろうが、知っていると確信する。
そんな文章は到底書けないと思うけれど、そのことばに出会うあこがれを抱きながら文章を紡いでいく。
溜めていくだけになっていたことばたちを、noteに放流していこうかと思う。使い方がわからないとか言っていないで。使い方をとりあえず決めてみる。ブログ的に日々のことを、最近の興味を、つらつらと。
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