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15th romance: あなた、その川を渡らないで

2020.7.18 あなた、その川を渡らないで鑑賞。

今日はラブコメディではなく、ラブドキュメンタリーという感じの作品です。

韓国の田舎が舞台で、主人公は結婚76年目のおじいさんとおばあさん。
ふたりとも90歳、100歳近い歳ですが、ラブラブぷりは若者に引けを取らず。

四季の中で、ふたりがおそろいの服をきてじゃれあう姿がすごーく愛しいのです。

春には花をつんでおじいさんがおばあさんにプレゼントして頭につけあったり、秋には落ち葉をはき集めたのにかけあっていたずらしたり、冬にはかわいい雪だるまをつくったり。

おじいさんは歌が上手で、おばあさんが歌をねだると歌ってあげたりします。

おばあさんも料理をおじいさんに喜んでもらえるように元気をつけてもらうために腕をふるいます。

おじいさんは寝てるときにおばあさんの髪を触ったり、頭をなでたり、手をつないだり、結婚したときからの習慣でスキンシップがないと眠れないとおばあさんは言います。

全編に渡って、お互いずっと寄り添って一緒に人生を歩んできた様子が伝わってきます。

そんな幸せを、当たり前の日常を、はばむのは老い、そして最終的なところでいうと死です。

家族が自分たちの介護について話し合うときのふたりの涙、思うように動かなくなるからだ、迫ってくる病に死。。

そんなラストに向かっていくときにも、ふたりは覚悟を決めながら、「一緒に逝けたら」、そんなことばを話していきます。

そんなことばを言いあえる相手に巡り会えること、それこそが幸せというのではと思いました。

ふたりがこんな関係を築いていけたのは、ふたりで苦難や悲しみを乗り越え、日常の愛しさを大切にし、お互いを思いあってきたからこそなんだなと思いました。

最後は涙なしでは見られない、ほんとに胸に刺さる作品でした。

家族とは、夫婦とは、と考えさせられる、心に残る作品です。

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